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「発情期のため本日おやすみ」 動物園のPOPが妙に意味深だと話題に→どういう状況?飼育員に聞いた

  • 2020.12.9
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突然だが、こちらの看板をご覧いただきたい。

 発情期...?(画像はぴこイヌ(@picoinu)さんから)

こちらは、ツイッターユーザーのぴこイヌさんが2020年11月28日に投稿した写真である。場所は、栃木県那須町にある那須どうぶつ王国。アルパカやウサギを飼育する「王国ファーム」という施設で撮影したものだ。

「発情期の為
本日おやすみです
DAY OFF TODAY」

体調不良などで動物の姿を見ることができないケースは聞いたことはあるが...。発情期って、なんだか元気そうなイメージがある。この光景に投稿者は、

「積極的に使っていきたい」

と呟いている。動物と同じように、お休みしたいと思う人が続出。POPを見た他のユーザーからは、ツイッターに

「致し方あるまい!」
「これ作った人センス良いな」
「人間にもこれ必要かもしれんな」

といった反応が寄せられている。

ところで、発情期で「おやすみ」とは、いったいどういうことなのか。Jタウンネット編集部は、那須どうぶつ王国に詳しい話を聞いた。

なぜ発情期だと「おやすみ」なのか

まずJタウンネットは、11月30日に投稿者のぴこイヌさんに、当時の話を聞いた。

話題になったPOPは、ラクダの搭乗体験コーナー「ラクダライド」付近に設置されていたものだという。ぴこイヌさんは

「当日は雪がちらつくような悪天候だったのでラクダがいないのかな?と思ったところ、この看板が目に入り、予想外の理由に笑ってしまいました。

事情を隠さずに容赦なく公開されてしまうラクダが少し可哀想と思いつつも、ムラムラしたらお仕事をおやすみ出来ちゃうのは正直少し羨ましかったです」

と感想を述べた。

発情期だったのは、ラクダのようだ。

12月5日、Jタウンネットは那須どうぶつ王国の広報戦略室を通じて、担当飼育員に詳しい話を聞いてみた。

那須どうぶつ王国では、2頭のラクダを飼育している。ラクダライドで搭乗できるのは、その内の1頭、雌のジェシーちゃんだという。

飼育員は、POPを設置した理由について

「当日のジェシー(ラクダ)の状態で開催するか判断しているので、POPという形で表示し、開催の有無をお客様にお知らせしています」

と説明した。

では、看板にあった「発情期」とは、具体的にどういう状態...?

「ジェシーは秋から冬季に季節発情が来るのですが、その時期になるとイライラしたり不安定になることが多いです。その際、ライド中に『とまれ』といった停止の号令を無視することがあるため、不安定な場合は安全を優先にしてライドをお休みさせていただいております」

ジェシーちゃんがイライラしているかどうかの判断は、日々行っているという。

「毎日、ライドを行う前に職員などを試し乗せしてライド場を周遊し、号令の効き方や頻尿の状態を見て、イライラしていないかを確認してから搭乗の判断をしています」

なるほど...。そういった事情があって、「発情期」のPOPを設置していたのか。

担当飼育員は、POPがツイッターで話題になったことについて

「POPに興味を持っていただけただけでも、ありがたいです。今回のPOPは意図的なものではございませんが、ここで、なぜ?ラクダって?と興味を持ち、知っていただけるとありがたいですし、色々な動物にも興味を広げていただきたいです」

とした。

ちなみに、ラクダがいる王国ファームエリアは、11月30日から2020年3月19日までの期間は、冬季期間となり営業はしていないとのこと。

冬があけたら、ラクダに乗ってみたいなあ。

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