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「お笑い芸人とは思えない文才」!? ヒロシの初エッセイがついに文庫化

  • 2020.12.5
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ソロキャンパーとして再ブレイクした、お笑い芸人のヒロシさんによる幻のエッセイが、ついに文庫化した。『沈黙の轍 ずんだれ少年と恋心』(大和書房)が、2020年12月12日に発売される。

ヒロシさん初の執筆作品として、2008年に同名の単行本が発売された。ネットでは「お笑い芸人とは思えない文才」「まさにヒロシ版『スタンドバイミー』だ」など高評価のレビューが多く集まり、星も4.3という高得点を獲得。それはすでに絶版本となっているため、プレミア価格で落札した読者もいたという。

そんな幻の名作が文庫化したのが、本書『沈黙の轍 ずんだれ少年と恋心』である。熊本の炭鉱がある町で生まれ育ったヒロシさんの、少年時代が読みごたえたっぷりに描かれている。ノスタルジックな80年代の情景に、懐かしさを感じる人もいるかもしれない。

アイドルに本気で恋をしたり、目立たない存在だった自分が転校生として憧れのヒーローになり、転校先のマドンナと恋する妄想をしたり。炭鉱夫の父が左足を切断する事故に遭ったとき、命を削って家族を支える父に思いを馳せたり......ホロリとしつつも笑える、ノスタルジックな27の短編が収録されている。

現在では、1人でのキャンプを極める「ソロキャンパー」としても活躍中のヒロシさんだが、小学生の頃からキャンプ好きだったというエピソードも興味深い。

自宅の庭でキャンプごっこをするほどのキャンプ好きで、「頼れる存在」とアピールできる、小学校のキャンプイベントという機会がやってきた。しかし、実際はキャンプとはほど遠いただのお泊り会だったそう......。

本書でしか読めないエピソードが満載の、貴重なエッセイ集である。せわしなく日々が過ぎていく年の瀬だが、ゆったりした時間を味わわせてくれそうだ。

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