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「この女と別れたい」~男が別れるときに嘘をつく理由【神崎桃子の恋愛スパルタ塾vol.78】

  • 2021.1.1

出会ったときにはまるで考えもしなかった彼との別れ……。

「私のこと、もう嫌いになった?」

「せめて理由くらい教えて欲しい」

「あなたの気持ちが知りたい」

女がそう頼んだとしても、男には本当の理由を言えなかったり嘘をつかねばならないこともある。

今回の恋愛スパルタ塾は「男が別れたいときに嘘をつく理由」についてレクチャーするよ。

男が別れるとき嘘をつく理由その1.本当の事を言ったところで気持ちは戻らないから

・「昔、彼女と別れたくて相手の嫌なところを正直に言ったんです。そしたら『え?なんで?』『別に悪気があってやってるわけじゃないよ』『わざとじゃないのにそんなことで別れるだなんて酷すぎる……』と駄々をこねられて参りました。相手の嫌なところを指摘するのは時間のムダですよ」(30代男性/技術職)

・「『悪いところは直すから……』と、しがみつかれたことがありました。でもそれを直したところで何も変わらない。もうこちらの気持ちはなくなってるわけだから……。『ごめん、もう他に好きな人ができた』って言ったほうが相手も努力のしようがないし、諦めてもらいやすい」(40代男性/損保)

――そう、こっちの「別れたい」という思いが募っていたら相手に粘られたら困るもの。だからあえて本当のことを言わないこともある。

相手のダメなところや嫌なところを告げたところで

「こんなに好きなんだから別れたくない!悪いとこは全部直す」

なんて言われてももうどうでもいいこと……。こっちの意思は変わらないんだから。

別れたくない方と違って、別れたい側にはもう気持ちは残ってないからね。

だからどこかを直してもらえばやり直せる、また好きなれる、って話ではない。

気持ちの修復は不可能だとわかっているから、男からしたらわざわざ余計なことは言いたくないし、言う必要なんてないの。

「ココをこうして欲しい」「わかった。気をつけるようにするね」と話合ったり、譲歩するのは“別れたい気持ちが生まれる前の段階”だからね。

男が別れるとき嘘をつく理由その2.理由を説明するのはストレスになるから

・「自分の欠点やダメなところって言う方も言われる方も相当キツイですよ。そういうことを曖昧にしたいから嘘をつくんです。別れるときにすべて正直になんてならなくともいいんじゃないですか?そういうのは察するのがオトナというものでしょう」(40代男性/広告)

・「説明するのが面倒だと嘘をつきますね。別れの明確な理由が存在するのなら言いますけど、日頃の積み重ねで蓄積されたことだとどうしても難しい。『あのときはこうだったじゃないか』『こういうことで冷めたんだ』とかってイチイチ言えます?だから『仕事がどうなるかわからないし、俺はこの先誰とも結婚しないと思う』とか『キミを幸せにする自信がない』とか自分のせいにしたほうがラクです」(40代男性/飲食)

――相手のことを責めるのも自分が責められるのも男にとっては多大なるストレス!

ストレートに気持ちをぶつけるとまとまる話もまとまらなくなるかもしれないしね。

「キミのこういうところがダメなんだ」

「あなただって……」

というやり合いを避けるためにあえて自分の不甲斐なさのせいにしたり、自分が悪者だというスタンスをとったりする。

「一緒にいて楽しかったけど……」とか「嫌いになったわけじゃないんだけど、俺の仕事が……」というように、相手のことは否定せずに別れ話を進めるのは揉めずに終わらせたいため。

一般的に真剣に付き合ってきた相手と別れるには「別れたい理由を説明して相手に分かってもらうことが必要」になってくるからね。

でも自分には相手を納得させる自信がない場合、嘘をいう……。

どうしたって長く一緒にいれば嫌な部分まで知ってしまうもの。

お互いを知るごとにもし嫌なことが増えていけば、日々の小さな積み重ねでどれがハッキリした原因かなんて明確にするのは難しい。

別れの決定打には嘘をでっち上げるのが一番ってなる。

男が別れるとき嘘をつく理由その3.相手に少しでもダメージを与えたくないから

・「男が別れる理由を言わないのは優しさなんですよ。正直に言えないのは別れたい理由が女性にとって失礼なことだからです!例えば、『本当は顔がタイプじゃない』とか『最初からそんな好きじゃなかった』とか……。そんなこと口が裂けても言えません」(30代男性/運輸)

・「女性にもあるだろうけど男にも身体が合わないってあるんだよ。あと匂いとかも……。でも、そんなこと言ったら可哀想だし、余計なお世話でしょ」(40代男性/自営)

ーー別れたくなった本当の理由が女性にとってショッキングなことなら男は口にしない。

仮に女性だって相手の男性に「あなたの顔がどうしても好きになれない」「肌が合わないから別れたい」なんて面と向かって告げるなんて馬鹿なことはしないよね。その本音を隠してどうにかして他の理由を捻出するはず。

生まれつきなものや生理的なものは、どうしたって言いにくい。

性格の不一致ならともかく、「性の不一致です!」なんて言える?(笑)

さらに、食べ方や癖などすでに習慣化され身についてしまったものも同様。

「あなたのそういうところが不愉快!」なんて口にはできないよね……。

一般的に“別れを言う側”と“振られる側”では、どうしたって振られる側のほうが悲しみは大きい。

だから“別れを言う側”の人間は「なるたけ相手にダメージを与えないようにする」「相手が傷つくのを最小限度にとどめること」を考えるんだよ。

ぶっちゃけ話した方が相手のこれからの恋愛やお付き合いに役立つことならアリだけど、相手の今後にプラスになることでなければ言う必要はないってこと!

たとえ自分には合わないことだとしても、別に出会う人とならうまくいくことかもしれないしね。

正直に話して相手がショックを受けて自信を失い、この先の恋愛に後ろ向きになることだけは避けたいものじゃない?

今だけでなく“相手の未来をも傷つけること”なんてしたくないよ。

神崎桃子の恋愛説法:男と女は嘘も方便~目的を果たすためには嘘も必要になる

嘘をつくのは罪ではあるけど、目的を果たすためには嘘が必要な場合もある。

別れるのが目的なら、別れたいほうは便宜的な手段をとるってこと。

悲しいけど、本当の理由を告げたところで最初の頃みたいに好きな気持ちは元には戻らないしね。

別れたい人間が唯一できることは、相手が立ち直りやすく、自分から離れやすくさせること。

だからその嘘はときとして相手への礼儀にもなり得るの。

(恋愛事情専門家/恋愛コラムニスト・神崎桃子)

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