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「病気を人々に伝える方法」視覚障害を持つ兄弟の洋服ブランドが話題

  • 2020.12.10
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ニューヨークに住むブラッドフォールド・マニングとブライアン・マニングは、珍しい遺伝的な疾患により、視力に障害を持つ兄弟。そんな二人が2016年に立ち上げた洋服ブランド「Two Blind Brothers」は、売り上げの全てを目に関する病気の治療のための、研究費用として寄付していることで話題に!

兄ブラッドフォールドは、5歳のときに視力を失い始めた。2年後には、まだ治療法のない難病、スターガルト病(遺伝的な原因によって、徐々に視細胞が損傷され、視界に様々な症状が生じる疾患)であると医師に診断され、その後すぐ、弟のブライアンも同じように診断されたそう。この症状により、新しい友達に出会ってもすぐ顔を忘れてしまったり、黒板がよく見えなかったり、車の運転ができなかったり…とたくさんの困難を経験してきた二人。

「とても孤独を感じる病気でもあります。人は他の人の視界は見えないので、意地悪なコメントや行動をしてくる人もたくさんいます。自分から病気であることを認めないと、とても傷つくこともあるんです」

そんな二人が2016年にローンチした洋服ブランド「Two Blind Brothers」は急成長中! ブランドの売り上げは、全て「Foundation for Fighting Blindness」などの目に関する病気の治療法などを研究をする団体に寄付していて、製品は70%以上が視覚障害を持つ従業員の工場で作られているそう。

二人が洋服ブランドを立ち上げようと思ったきっかけは、ショッピングの経験から。とある10代の子どもが遺伝子治療を受け、失明するのを防ぐことができたというニュースを知り、お祝いのために二人でショッピングに行ったとき。途中でお互いを見失ったものの、なんと二人とも同じ柔らかい素材のシャツを購入していたんだそう。

「それがひらめいた瞬間でした。『もしこれが視覚障害を人々に伝える方法だったとしたら? もし洋服ブランドを始めて、研究をしている人たちを助けられたら?』って思ったんです」
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「Two Blind Brothers」の商品は全て柔らかい素材で、触り心地、着心地にこだわったもの。ウェブサイトでは、好きな商品を選んで購入することもできるけれど、$30から$189(3,100円から19,700円)の価格帯だけ選んで、どの商品が届くかはわからない「Shop blind」ボックスを購入することも可能! このアイディアについて、二人はこう説明。

「目が見えなくなると、信頼が大切であると真っ先に学びます。ちょっとしたことで人を信頼しないといけなくなるからです。タクシードライバーが正しい場所で降ろしてくれるか、レストランでウェイターにおすすめされたメニューが美味しいか、レジ係が正しいお釣りをくれるか…。全部自分では見えないので」
「『Two Blind Brothers』には、『私たちが、世界に私たちを信頼できるか機会を与えるのはどうだろうか?』という想いがあるんです」

商品の中には点字のタグが縫い付けられているものがあったり、ウェブサイトでは、彼らの視界を体感するボタンも!

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現在まで、$750,000(7,800万円)以上の売り上げを寄付し、2017年には人気トーク番組『エレンの部屋』にも出演。二人は人々のサポートは素晴らしいもので、コミュニティに希望を与えられていることへの喜びを話す。

「助けが必要な人を助けることができるのが、このビジネスで1番好きなところなんです。それが私たちの行動の大部分であり続けたいと思っています」
「子ども時代には、この症状を持つ人が周りにいませんでした。視覚に障害がある人たちを勇気付けられる機会があるということが、私たちの原動力です」

二人の前向きな姿に、私たちも勇気付けられますね。 そして予防法や治療法が見つかることを、私たちも祈りたい!

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