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心理学を応用! 子どもに自発的な勉強をさせるフレーズ3つ

  • 2015.6.2
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【ママからのご相談】

小学校高学年の息子がいますが、勉強が嫌いで困っています。よく、子育てに関する本には、「勉強しなさい」と言っては逆効果と書かれています。しかし、「勉強しなさい」と私が言わないと宿題すらやり始めませんので、放っておくのはとても怖いです。もう少し自分で考えてくれればいいのに……。 「勉強しなさい」がダメなら、どんなことを言ったらいいのでしょうか?

●A. “自分で決める”習慣をつけましょう。

はじめまして。教育コンサルタントの佐々木です。

勉強嫌いな子どものサポートを行っていますが、勉強が嫌いな子はなかなか自分から勉強しようとしませんよね。心理学に『自己決定理論』という考え方があります。

人間は、人からの強制には反発し、自分で選択し自分で決めたことは一生懸命やろうとするという特性のことです。

「勉強しなさい」と言うのが逆効果というのは、命令形になってしまっているため言葉の強制力が強く、反発を生みやすいためです。それならば、強制せずに、子どもが自分で選択できるような言葉をかけてあげればいいのです。今回は、子どもが自分で考え、自分で決めるようになるための言葉を紹介します。

●子どもの自立心を高める言葉3つ

●(1)「どちらにする?」

選択話法という手法を使い、選択肢を提示して子どもに選ばせる方法です。たとえば、

「今日は国語と算数のどちらを勉強するの?」

「勉強は夕食前にするの? それとも夕食を食べてからにする?」

などと問いかけることで、どちらかを自主的に選べるようにするのです。「宿題をするのか」という問いかけは、答えが、「やる」あるいは、「やらない」です。この選択だと、「やらない」を選択したくなるのは自然ですね。具体的な選択肢を提示して問いかけることで、「やらない」という選択肢を選ぶことができなくなります。

●(2)「やらなくてもいいよ」

「しなさい」と言うから、反発します。やりたくないと思うのです。それならば、あえて、「しなくていい」と言ってしまいましょう。今まで散々、「勉強しなさい」と言われている子どもは、ある意味、やれと言われるのが心地よかったり、言われるのを待っていたりもします。自分から自発的にやるのは、ある意味勇気のいること。言われてからやるほうが、心理的にはラクなのです。勉強しない子どもでも、勉強の必要性はわかっています。

いきなり突き放されると、子どもは考えざるをえません。

●(3)「自分で決めていいんだよ」

勉強については自分で決めるように、さらに突き放します。突き放す言い方をしては、やらない方を選択するのではと心配かもしれませんが、こう言われた子どもは、自分なりに一生懸命考えるようになります。「勉強しなさい」と言われている子どもは、ある意味、大人に甘えています。小学校高学年くらいの子なら、物事の善悪の判断くらいはできますので、勉強について考えて、何かしらの結論を出すことができます。

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なお、(2)(3)の言葉を使うときには、十分な情報を与えるよう注意してください。

勉強しなければどうなってしまうのか、反対に、勉強しておけばどんな良いことがあるのかを子どもに話し、伝えておくのです。自分で決めるにあたっては、判断材料が必須になります。情報がなければ、気分でなんとなく楽な方を選んでしまうのが人間の性というものです。

子どもを自立した大人にするためには、普段から自分で決める習慣を付けておくことが大切です。強制するのではなく、情報を与えて自分で選ばせること。そして、周りの大人は子どもが出した結論を応援してあげることが大切です。自分で選んだことをきちんとできるようにすることで子どもの自信もアップします。

●ライター/佐々木恵(教育コンサルタント)

塾講師歴6年、家庭教師歴6年。指導してきた生徒数は100名超。勉強が苦手・嫌いな中学生・高校生の苦手科目を克服する指導に定評がある。特に数学指導では、定期テストの得点を3か月で30点以上引き上げることも。勉強が苦手で自信がなかった学生時代に、当時の恩師から褒められたことで成績が急上昇し、自信をつけた。この経験から、現代の子どもたちに社会で生きていくために必要な自信を培ってもらうことを目標に、その子の性格や特性を分析し、その子に合った勉強法を提案し、個別授業を展開している。2014年4月25日に、電子書籍「うちの子なんとかなりませんか? 勉強嫌いを克服して30点上げる7つの方法 (ごきげんビジネス出版)」を発売。

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