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思春期前の小学生に訪れる『中間反抗期』の特徴と接し方

  • 2020.11.23

今までは素直に言うことを聞いていた子どもが最近何だか口答えが多くなったと感じることはないですか?思春期に訪れる反抗期の前に、小学生、特に高学年あたりから訪れるのが中間反抗期です。

まだ子どもだと感じられても子どもの成長は確実に進んでいます。とはいえ反抗されればどう対応すればいいのか分からず戸惑うこともあるかもしれません。どの様に小学生の反抗期を迎えればよいのか、見てみましょう。

中間反抗期を体験したのは半数以上

反抗期は思春期になってくる中学生からと考える親が多いですが、2~3歳に訪れる「第1次反抗期」と、思春期に訪れる「第2次反抗期」の間にも、小学生3年~高学年にかけて訪れる「中間反抗期」と呼ばれる時期があります。

子どもの反抗期を経験したことがあると答えたママは85.4%で、その内小学生から、もしくは小学生の時期に始まったという家庭は57.7%に達しています。

反抗期で困ったこととしては、一番多いのは「言うことを聞かない」で44.1%、次いで「会話がない」で14.4%でした。

※西日本新聞 10分トレーニングアンケート

中間反抗期の特徴とは

思春期の反抗期とは異なり、まだ少し甘えたい気持ちもある年頃の中間反抗期。程度や時期には個人差がありますが、訪れる場合には10歳前後であることが多い様です。「10歳の壁」「小4の壁」とも呼ばれる、発達段階に応じて現れる現象です。

文部科学省ではこの発達段階について「小学校高学年の時期には、幼児期を離れ、物事をある程度対象化して認識することができるようになる。対象との間に距離をおいた分析ができるようになり、知的な活動においてもより分化した追及が可能となる」と説明しています(※文部科学省 「子どもの発達段階ごとの特徴と重視すべき課題」より)。

しかし同時に「自己肯定感を持ちはじめる時期であるが、反面、発達の個人差も大きく見られることから、自己に対する肯定的な意識を持てず、劣等感を持ちやすくなる時期でもある。ギャングエイジとも言われるこの時期は、閉鎖的な子どもの仲間集団が発生し、付和雷同的な行動が見られる」(※上記と同様)という特徴も関係することで10歳の壁という現象が生まれるのです。

中間反抗期にはどんな特徴があるのでしょうか。

・口ごたえをする

・注意されても聞かない

・イライラした様子で、親と会話をしたがらない

・何でも自分でやりたがる、保護者が世話をするのを嫌がる

例えば「宿題は終わった?」などと話しかけると「わかってる!」「うるさいなあ」などと答え言葉遣いを巡ってけんかになったり、機嫌を損ねて自分の部屋に閉じこもってしまったりすることもあるでしょう。今までと異なる乱暴な言葉遣いや話し方になり、親がイライラしてしまうことも増える様です。口も達者になってくるので、言い争ってお互いが疲弊してしまうこともあります。徐々に態度が変化する子もいればある日突然態度が変わる子もいて、我が子のあまりの変化にショックを受けて悩んでしまうという家庭も多い様です。

しかし専門家は「この時期に反抗したり無口になったりするのは、心が健全に育っている証拠」と言います。自我が育ち自分で考えて行動しようとする気持ちが強まり、親の言いつけに従いたくないという気持ちが芽生えています。この時期に反抗的な言動が見られたら、むしろ「しっかり育っている」と安心しましょう。

反抗期の子どもと接するポイントを知ろう

成長の過程と理解していても、毎日反抗的な態度を取られ喧嘩になる様ではお互いにイライラが増すばかりです。逆にこの時期の対応次第では、反抗をエスカレートさせることにつながる可能性もあります。どの様に子どもと向き合っていけば良いのかを見ていきましょう。

・話を遮らずに聞く

反抗的な態度が見られる様になってきたら、まずはじっくりと子どもの話を聞いてみましょう。話を聞いて理由が分かれば、一緒に解決策を考えることが出来ます。子どもも、気持ちを言葉にすることで気持ちが整理できます。言うことを聞かないのなら、子どものやりたい様にやらせてみましょう。自分の考え通り行動できることで気持ちが落ち着くこともあります。

話しかけられた時には、何かをしながらではなくきちんと体を子どもに向け応答しましょう。「ちゃんと話を聞いてくれる」と思わせることが大切です。

・突き放したり、むやみに禁止したりする言動を避ける

「勝手にしなさい」「もう知らない」などの突き放す言葉は、自分を受け入れていないという思いを強くし、より反抗的な態度を取る・自分の気持ちを隠すことにつながる可能性があります。反抗的になっていてもまだまだ甘えたい年頃です。子どもを大切に想っていることが暗に伝わることも大切なのです。

