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さとゆみ#124 12月22日までに読んでおきたい。『「風の時代」に自分を最適化する方法』

  • 2020.11.25
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●本という贅沢124 『「風の時代」に自分を最適化する方法』(講談社/yuji)

『「風の時代」に自分を最適化する方法』(講談社/yuji)

風の時代に変わるという。
12月22日が、その切り替わりの日だという。

これって、スピ好きにとっては「もう、お腹いっぱい」な話かもしれないし、まったく興味ない人たちにとっては「風の時代、なんじゃそりゃ?」って話かもしれないんだけれど、
わたし自身は、最近なんでもかんでも「ああ、風の時代がくるからなー」って思うようになっちゃって、なんだか、自堕落です。

「うーん、なんか仕事する気が起きないなあ」
→「まあ、風の時代くるしね」
「この間まで好きだった人が、どうでも良くなった」
→「ああ、風の時代っぽいね」
「最近、嫌なことができなくなってきて」
→「そりゃ、風の時代だしさ」
「食っちゃ寝ばかりして太ったよ」
→「うん、風の時代っぽい」

ってな感じ。

いや、なんか、用法用量間違ってるだろうという気は、私もしている。こういうことを書くと、真面目な人たちに怒られるかもしれない。

ただ、茶化す気は全然なく、体も心も全体的に、いままでとは全然違うシーンに突入することは、私自身もよくわかっていて。
スピリチュアルに疎い私であっても、ああ、時代が変わるんだな。もういろんなことが、後戻りしないんだな、ということは、肌感覚でわかる。
いままでは平気だったことを、体が完全に嫌がっている。気持ちが全然乗らなくなってる。そういうのが、わかる。

スピリチュアルやアート方面の人たちだけじゃない。
ビジネスパーソン、とくに経営者の人たちにはむしろ、この「風の時代」到来に関しては、完全に浸透している感もあって、「そうか。古来、星読みって為政者のためのものだったんだよな」と妙に納得していたりします。

だけど、じゃあそもそも、「風の時代って何なのよ?」と言われると、知識不足もあって、もごもごってなってしまう。

この間、友人に聞かれたときは、
「えーっと、220年ぶりに、資本主義経済重視の『土の時代』が終わって、ふわっふわの『風の時代』がくるんだよ。個人の時代になるし、好きって気持ちが大事になる時代だよ。目に見えないものが大事なんだよ」
って説明したら
「星の王子さまかよ。全然わからん。もっとロジカルに」
って怒られたよ。ふえーん。

でも、探してみると、意外とこの件に関して体系だってまとまっている文章ってなくて、ウェブには細切れに落ちているんだけど、書籍となるとなあって思っていたら……出た! 数日前に出た! この「風の時代」がなんたるか。この時代にどう生きると生きやすいかについて、まとまって書かれた本!

しかも、星読み界のサラブレッド、yujiさんの本だというではないですか。

というわけで、発売後即入手・即拝読・即紹介いたします。
『「風の時代」に自分を最適化する方法』です。

ちなみにこの本、ちなみにこの本、発売前から話題沸騰で、書店さんでは、数日ですでに入手困難になっているところもあるという噂。私は、Kindleで手に入れました。

朝日新聞telling,(テリング)

で、肝心の中身ですが。

全然ふわっとした本じゃなかった。

「風の時代」に、実業において、実生活において、具体的に何をすべきか。
何を捨て、何を残したほうが良いか。
風に乗れる人はどんな人か。
これから終わっていくコンテンツは何か。
企業や個人が意識すべきことは何か。
哲学的でありながら、きわめて現実的な一冊だったよ。

それで思ったんだけれど、この本、「風の時代」の到来を信じるor信じないにかかわらず、どんな職業の人でも、一度ざーっと目を通しておいたほうがいいんじゃないかなって思った。

というのも、私たちの周りには、この本に書かれているような「風の時代に最適化する方法」を行動指針として、2020年12月22日以降を生きることに決めている人が、想像以上に多いはずだから。
うーん。「決める」というほどではなくても、空気にアジャストしていく人たちは、相当数いると感じるから。

たとえば、印象的な文でいうと、
Less is Moreな時代の到来。
所有しない、所属しない、後を濁さない、ヒエラルキーを作らない。
そんな時代の到来。
「ビジネス」や「労働」という概念すら、変わっていくという。

これって、多くの人が、いま、肌感覚で感じていることだと思う。
なにせ、コロナが決定打だった。
私たちが2020年のはじまりに感じていたことと、2020年の終わりに感じていることは、まったく違う。

その「違い」を、整理整頓するときに、この本は、とても便利でわかりやすい一冊だと思ったよ。

もうすぐやってくる、風の時代。
いろいろ捨てて、準備を終えて、整えて。
そのときがきたら、みんな、楽しく、幸せに、ふわっと飛ぼう!

それではまた、来週の水曜日に。

●佐藤友美さんの新刊『女は、髪と、生きていく』が発売中です!

■佐藤友美のプロフィール
テレビ制作会社勤務ののち、2001年ライターに転身。雑誌、ムック制作、ウェブメディアの編集長を経て、近年は年間10冊以上を担当する書籍のライターとして活動。 ビジネス書から実用書、自己啓発、ノンフィクションまで、幅広いジャンルの著者から信頼を得て指名をうけている。一方、読者からは「生まれて初めて書籍を1冊読みきった」「読みやすくてあっというまに読了した」などの感想を多くもらう「平易でわかりやすい文章」を書くライターとして知られる。 著書には8.2万部のベストセラーとなった『女の運命は髪で変わる』(サンマーク出版)のほか、49歳で亡くなった伝説の女性美容師・鈴木三枝子さんの生き方と働き方を描いたビジネスノンフィクション『道を継ぐ』(アタシ社)が発売即重版し、話題をよんでいる。

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