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工藤遥、教師役は大いなる挑戦「まだまだ生徒側の気持ちでいたので…」

  • 2021.1.2
工藤遥さん
工藤遥さん

映画「大コメ騒動」に出演する女優の工藤遥さん。1918年8月、富山の海岸に暮らすおかか(女房)たちは毎日上がる米の価格に頭を悩ませています。「安く売ってくれ」と米屋に嘆願に行くものの失敗する中、ある事故をきっかけに、我慢の限界を迎えたおかかたちが行動に出る…米騒動の発端の事件を描いた時代劇です。工藤さんは雪役で出演します。

オトナンサー編集部では、工藤さんにインタビューを実施。富山ロケの感想や役作りなどについて聞きました。

先輩俳優にも全力でぶつかる

Q.富山ロケはいかがでしたか。

工藤さん(以下敬称略)「活気に満ちあふれていました。冬の撮影で寒くて、おかかの皆さんは素足で薄着なので、カイロやストーブが欠かせない現場でした。そんな環境にもかかわらず、出来上がった作品は真夏の運動会のような、熱量のある作品になっています。これだけパワフルな女性が集った作品はなかなかないので、大画面で楽しんでいただければと思います」

Q.役作りにしたことを教えてください。

工藤「私の役は裕福な家の娘でお嬢さま的な立ち位置です。おかかたちに比べて汚れがなく、小ぎれいな役です。先生という立場なので分かりやすく、ゆっくり話そうとしました。自分も子どもみたいなものですが、学校の子どもたちに信頼される、いい先生であるように気を付けました」

Q.先輩の俳優さんが多い現場はいかがでしたか。

工藤「こんなに先輩方に囲まれたのは初めてで常に緊張していました。おかかの皆さんたちは仲が良く、私もその中に招き入れてくださったり、優しくしてくださいました。私なんかに全力でぶつかってきてくださり、ひるんでしまう方が失礼だと思い、お芝居をする上で年齢も芸歴も関係ないとよく聞くので、こっちも全力でぶつかっていきました」

Q.ひるまずぶつかっていけたのは、ステージの経験が生きているのでしょうか。

工藤「それもあると思います。大勢の人の前で歌ってきたのでその経験は生きています。私がいたグループは体育会系だったので、みんな、自分が自分がと自己主張していました。活気のある現場で自己主張できたのはグループのおかげですね」

Q.着物での演技や方言はすぐに覚えられましたか。

工藤「着物は所作を教えていただいて、動きはすぐにできたのですが、方言はなまりが強い上に品のある言葉遣いなので大変でした。特に一緒のシーンが多い方が標準語なので、引っ張られることが多くて何回もNGを出しました。無事に撮影が終わって、何とかしゃべれたと思いました」

Q.今回、一番の挑戦を教えてください。

工藤「先生という役が私にとって挑戦でした。この時代だと、20歳くらいで教える役割を任せられるというのが当たり前だったかもしれませんが、私はまだまだ生徒側の気持ちでいたので、子どもたちの接し方や教え方に戸惑いがありました。

いかに子どもから頼られるようにするかが挑戦で、小さい子も多かったので撮影にあまり時間をかけられず、NGを出さないようにというプレッシャーもあり、厳しい環境でした。子どもたちとお芝居するのはこういう大変さもあるんだと思いました」

Q.普段、演じる際に意識していることはありますか。

工藤「私は声が特徴的なので、声に温度感や色をどれだけ出せるか、気を付けてセリフを言っています」

Q.理想の女優像を教えてください。

工藤「いろいろな作品に出る中で声をうまくコントロールして、『あれを演じていたのは工藤遥だったんだ』と思われたいです。目立つ声なのに、前の役と全然違うと言っていただけるようになりたいです」

映画「大コメ騒動」は1月8日から全国公開。

オトナンサー編集部

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