・嫌な言葉はきちんと伝える

どうしても乱暴な言葉や言い方をしがちな時期ですが、強い言葉を言われた時には素直に「そう言われると人はこう感じる」という言葉できちんと知らせてあげることが大事です。「そんなこと言われたら悲しいな」など、優しく伝えましょう。

・良いところは褒める

反抗期にさしかかっている子どもにイライラすると、つい小言ばかりになりがちです。しかし反抗的な態度に悲しんだり怒ったりするのではなく、普段の生活で必ずある良いところを探して、ほんの一言で良いので褒めてあげましょう。その言葉に対して反抗的な態度を取られても気にせず、続けてください。褒めるのは子どもに媚びることではありません。「ちゃんといいところを見ているよ」「頑張っているのを知っているよ」というメッセージになります。「一緒に食べるご飯は美味しいね」なども、子どもをいつも大切に想っていることが伝わる言葉なので積極的に伝えていきます。

・気持ちに余裕を持って子どもと向き合う        

子どもが急に反抗的になると、対応の仕方が分からずオロオロしてしまう親もいるでしょう。しかしうろたえるのではなく「お、とうとうきたな」というくらいの大らかな気持ちで余裕を持って向き合うことが反抗期を乗り切るコツです。オロオロしたり遠慮したりすると反抗がエスカレートする可能性があります。余裕を持つ為には一人で抱え込まず、パパや祖父母、ママ友などに相談したり、場合によっては学校の先生や子育て支援センター、児童相談所に相談したりするなどしましょう。親も誰かに支えてもらうことが必要ですし、聞いてもらうことで気持ちがスッキリすることも少なくありません。

・親の思い通りにしようとせず、見守る姿勢でいる

自立心が芽生え始めている子どもに対して、過干渉や押し付けは反発を招く火種になりかねません。子どもの自主性を尊重して見守りに務めましょう。一人の人間として認められている満足感を得られると、不要な反発は起こさなくなる可能性があります。

この時期には「行儀が悪い」などの細かな指図は避けやり過ごすことも大切だと専門家は言います。

・抑えつけず許容する

反抗期が始まると「このまま言うことを聞かなくなって思春期には大変なことになるから、今の内から厳しくしなければいけないのでは」などと考えるかもしれませんが、これは逆効果です。この時期の子どもは、自分の考えを認めてほしい気持ちが強くあり、それが口ごたえという形で表れているのです。ですので、言い分が違っていてもいったんは受け入れる態度を示しましょう。しかし受け入れることと言いなりになることは違います。「片づけたくない気持ちはわかった。だけど自分で出来ることは自分でしようね」などと具体的に伝えて子どもの行動に任せましょう。

・社会秩序や道徳から外れていることには、反発されてもしっかりと伝える

もちろん人の心や体を傷つけることや危険なこと、反社会的・人間として許されないことについてはたとえ強く反発されても阻止しなければなりません。こういった時に変に遠慮するのではなく、毅然とした態度を取ることが大切です。

他にもやってはいけないポイントとして、以下をおさえておきましょう。

・怒りにまかせて発言しない

気分で感情に任せて叱ってはいけません。叱る内容も、日によって言うことが異なれば説得力を失います。一貫した態度で接しましょう。

・否定や理詰めはしない

本人を否定するような言葉は、反抗に拍車をかけるだけです。正しい言葉で詰めるのも同様です。否定されたことは心のしこりとなり、その後の親子関係が悪くなる可能性があります。

大人の我々も、多かれ少なかれ親に何かを言われ「うるさい」と感じたり、干渉されることをうっとおしいと思ったりすることがあったはずです。つい小さい子どもの感覚で子どもと接してしまいがちですが、子どもはいつまでも幼児ではなく日々成長しています。反抗の兆しが見えたら成長の証だと思うのと同時に「干渉してほしくない年頃になったのだな」と大らかな気持ちで見守りましょう。

筆者のママ友からも、最近子どもが反抗的な態度を取るという話をよく聞きます。筆者の子どもはまだそういうことはありませんが、現在3年生であり「小4の壁」という話もよく聞きます。成長を伴うにつれ、そういう態度が増えるのかもしれません。そうなった時に悩んだり困ったりしない様成長の過程をよく知り、反抗期がきても子どもの気持ちを大切にしながらそっと見守っていければいいと思います。

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