1. トップ
  2. おでかけ
  3. これからが見ごろ-東北のアジサイ名所4選

これからが見ごろ-東北のアジサイ名所4選

  • 2015.6.5
  • 3286 views

雨に濡れて咲くしっとりした風情も梅雨の晴れ間に輝く艶やかな姿も、どちらも人を魅了してやまないアジサイの花。東北の静かな山里を訪ね、古刹の庭園やゆるやかに広がる斜面を埋め尽くす可憐な花を眺めながらアジサイ色の優雅な時間を楽しみましょう。(下の写真は仙台市の資福寺)

小高い山を埋め尽くす華麗なアジサイ

岩手県北部、青森との県境にある日本一の生漆生産地として名高い二戸市浄法寺町。静かな里を守るように小高い八葉山に建つ天台寺は、1300年の歴史がある由緒あるお寺で、かつて瀬戸内寂聴師が住職をつとめたことでも知られています。うっそうとした杉木立を歩けば、四季折々の山野草が楽しめます。例年7月上旬から下旬にかけては、参道の石段や境内を紫やピンクで彩るアジサイの群生が見事です。

これらの花々は寂聴師が就任当時、寺の敷地に京都から取り寄せたアジサイを植えたのが始まり。今では境内や参道沿いだけでなく、山のあちこちに可憐なアジサイの花が咲き乱れ、木立の間から宝石のような輝きを放っています。

○天台寺(てんだいじ)

〔所〕岩手県二戸市浄法寺町御山久保33-1

〔TEL〕0195-38-2500

〔時間〕9:00~17:00

〔料金〕300円(文化財保護協力金)

〔休み〕なし

〔HP〕http://ninohe-kanko.com/sightseeing.php

アジサイの花に誘われて境内の小路を歩く

仙台市中心部からほど近い北山地区は、伊達氏ゆかりの禅寺が点在する閑静な街並みが続きます。その一角にたたずむ「資福寺」は別名“アジサイ寺”とも呼ばれ、例年6月下旬から7月中旬にかけて、約1200株のアジサイが見頃を迎えます。

山門へ続く階段の両側はアジサイで埋め尽くされ、ひと足ごとに別世界へ誘われるよう。境内にはさらに多彩なアジサイが咲き競っています。素朴なガクアジサイや豪華な西洋アジサイ、さまざまな花の表情を楽しみましょう。参道にはベンチも置かれているので、ゆっくり座って眺めることも。境内の小路を探索すると、抹茶(400円)が飲める茶処もあります。

○資福寺(しふくじ)

〔所〕宮城県仙台市青葉区北山1-13-1

〔TEL〕022-234-5730

〔時間〕見学自由

清楚なアジサイの花影に茅葺の御堂を望む

城下町の落ち着いた風情を残す山形県米沢市。JR米沢駅からバスで15分ほどで、古風な趣きのある「笹野観音堂」に着きます。こちらは坂上田村麻呂が建立した、病気平癒や厄除けなどで人々の篤い信仰を集めています。

風格のある御堂は、茅葺屋根と随所に施された華麗な彫刻が特徴です。1967(昭和42)年の羽越水害で、境内に流れ着いた山アジサイがひっそりと青い花をつけました。それをきっかけに、瑠璃色に輝くアジサイは祈りを込めて植え続けられ、今では1500株にものぼります。

境内一面を彩って咲く、清楚なアジサイは例年7月中旬が見頃です。

○笹野観音堂(ささのかんのんどう)

〔所〕山形県米沢市笹野本町5686-5

〔TEL〕0238-38-5517

〔時間〕見学自由

〔HP〕http://sasanokannon.com/

見渡すかぎり広がる「アジサイの海」

福島県二本松市から県道62号線を東和地域方面へ。「安達ヶ原ふるさと村」前を通って、しばらく進むと曹洞宗の寺院「高林寺」があります。

30年ほど前から境内や周辺の杉林を切り開き植栽され続けた5000株にもなるアジサイは、例年6月20日頃から咲きはじめ、7月初旬には見頃を迎えます。寺院の裏山を歩けば「まるでアジサイの海のよう」とたとえられる、緩やかな斜面を覆い尽くす色鮮やかなアジサイが眺められます。見渡すかぎりアジサイが広がる光景は圧巻のひとこと。

境内から出てすぐの道は、寺をはさんで前後約5㎞がアジサイロードになっていて、訪れる人の目を楽しませています。

○高林寺(こうりんじ)

〔所〕福島県二本松市太田字西田1

〔TEL〕0243-55-5095(二本松市観光課)

〔時間〕見学自由

〔HP〕http://www.nihonmatsu-kanko.jp/korinji.html

の記事をもっとみる