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えっ?と思うようなきっかけで心を開いてくれた彼・・・男性心理の謎を解明【ひとみしょうのお悩み解決】

  • 2021.1.19
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“【お便り募集】文筆家ひとみしょう お悩み解決” に送っていただいたお便りの中から、お悩みをひとつピックアップしてひとみしょうさんがお答えします。

「angeleyesさん37歳」のお悩み

最近、アプリを通して新しい恋をしました。
彼も私も離婚して、シングルで子供を育てています。
彼はびっくりするほど純粋で一途で真面目な人です。初めて会ったときからそんな人柄が伝わってきました。
本当はとても慎重な人のようで、知らない人に家の写真や子供の写真は送らないって言っていたのですが、私には比較的早い段階からたくさん写真を送ってくれました。
私がバラやレモンの木についた虫の卵を毎日手で取っているっていう話をしてから、警戒心が全くなくなったそうです。
そういう事ってあるんですか?
何となく男の人の心が不思議に思ったので、お尋ねさせていただきました。
よろしくお願い致します。

〜ひとみしょうのお悩み解決コラム〜

今、「男らしさ」とか「女らしさ」という言い方をしないようにしましょう、ということが世間で言われていますね。

大人の世界だけでそう言われているのではなく、子どもの世界でも言われているそうです。

先日、テレビで見たのですが、ある幼稚園だか小学校の低学年のクラスでは、「**君」「**さん」という従来の呼び方ではなく、男女ともに「**さん」と呼ぶように指導しているそうです。

「男らしさ」に抵抗を感じる男たち

angeleyesさんの彼も、きっと、いわゆる男らしさに抵抗を感じつづけてきたのだろうと思います。

男たるもの、

(1)恋愛においては女性をリードすべく自分から告白し

(2)交際がスタートしたら、彼女を精神的に守るべし

(3)できればデート代も支払って、男らしくふるまうべし

みたいな「世間が言うところの男らしさ」ってありますよね?

そういう「男像」に、彼はずっと違和を感じ続けてきたのだろうと思います。

男らしく彼女を精神的に守るべし、と言われても……結局、最終的に強いのは女性なわけだし……俺のことを振った彼女はみんな、さっと次の彼氏と付き合いだして、残された俺は振られた痛みに3年もひとりで耐え続けているのに、それなのに「男らしく」って、それ、どういうこと?

たとえば、彼はこんなふうに葛藤してきたのかもしれません。

「自然」に対して安心する男たち

angeleyesさんの彼は「私がバラやレモンの木についた虫の卵を毎日手で取っているっていう話をしてから、警戒心が全くなくなった」とのことですが、これって要するに「女子女子していないangeleyesさんの側面を知って、彼はおおいに驚き、かつ、安心した」ということです。

男性って、基本的に、「女子女子した人」が苦手です。いや、苦手どころか、そういう女子を「人間的に」あまり信用しない(信用できない)と言ったほうが正確かもしれない。

たとえば、虫を見たら「きゃ~」とかわいい(?)奇声を発する女子。あるいは、ことさら「無農薬」野菜を使っているカフェにこだわる女子。

「無農薬」野菜にこだわっているカフェっていっぱいありますよね?それらは「自然」を愛し、自然と共に生きている人々の生き様を代弁するかのような「演出」を施されていますが、実際には、自然と縁遠い(どちらかと言えば、自然を排除して、虫のいない「クリーンな」)世界に住む人が、同じような人に向けてお店をやっている「ことも」あります。

男性は、文字通り、自然と「共に」生きる人を信用します。自分と反対の人が嫌いとか、好きじゃないとか、悪いと思っている、ということではないんです。ただ、「なぜか」「気がつけば」自然と共生する自分と似たような人に「つい」気持ちが向いてしまっているのです。そういう人を「なぜかふと」いい人だなあ、信用できる人だなあ、と思ってしまうのです。

女子は恋愛が好き?

男性はみんな疲れています。「男らしさ」を女子たちが求めてくるから。

男たるもの、女子の「女子女子したところ」を、スマートに受け止めるべし。男たるもの、女子が思い描いている「理想の」男であるべし――こういう「無言の圧力」に、「長年」押しつぶされてきて、息もできない感じになっています。それが、現代の男です。

でも、これって、「女子のこと」を冷静に考えると理解できますよね?

世間が言っている「女子女子した女子はかわいい・女らしい」というのは、女子が持つ複数の側面のひとつにすぎないのだから。

虫好きの女子だっていますね。鉄道好きの女子もいます。それこそ男よりも男っぽく「俺についてこい」と彼氏に言う女子だっていますね?

世間が言う「女子は恋愛が好き」とか「女子はキラキラが好き」「ラブラブが好き」という言説に疲れ切っている女子同様、男も「男らしさ」に疲れているのです。

angeleyesさんと彼がうまくいくといいなと思います。(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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