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身体ナビゲーションVol.53「老廃物と水分を運ぶリンパ」

  • 2015.5.29
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こんにちは。健康管理士のSAYURIです。

前回まではリンパがどのように流れているのか、その仕組みについて解説しました。今回は、リンパが流れることでどのような働きがなされているのか、というテーマです。 老廃物を運んでいることは広く知られていますが、リンパの役割は大きく分けると3つあるので、その役割についてご紹介したいと思います。

●余分な水分と老廃物の回収

心臓から送り出された血液が末端の毛細血管に達すると、血しょうの一部がしみ出し、細胞の栄養分として吸収されます。そして、細胞に吸収されなかった水分などのうち、約90%は毛細血管に回収されますが、残りの10%程度が毛細リンパ管に流れ込みます。このリンパ管に流れ込んだ液体をリンパ液と呼びます。

毛細リンパ管は毛細血管とともに皮膚のすぐ下にあり、毛細リンパ管は毛細血管の約2倍〜9倍といった太い管です。通常、老廃物は毛細血管を通して静脈に取り込まれ、心臓まで戻ります。

静脈を通る“血液”と、リンパ管を通る“リンパ液”は、老廃物の回収と運搬という点で同じ働きをしますが、大きな違いは、扱う老廃物の大きさにあります。

リンパ管は毛細血管で回収しきれなかった大きな老廃物(ゴミ)を回収しているのです。また、リンパ液は体の中の脂肪の運搬や組織液に混ざっている傷ついた細胞、がん細胞、ウイルスや細菌などの異物も集めて運搬します。

このように、リンパ管は老廃物を含んだリンパ液を運ぶ下水道のような役割を果たしています。そして、リンパ管の途中には汚れた水をきれいにするリンパ節と呼ばれる下水処理場もあります。

●皮膚表面からの刺激で動くリンパ

リンパ管は皮膚直下の毛細リンパ管から始まります。毛細リンパ管を含む皮膚直下を流れるリンパ管は“表在リンパ管”とも呼ばれます。毛細リンパ管の起始部は“リンパ末端”と呼ばれ、繋留(けいりゅう)フィラメントという木の根のような細いコラーゲン繊維がついています。

毛細リンパ管はこの遷移によって周囲の組織に固定されており、臂臑(ひじゅ)の上からの刺激により、繋留フィラメントが引っ張られることでリンパ末端が開き、毛細血管が回収しきれなかった老廃物や余分な水分を毛細リンパ管が取り込んでいくのです。

【参考文献】

・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。