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あなたの恋愛がうまくいく方法【ひとみしょうの余談ですみません】

  • 2020.12.26
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英検4級の試験に3回落ちた中学2年の女子がいます。彼女は英検の問題を解くテクニックを2年にわたって学びました。英検対策のテクニカルな問題集があって、それを繰り返し解いたのです。

その結果、問題を解くテクニックや過去問の答えはすべて覚えました。がしかし、彼女は英語の基礎をおろそかにしたので落ちました。

恋愛も同じです。テクニックだけでは「落ちる」のです。テクニックを支えているものを大事にしないと、いざというとき泣きを見ます。

さて、今回は、その「恋愛のテクニックを支えているもの」について、まずは一緒に見ていきましょう。

恋愛のテクニックを支えているもの

恋愛のテクニックを支えているもの。それは生き様です。

「わたしはこう生きる」というのが確固としてある人は、恋愛でそう不幸になりません。

反対に、それがないと、あらゆる不幸が押し寄せてきます。

それはたとえば、10代の恋愛と、30歳前後の恋愛を比較するとよくわかります。

10代の恋愛、たとえば高校生や大学生の時って、理由になっていないような理由で相手と別れませんでしたか?

理由になっていないような理由を「大人的な」わかったふうな言葉で言うなら、たとえば、男女お互いに自分の将来がなんとなく不安で、相手のことを思いやることができなかった(自分のことでいっぱいいっぱいだった)とか。

あるいは、男女ともになんとなく淋しくて不安で、水族館にクラゲを見に行ったり、夜景を見に行ったりするデートをしていたものの、「なぜか」ふたりの将来が見えなくて別れた、とか。

クラゲを見てわけもなく涙するより、美味しいものを食べに行こう

高校生や大学生で「わたしはこう生きる」というのが定まっている人の方が少ないでしょうから、そういう恋愛で、ふつうと言えばふつうです。

でも、10代で「わたしはこう生きる」という気持ちが定まっている人からすれば、とても不思議に思うのです。

たとえば、「わたしは将来、看護師になりたいから、看護学校に通って精一杯勉強している」というような人は、自分の生き様が定まっているので、「ふわっとした」恋愛をしません。というかできません。

30歳前後の女子も同じです。30歳くらいになると、おのずと自分の生き様が定まってくるので、「こういう男性と交際したい・結婚したい」という気持ちが明確になります。その時、彼女は「クラゲを見に行こうよ」と彼に言いません。クラゲを見てわけもなく「永遠」や「切なさ」を感じて涙するより、美味しいものを食べに行って「明日も頑張って仕事しようね」と言う方を選択します。

大切なこと

生き様って、ある程度いろんな経験をしないと定まりません。なので、若い人は不利で、歳を重ねるほど有利です、と一般的には言えます。30代になっても50代になっても生き様が定まらない=自分がどう生きるといいのかわからない人もいるので、あくまでも一般論として、です。

しかし、若い人もそう絶望視する必要はありません。

生き様が定まらない者どうしで、率直な恋愛をすればいいのです。

どう生きるといいのかわからないわからなさを隠すのではなく、相手に見せるといいのです。

「わたし、将来どうすればいいのかわからないけど、あなたはわかってる?」という会話ができること――ここが大切なのです。

なにも、わかったふうな顔をして「わたしはこう生きます」とか「わたしはこういう人間です」なんて言う必要はありません。そんなふうに「狭く」自分で自分を規定してもいいことなんてなにもないから。

それより「わたし迷ってるのよねえ」とか「なんか将来が不安でさ」とか「わたしの不安な気持ちを埋めてよ」などと「言い合える関係」をつくることです。

いい恋愛をする秘訣

生き様って、ひょんなことがきっかけで、ある日突然定まります。その「ひょんなきっかけ」とは、何か努力した結果得られるのではありません。

自分の「本当の気持ち」を隠さないことで手に入ります。具体的には、生き様が定まらない不安定さや不器用さを相手に正直にぶつけることで手に入ります。

そうして手に入ったものが、あなたにいい恋愛をもたらしてくれます。

いい恋愛って「自分でつくる」ものではなく、正直さの結果として「自然と手に入る」ものなんですね。

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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