1. トップ
  2. 恋愛
  3. 年に一度のお年玉どうしてる?子どもが金銭管理を学ぶ良い方法とは

年に一度のお年玉どうしてる?子どもが金銭管理を学ぶ良い方法とは

  • 2021.1.21
  • 1169 views

2021年の始まりは帰省の制限や自粛などで親戚に会えないという家庭も多かったかもしれません。それでもお正月にお年玉を手にした子どもは多いと思います。月々のお小遣いとは異なり、大きい金額を手にすることになりますし、そもそも毎月のお小遣いがまだという子には年に一度のお金をもらえるチャンスとなります。

赤ちゃんの時は当然親が管理することになりますが、成長につれ欲しいものが増えてくると「このお金は自分がもらったものだ」という主張をする子どもも増えてくるでしょう。お年玉の管理はどうしているのか、また子どもに任せる場合はどんなことに気をつけたらいいのかを見ていきましょう。

お年玉は親が管理するという家庭が多い

お年玉は金額が大きくなるので、そのまま子どもに与えることを躊躇する親も多いでしょう。子どもが小さい内は親が管理するという家庭が大多数の様です。

家の人に渡す…小学生中学年 45.7%、高学年38%
銀行や郵便局に預貯金する…中学年48%、高学年49.4%。
特別なものを購入する…中学年13.3%、高学年16.2%。
欲しいものの不足分にあてる…中学年5.3%、高学年8.6%

※金融広報中央委員会「子どものくらしとお金に関する調査」2015年度

小学校中学年では半数程度が家の人に渡していますが、高学年にはその割合はかなり減ります。その後中学生で29.3%、高校生で17.5%と変わっていきます。

親が管理している家庭では、子どもの名義などを作り別枠で貯金などをしている家庭が多い様です。「貯金しておいて教育資金にあてる」「大きくなった時の為にとっておく」と全額をとっておく家庭もあれば、「欲しいものを1つ買ってあげて、残りを貯金にする」などさまざまです。

中には、お年玉を年間のおこづかいとして分けて与える家庭や、学費・修学旅行費などにあてる家庭もある様です。

子どものお年玉管理、3つに分けて考えよう

親がお年玉を管理し貯蓄することは子どもの将来の為だと考えてのことでしょう。しかし、何も言わずに親が預かってしまうことで「親に取られた」と感じる子どももいるかもしれません。

最近では「小さい内から子どもに管理を任せる」ことを推奨する声も多いですが、いきなり全てを任せて大丈夫かと心配する方も多いでしょう。任せることで金銭管理やお金について学ぶきっかけになることは間違いありません。そこで3つに分ける「3分法」で管理することがオススメです。3つの分け方は下記の通りです。

(1) 欲しいものの購入

今欲しいものの為のお金です。例えばマンガや本、オヤツなどに使うことが多いでしょう。

(2) 大きい買い物の為に預金する

数百円、数千円では買うことの出来ない大きなものを買う為のお金です。目的を持つことで、計画的に貯める方法や目的を持つ意味を学ぶことが出来ます。子ども名義の口座を作っている家庭は多いですが、それを管理しているのは大半が親ではないでしょうか。

ここでは、子どもが自分で自由にお金を出し入れ出来る口座を作り管理させます。一緒に銀行などに行って口座を開設し、お年玉を預けてみましょう。銀行の仕組みを知ることが出来る上に、欲しいものの為に備えるということを覚えることが出来ます。

(3) 将来に備えて親に預ける

すぐに使う予定がなく、特に欲しいものも思いつかなければ親に渡して管理してもらうという選択もあります。その場合は使い道として教育資金や将来の結婚・住宅購入・留学などの資金となるという説明をきちんとしておきましょう。

また、欲しいものが出来た時にそのお金をどうするかということもあらかじめ決めておきます。理想は、一度この分類をしたお金には手をつけないと約束しておくことです。もしもいつか使いたくなるかもしれないのなら、先の2分類に入れておく方がいいでしょう。どちらにしても、分類をする際に明確な線引きをしておくことが大切です。

