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女性の生き方を見つめる映画「82年生まれ、キム・ジヨン」

  • 2020.10.26

こんにちは、シティリビングWeb編集部のゆず子です。

今、話題になっている韓国映画「82年生まれ、キム・ジヨン」を見てきました。

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出典:シティリビングWeb

昨年、日本でも小説が話題となり、私も読んでいたので、映画でどのように描かれるのか、ちょっぴり緊張をしながら、映画館へ向かいました。

「82年生まれ、キム・ジヨン」とは?

女性には、人生の転機がいくつかあると思います。

就職、結婚、出産、職場復帰、再就職…

その転機ごとに、女性はたくさん悩み、苦しむのではないでしょうか。

それは、韓国も日本も同じ。

・職場で重要なポジションに抜擢されない

・義実家に行ったら手を休めることなく動きっぱなし

・ママ友たちのおしゃべりにお付き合い

・仕事をしたいのに環境的に難しい

この映画では、そんな典型的な女性の人生を歩んでいるキム・ジヨンの姿を軸に、夫や実母、姑、会社の同僚などの登場人物とともに描いていきます。

果たしてキム・ジヨンはどんな人生を選択し、歩んでいくのか。

自分と重ね合わせながら、またキム・ジヨンの中に自分を見つけながら、見ることができると思います。

韓国では1年前に公開され、観客動員数367万人を記録しています。

息の合った俳優陣の名演技

主人公のキム・ジヨンをチョン・ユミが、その夫をコン・ユが演じています。

この二人、これまでに「トガニ 幼き瞳の告発」「新感染ファイナル・エクスプレス」の2作品で共演していて、息もぴったり。

チョン・ユミは「ロマンスが必要2012」「オフィスの女王」「恋愛の発見」などのドラマのほか、数多くの映画にも出演している実力派女優。

今回、結婚を機に仕事を辞め、専業主婦として2歳の女の子を育てる女性を演じています。

その一つ一つの演技がとてもリアルで、「私を見ているみたい」と思いました。

一方コン・ユは、日本でも人気となったドラマ「コーヒープリンス1号店」「トッケビ~君がくれた愛しい日々~」など、安定した演技で日本にもファンが多い俳優です。

この作品では、キム・ジヨンの夫デヒョンを演じていますが、育児疲れを見せる妻のために、精神科に相談に行ったり、育休を取ろうかと提案をしたり。

妻に寄り添う夫像を控えめに、かつしっかりと印象に残る演技を見せています。

ぜひとも購入したいパンフレット

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出典:シティリビングWeb

私は毎回映画を見るとパンフレットを購入することにしています。

というのも、映画の中だけでは描き切れなかったその時代の背景や、解説が詳しく書かれているからです。

「82年生まれ、キム・ジヨン」は、映画の背景を知っていると、より内容が理解できるなと感じました。

パンフレットでは、キム・ジヨンが生きてきた時代の社会情勢を細かく解説しています。

名節(ミョンジョル)、家父長制、IMF通貨基危機、仕事と育児の両立、女性嫌悪(ミソジニー)など…。

女性を取り巻く韓国社会が、どのように発展してきたのか、ぜひ知るきっかけになったらと思います。

小説が世界22カ国で翻訳されるなど話題に!

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出典:シティリビングWeb

1978年生まれのチョ・ナムジュ作家が、自分と同年代の女性の姿を、赤裸々に描いたと韓国では社会現象にもなりました。

物語は映画と違い、キム・ジヨンの担当精神科医のカルテという形で、年代に分けて描かれています。

まるで本当にキム・ジヨンという女性が存在しているかのように、リアルな描写が印象的でした。

キム・ジヨンと自分を重ね合わせて

国は違えど、社会での女性の働き方など似通った点も多い韓国で生きる女性を主人公としたこの映画。

鑑賞後に「結果としてこうしたらいい」という答えは見つからないかもしれません。

でも、キム・ジヨンの人生に共感し、自分と重ね合わせることによって「私だけじゃないんだ」と思えるのでは…?

今、仕事や育児に悩んでいる人はもちろん、すべての女性にぜひ見てほしい1本です。

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」オフィシャルサイト

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