｢無難にまとまる､スーツに合わない…｣後悔したくない人のための"本当に使える"コートの選び方4つ

きちんとにもカジュアルにも着回せる。さらにオンオフ使えて、見た目にもすてきで防寒もバッチリ——。本音をすべて言ってしまえばかなりワガママになってしまうキャリア女性のアウター選び。けれど、そんな欲求をかなえようとすればするほど、ただの無難に落ち着いてしまうのも事実です。ある程度の予算が必要となるアウターは、絶対に失敗したくない主役級アイテムのひとつ。特に今季の選択の基準には、4つのコツがあります。

失敗したくない！ 冬の主役アイテム

暖かかった晩秋から一転、急激に寒さを実感する今日この頃。今年もまたアウターに悩む季節がやってきた……そう感じている人はいませんか？

アウターは冬の装いの主役で、なおかつ印象を大きく左右するアイテムゆえに、選び方にはその人のセンスが出ます。防寒重視の人、デザイン重視の人、TPO重視の人……。けれど、いわゆる“大物”だけに投資額もそれなりで、失敗したくないと思う人も多いはず。

キャリア女性にありがちなのは着回しを重視したことによって、通勤ではすてきに着映えしていても、それを休日にも羽織ろうとすると、なんだか地味。真面目すぎておしゃれ感ゼロ。結局仕事服とあまり変わらない着こなしになってしまう、という不満。もちろんそれが悪いわけではありませんが、確かにいかにもおしゃれ下手という感じがして少し残念ですよね。

ただ、先にも挙げたように決して安い買い物では終わらないアウター類は、いくつも持てるものではありません。とくに、今年の冬はいつもの冬とは少し違います。たくさん数は必要なくとも、本当に使えるコートを厳選して、少数精鋭で着回すのが賢い選択といえるのではないでしょうか。

絶対に外せない、アウター選びのポイント

管理職のアウター選びにおいて、重要なポイントは4つ。

まずは仕事服にふさわしいきちんと感があるということ。きちんと感というのは、信頼感と好感度に直結します。オフィスの中ではそれがクリアできていても、外出時にいきなりカジュアルすぎるアウターを羽織ってしまっては台無しです。

ふたつめは、スーツに合うかどうかということ。これはテイストという意味もありますが、同じくらい大切なのはサイズ感。羽織ったときにアームホールが締めつけられたり、肩回りがきつくなったりしてしまうものはNG。コートを脱いだらジャケットがシワだらけだった、という失敗談もよく聞きます。今季なら肩回りに余裕があり、なおかつエレガントに見えるドロップショルダーのものを選びましょう。きれいめでありながら程よいラフさもあるのが魅力で、何より着ていて楽で見映えもするというのが魅力です。

3つめは、上質な素材であるということ。試着したときのシルエットやデザイン、色などはよく見ていても、素材感に鈍感な人は意外に少なくなかったりします。オンラインで買い物をすることが多くなった今では、とくに上質素材を見極めることが大切です。役職のある立場であればなおさら、自信を持って振る舞える上質素材のものを選びましょう。

そして実はもうひとつ、今だからこそ注目したい重要なポイントがあります。

この冬のコートは少数精鋭がいい！

アウター選びにおいて、今年の冬だからこそ気を配りたいのはやはり「着回しができるかどうか」ではないでしょうか。着回しといっても、平日のオンタイムはあたりまえ。欲をいえばオンオフ問わずに活躍してくれる一着がベストです。

とはいえ「どちらにも使える」というような無難な選びではなく、仕事服のときはきちんと、休日服のときには思いっきりカジュアルに……といったような、オンオフでベストマッチするようなコートが欲しいところ。そうであれば、妥協のない装いがかなうリバーシブルコートを考えてみるのもひとつの手です。それも、色違いというレベルではない、まったく異なるふたつの顔を持つデザインがオススメです。

まだまだ自由な外出がままならないこの冬は、当然アウターの出番が少なくなると予想されます。けれど見方を変えると、そんな今だからこそ、アウターの数は少なくても済む。ならば、そのぶん上質で、いつもと違うタイプのものにちょっぴり投資を上乗せすることもできるはず。それにより、いつも同じになってしまう冬のアウター姿を、新鮮なものにチェンジすることができるのです。

大人のコート選びは慎重かつ大胆に。ぜひセールになる前に本命を手に入れて、長くたくさん着回しましょう。

今月の名品

カレンソロジーのリバーシブルコート

問い合わせ先：カレンソロジー 青山 TEL：03-6419-7899

※価格は税抜きです。

乙部 アン（おとべ・あん）
フリーエディター／執筆家
新ファッションウェブマガジン「LIV,」主宰。女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。現在今年いっぱいで終了する「ANNE MAGAZINE」のラスト講座の参加を募集中。大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・独自の人生哲学を発信するほか、パーソナルスタイリングやファッション講座などを定期的に開催している。