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[Alexandros]「会社員とバンドの二足の草鞋で苦しかった」転機となった曲とは?

  • 2021.1.31
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デビューから10年間の歴史が詰まった、[Alexandros]初のベストアルバム『Where’s My History?』は2枚組全33曲に及ぶ。ロックバンドであることを強固な軸としながらも、日本語と英語、そして多様なサウンドが入りまじった音楽性はまさにボーダーレスだ。

ロックバンドって反骨精神だと思うんです。

「セカンドアルバムまではアマチュア時代のストック曲でまかなえてたんですけど、そこからは、新しいものを絞り出していく時期でした。4枚目からは、ロックやライブハウスに興味のない人にも届くための曲を意識し始めた頃。そういう歴史もわかる選曲になってますね」(川上)

「サードから新しいところにいくために、キーボードやギターの本数が増えて、音数が増えましたね。実験的なことが始まったし、幅が広がったと思います」(白井)

「その時期は、このままでもいい部分と足りない部分はどこなんだろうって、己から出てくる瞬間的な爆発を求めて、4人でずっと試行錯誤を続けていた日々でしたね」(庄村)

「僕らには基本的にはプロデューサーがいないんです。自分たちで判断するしかなかったから、音も混沌とするはずですよね。だからこの10年で何を培ったかといったら自己プロデュース力。衣装も自分たちで選んでますし。それがうちらのスタイルを培いましたよね」(川上)

混沌としたベスト盤の中でも、初期からのライブアンセムのひとつでもある「For Freedom」は、[Alexandros]の座右の銘のような曲名と、枠を壊すようなヘビーで振り切れた音が、バンドの宣誓にも聞こえる。

「ライブハウスでお客さんが増えなくて、少しでも増やすために路上ライブをやって。目の前を歩いてる老若男女に対して間口の広い曲を作ったこともあったけど、やっぱりライブハウスのことを考えて『For Freedom』ができた。この頃僕は会社員とバンドの二足の草鞋で精神的に苦しかったんですが、その気持ちも込めてこの激しい曲ができて。転機になりましたよね」(磯部)

「『俺ら本当に死に物狂いでやらなきゃ終わっちゃうな』って思ったことによって、初めて同じところを見つめられて、一発録りでこの曲ができて。俺にしか作れないこういう曲をメンバーも待ってたと思うし。やっぱり、ロックバンドって反骨精神だと思うんですよね。僕らも曲の作り方やバリエーションは増えていったけど、基本的なマインドはそこ。僕がクラスの端っこにいるような性格っていうのもある(笑)。それがロックだと思ってるんです」(川上)

連続ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』への川上さんの出演も話題になっている。

「脚本の北川悦吏子さんから直々にお手紙をいただいて。それで新しい景色が見たいって気持ちが生まれて、出ることを決めたんです」(川上)

ベストアルバム『Where’s My History?』は3月17日発売予定。全33曲収録。【初回限定盤(2CD+DVD)】¥4,300 【初回限定盤(2CD+Blu‐ray)】¥4,700 【通常盤(2CD)】¥3,000(UNIVERSAL MUSIC)

アレキサンドロス 左から、庄村聡泰(Dr)、磯部寛之(Ba&Cho)、川上洋平(Vo&Gt)、白井眞輝(Gt)。2010年1stアルバム『Where’s My Potato?』発売。’15年ユニバーサルミュージックとグローバル契約を結ぶ。

※『anan』2021年2月3日号より。写真・内田紘倫(The VOICE) 取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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