子どもに管理を任せる時におさえておきたいポイント

全部か一部かに関わらずお年玉の管理を子どもに任せるとしても、いきなり渡して「好きに使っていいよ」と言うのはあまりオススメできません。確かにその様にして無駄遣いや失敗させることで学ぶこともあるかもしれません。失敗すること自体は悪いことではありませんが、多少の心得は最初に伝えておく必要があるでしょう。
お年玉の使い道を子どもに決めさせる際のポイントをおさえておきましょう。

・目的を持つ
子どもが欲しいものが、親が与えたいものと同じとは限りません。しかし子どもに権限を委ねる以上は、あまり買うものに口出しはしない方がいいですね。意外なものを欲しがった場合は、使い道をしっかり考えているかを確認し考えているならばOKしましょう。

・明確なルールをつくる
細かくたくさんルールを作る必要はありませんが、最低限おさえておきたいことは最初に確認をして親子で共通認識を持つ様にします。ルールを決める際には一方的に押し付けるのではなく必ず話し合ってお互いが納得してからにしましょう。例えば「(使い道は自由だが)買う前には必ず親に確認してから」「ゲームソフトは半年に1度」などのルールがあると安心して子どもに任せることが出来るでしょう。

・お小遣い帳をつける
子どもに使い方を委ねる場合には必ずお小遣い帳をつけさせましょう。「何となく使った」「気が付いたらなくなっていた」というのが一番よくありません。お金の管理を学ぶ為のお年玉ですので、計画的な利用につながることが大切です。

・優先順位をつける
欲しいものが1つとは限りません。子どものことなので、次から次と欲しいものが出てくることもあるでしょう。そういう場合は「生活に必要なもの」と「あったらうれしいもの」に分け優先順位をつける様にします。両方ある場合は、必要なものを優先する様にします。あったらうれしいものがいくつもある場合にも、「本当にその中で欲しいものは何か」を考えさせることで計画的な金銭管理につながります。一番欲しいものがすぐには買えないほど高い場合もあるでしょう。そういう時には、他の欲しいものを我慢して購入するということを学べます。

子どもにお金を自由に使わせてみると、意外な一面を知ることが出来ます。筆者の息子はあまり物を欲しがらず堅実だと思っていましたが、いざお小遣いを好きに使わせてみると「この本を買う為に〇円貯める」と言いながら、衝動的に欲しいものがあって予算が足りていると買ってしまうということが分かりました。

しかし、繰り返す内に「使うとお金が減ってしまう」という感覚を学ぶと同時に「お菓子などは一瞬でなくなってしまう」と感じた様子で、衝動的に使うことが減っていきました。

また、面白いと思ったのは、例えば2500円のものが欲しい時には当然2500円貯まれば買うことが出来ますが、0円になってしまうのは嫌な様で3千円などになってから買うということが分かりました。使い方に性格が表れるのだなと感じます。

甥っ子の例では、修学旅行に行った際持っていったお小遣いを残さずきれいに使って帰ってきました。しかし自分の物はほんのわずかで、家族へのお土産がほとんどでした。気前の良さと、あるものは使い切るという性格がうかがえました。

自分で考えて使ってみないと、使う・貯めるという感覚は身についていきません。年に一度のお年玉はそれを学ぶいい機会です。思い切って子どもに管理を任せてはいかがでしょうか。いきなり全額を任せるのは躊躇するということであれば一部でも構いませんが、「なんで半分はママに取られるのだろう」と不満に思うこともあるかもしれません。ご紹介した3分法であれば、無駄遣いの可能性も減らしながら子どもも自分に責任を持たせてもらえたという実感が持てると思います。

もちろんお年玉の金額や家庭環境、子どもの年齢・性格でも管理法は様々だと思います。しかし、無条件に親が管理するのではなく、年に一度のお年玉を機会に是非使い方について親子でじっくりと話し合ってはいかがでしょうか。

元記事で読む
の記事をもっとみる