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最旬カフェは「肉×コーヒー」“だけじゃない”。そこは秘密のレストランへの入り口 表参道「CBC」

  • 2020.12.11
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数多ある表参道のカフェの中でもいま最もヒップなカフェのひとつとして、話題を集めているのが「CBC Coffee&Beef&Carnevale」だ。2020年9月、表参道の骨董通りにオープンしたばかり。「スペシャルティーコーヒー×和牛」をコンセプトに掲げ、バリスタが一杯ずつハンドドリップする挽きたてのコーヒーと和牛100%の超本格ハンバーガーをメインにするカフェだ。

コロナ禍が続き、夜の食事会や“飲みニケーション”が少なくなった今、わたしたちの活動時間は朝・昼へと大幅にシフトしている。リモートワークによる運動不足解消のためにひとりトレーニングに勤しみ、出社しても仕事が終わればまっすぐ家に帰る。誰かと言葉を交わす機会や美味しいものを食べに行く楽しみが自然と減ってしまった。そのなんとも言えない喪失感を埋める存在となるのが日常的に通えるのに“どこか特別な場所へ行った”気持ちになれる、カフェである。

CBCはまさにそんな、閉塞感のある日々にちょっとだけ笑顔をくれる場所だ。とある平日の朝に店を訪れてみると、そこにはすでに常連と思しき客。出勤前のワーカーやキャンパスへ向かう途中の学生、ウォーキングついでの住民、こどもの見送り帰りのママなど、この街ならではの面々が次々と顔をのぞかせる。それぞれのスキマ時間を少しでも充実させようとCBCに集ってくるのだ。

感度の高い人々が集う、カフェ激戦区・表参道。こだわりが随所に見られるCBCは、彼らのアンテナを絶妙に刺激する。フランス人作家が手がけたデザインタイルや水を使ったアプローチ、SNSに映えるカップパターンなど、アートの要素を多様に取り入れたハイクオリティな空間とアイテムはセンスが光る。

入り口の扉を開けると「おはようございます!」と、爽やかなバリスタの挨拶が迎えてくれる。高級感漂う装いから一転、親しみやすい対応に思わず気持ちもほぐれる。店に立つのは、街に寄り添うフレンドリーなコーヒースタンドとして愛される「Perch(代官山)」などを手がける、「Woodberry Coffee Roasters」で研修を積んだバリスタたちだ。コミュニケーションが希薄になりがちな日々が続く今、こういうちょっとした会話だけでも嬉しくなるものだ。

そんな”街のコーヒーステーション”としての一面を持ちつつ、昼時や休日ともなれば、とびきり美味しいバーガーが食べられる唯一無二のカフェとして本領を発揮するCBC。ほんのり甘いブリオッシュ生地で作った「メゾンカイザー」特注のバンズに、100%和牛のパティや和牛のタンカツを挟んだオリジナルバーガーは早くも多くのファンから支持されている。さらにはさまざまな肉のバーガーが食べ比べできるボックスが用意され、これまでのグルメバーガー店とは一線を画すクオリティとラインナップだ。

大きな仕事を成し遂げたあとや美味しい食事で贅沢したい休日などにも、モダンなテラス席があるカフェで楽しむ極上の和牛バーガーは、大きく気分をリフレッシュさせてくれるだろう。カフェだからこそ気軽に友人も誘えるし、ひとりで来ても気さくなバリスタたちが話し相手になってくれるから心強い。コンビニなどのサービスが進化し、それなりのクオリティの飲食なら手軽に楽しめるようになったが、淹れたて・できたてのプロの美味しさやリアルなコミュニケーショは、やはり受ける温かみがまるで違う。

ところでしばらく店にいると、やって来たはずの客がどこかへ姿を消していくことに気がつく。何の変哲もないオーダーカウンターの脇の壁に突如隠し扉が現れ、中へと客が入っていく。

実はこの店の奥には、カフェとはまったく異なる別の顔が隠されている。その正体は、高級和牛専門のステーキレストラン。看板も案内表示もなく、存在を知る客のみが足を踏み入れることができる、まさに“秘密のレストラン”だ。実はCBCの仕掛け人は、人気の高級肉専門店「KINTAN」。カフェメニューにもすべてレストランと同じ一級品の食材を使用し、肉を知り尽くしたシェフが確かな技術で調理をするというのだから、その味はお墨付きというわけだ。

完全なプライベート空間の秘密のレストラン。選りすぐりのワインとともに黒毛和牛の希少部位を使った一品料理や熟成タンのステーキが味わえる上、食後にはCBCの本格コーヒーをゆっくりと楽しむことができる。「レストランのコーヒーはたいてい“おまけ”で美味しくないから別の場所に移動しよう」「もう少しのんびりしたいけど、ここは食事の場だから店を変えよう」という心配もここでは無用。肉専門店とカフェがひとつになることで、レストランやカフェの在り方に縛られず、美味しい食事も過ごすことも“Be free=自由”に楽しめるのがCBCなのだ。

寒さも増し、まだまだ窮屈な日常は続きそうだが、CBCは朝から夜まで時間を問わず、美味しいコーヒーと絶品バーガー、フレンドリーなバリスタたちがエネルギーをチャージしてくれる。まずは仕事や買い物の合間に、カフェ利用から立ち寄ってみてはいかがだろうか。何度か顔を出せば、バリスタたちが“秘密のレストラン”への扉をこっそり開けてくれるかもしれない。

取材・文 : RIN

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