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男性が占いを信じない理由【ひとみしょうの男ってじつは】

  • 2020.12.15

今から1000年くらい前の男性は、占いを信じていました。

平安時代の貴族って、朝起きたら集会所みたいなところに集まって、陰陽師に占ってもらっていました。

「今日は西に行くとヤバいっす」と陰陽師に言われたら、「西の用事はキャンセルじゃ」と家に籠っていました(というようなことが藤原道長さんの日記に書かれています)。

さて、今の男性はどうして占いを信じないのでしょうか?

今回はこのことについて、一緒に見ていきたいと思います。

男のトリセツその1:男は言葉の世界に生きていると認識せよ

よく「男性脳」とか「女性脳」とかと言われますね。

その男性脳の特徴とは、ひとつには「言葉の世界に埋没している」です。

男は論理的とよく言われますね。実際に論理的かどうかは別にして、これは要するに言葉を使ってものを考えるクセがあるということを端的に表しています。

対照的に女子は、感覚的と言われますね。地図が読めない女子というのは、感覚的に生きる女子を端的に表現した言い方です。

言葉とは過去です。過ぎ去ったことはすべて言葉で説明できるからです。昨日誰と会って、何を食べて、というふうに過去のことは言葉で説明できますね。

こういうのは男性は得意です。

対照的に、今この瞬間は言葉で説明できません。今この瞬間にやっていることを言葉で説明しようと思えば、常に「さっきの今」は**していた、と過去形で言うしかないでしょう?

つまり、今という時は、感じるしかない時制なのです。

男のトリセツその2:男は「今」を生きていない生き物だと認識せよ

言葉の世界、すなわち、過去に生きるのが得意な男性は、今を生きていません。

言葉の世界に「埋没」するとは、今というこのかけがえのない時間すら、過去として生きているのです。言い方を換えるなら、「すべてを」言葉にして生きているのです。

対照的に、女性は地図が読めないから(失礼!言い直します。女性は感覚を使って生きているから)、今この瞬間という時間を五感を使って感じつつ生きています。

男のトリセツその3:男に「今」はないと認識せよ

ところで、占いとは「今」どう生きるべきかを端的に指南しているものです。

たとえば、朝のテレビで「今日のラッキーカラー」を言いますが、それは「今=今日」をよりよく生きるための方策を述べているということですね。

今日の吉方位も同じです。今日は右足から歩き始めましょう、というのも同じです。すべて「今どうすべきか」を占いは言っています。

「過去=言葉の世界」に生きる男性は、なんの悪気もなく、今を軽視しているので、だから、占いを軽視するのです。

「今日のラッキーカラー?それより早く会社に行って報告書を仕上げないと!」たとえば彼はこう思います。報告書というものは、済んだことを言葉で表現するツールです。

男のトリセツその4:未来を言葉で語ってあげると意外と喜びます

では占い好きの女性は、占いを信じない男性とどのようにお付き合いすればいいのでしょうか。

答えは、未来を言葉で語ってあげるといい。

未来は、じつは過去と同じです。つまり、言葉で完全に説明可能なものです。今この時点において振り返るのが過去で、今この時点において思いを馳せるのが未来です。どちらも言葉を使って言い表すことができるという点において共通しています。

男性は「今この瞬間」を感じることが苦手です。だから、「キラキラ」とか「ラブラブ」などという「今この瞬間に感じないと消えてしまうもの」を扱うのが苦手です。

しかし、論理脳(!)の男性は、先に述べたとおり、言葉の世界に埋没して生きているので、未来のことを言葉を使って語られるとそれなりに喜びます。

だから、占い嫌いの男性とうまくやっていこうと思えば、「今」をすっ飛ばして未来を語るといいのです。

今「ラブラブ」かどうかはさておき、「来年」同棲しようねと言うと彼は喜びます。

今「キラキラ」したデートができなくても、「来年」豪華な海外旅行に行こうねと言うと彼は喜びます。

「今」が不在の人生って、何が楽しいのか、僕にはちょっとわかりませんが、占いを信じない男性はそんなふうに生きています。

(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

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