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彼に愛されているのか?が気になる人へ【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2021.1.23

わたしは彼氏に本当に愛されているのだろうか?と、不安に思うことって、いわば「ふつうのこと」であり、不安になること自体がよくないわけではありません。

しかし、「わたし、愛されてる?」とばかり思っていたら、あなたが理想としている恋愛にたどりつきづらくなります。

今回は、そのへんのことを一緒に見ていきつつ、「いい恋愛」とか「豊かな恋愛」とはどのようなものなのかについてお話したいと思います。

「わたし、彼氏に愛されている?」と不安に思う人とは

ネットの恋愛コラムには「彼氏が〇〇してくれたら、それは彼があなたのことを本命と思ってくれている証拠です」というようなことを書いてあるコラムがたくさんあります。そして、それらのコラムは、多くの読者から支持されているようで、つねにランキング上位に入っています。

このことから、多くの女子が「わたし、愛されてる?」と不安な気持ちになっていることがうかがえます。

誰だって、相手のことが好きすぎたら、「わたし、愛されてる?」と不安な気持ちになりますね。でも、「本当の」問題はその先です。不安になったあと、どうするのか?が問題。というか、「いい恋愛」と「やっていてしんどくなる恋愛」の分かれ道。

不安になって、「彼氏が〇〇してくれたら、それは彼があなたのことを本命と思ってくれている証拠です」というようなコラムを読み、そこに書いてあることに納得できず、さらに似たようなコラムを探し……というのが、きっと多くの女子の行動パターンでしょう。

でも、そんなふうに「自分に当てはまる正解」を探したところで、あなたは満足しないはずです。正解が見つかっても見つからなくても、きっと満足しないはず。

なぜなら、不安の実態は「無」だから。言い方を換えると、不安とは空気のようなものだから、それを「読んでも読んでも」誰も納得できないようになっているから。

すなわち、「わたし、彼氏に本当に愛されてる?」と不安に思う人とは、「無」を探している人、空気を読もうとしている人、と言えます。

恋愛に限らず、生活のあらゆるシーンで空気を読みながら暮らしている人の多くが、つねに生きづらさを抱えているのと同様、「愛されてる?」と不安に思っている人も、つねに生きづらさを抱えています。

では、どうすればいい?

では、どうすれば、生きづらさを感じずに済むのでしょうか?やっていてしんどくなる恋、というか、恋しても恋してもなんとなく淋しい気持ちが消え去ってくれない恋から脱することができるのでしょうか?

答えは、「自分が相手を愛すること」です。

「相手に愛されていること」を確認したい気持ちはわかるのですが、その気持ちをいったん脇に置いて、自分が彼のことを愛すること――そうするだけで、見える風景がまるっきり変わってきます。

そもそも、世の中の不安の多くは、自分が愛される立場でいたいと望むことから生まれます。反対に、自分が誰かのことを愛する立場になれば、(不思議なことですが)不安は消え去り、代わりに希望が生まれます。

彼がエッチの時に〇〇してくれたら、彼はあなたのことを本命と思っています?

彼がエッチの時に〇〇してくれたら、彼はあなたのことを本命と思っています、とか、彼がデートの時こういう言動をしたら、彼はあなたのことを本命と思っています、とか、そういうコラムを読む人が多いというのは、すなわち、「愛され待ち」の人が多いということです。

それはそれで、べつにかまわないと思うんです。なにも、「人格者」が言うように、「指示待ち人間になってはいけない」などと、ぼくは思いません。待って幸せになるのなら、それが一番いいとさえ思います。

でも、(何かを(誰かを)待ったことのある人はよくわかると思いますが)待っても何も生まれないんですね。

じっと耐えて待っても、いいことって起こらないのです。なぜか知らないけど、人生ってそんなふうにできているのです。

だから、「わたし、愛されてる?」と不安に思ったら、まずは、あなたから彼氏のことを愛することです。愛しているという気持ちを具体的な言動に変えて、彼氏に伝えることです。

7日間「愛されてる?」と不安に思うより、一瞬で「好きだよ」と言う方が、人生らくだし、楽しいものです。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

※参考 『不安の概念』キルケゴール・S/斎藤信治訳(1979)岩波書店

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