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赤ちゃんが「手づかみ食べ」で学ぶ3つのこと

  • 2020.10.12
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こんにちは、離乳食インストラクターの中田 馨です。9~11カ月ごろ(離乳食後期)ごろからぜひ取り入れてもらいたいものに「手づかみ食べ」があります。私は保育士で保育現場に長く携わっているのですが、この手づかみ食べで赤ちゃんはさまざまなことを学び、発達していくと感じています。今日は「手づかみ食べの魅力」に迫りたいと思います。

手づかみ食べに積極的な子とそうでない子

保育現場で赤ちゃんたちを見ていると、手づかみ食べに積極的な赤ちゃんとそうでない赤ちゃんがいます。

手づかみ食べを積極的にする赤ちゃん

手づかみ食べを積極的にする赤ちゃんは、途中から食事が遊びに変化してしまうことがあります。グチャグチャと器の中をかき混ぜて、にぎった離乳食をポイッと投げる。そんな場面を目にしたことのあるママも多いかもしれません。もし遊びが長引く場合は食事を終了してかまいません。そのときのママは凛としてくださいね!

手づかみ食べをしようとしない赤ちゃん

手づかみしようとしない赤ちゃんの様子を見てみると、いくつかの理由があるように思います。よくある理由が「食べ物を手づかみするものと思っていない」「感触が嫌」という2つです。

手づかみするものと思っていない場合は、まずはママが見本を見せることから始めましょう。手で触っても大丈夫! おいしく楽しく食べようね!と、赤ちゃんに伝えることが大切です。感触が嫌な場合は、無理強いしなくて大丈夫。こちらもママが見本を見せたり、ベタベタしないメニューを取り入れることからスタートしてみてください。

赤ちゃんが手づかみ食べで学ぶこと

指でつまむ、手でつかむこと

大人が何気なくしている、指でつまむ・手でつかむということは赤ちゃんにとって難しいこと。つまんだ食べ物を口に運ぶこともとっても難しいことです。

食材の硬さの違い

たとえば、豆腐とにんじんだったら、同じ大きさに切っても感触が違いますよね。にんじんと同じ強さで豆腐をつまんだらつぶれてしまう。逆に豆腐と同じ強さでにんじんをつまんだら落としてしまうかもしれません。そんな一つひとつの食材の感触を、赤ちゃんは感じながら手づかみをしているのです。

自分でごはんを食べる楽しさ

手づかみ食べで学ぶことで、私が最も大切だと思うことは「自分でごはんを食べる楽しさ」ですね。自分で食べると食への意欲が増しますし、食に興味を持つようになります。

手づかみ食べをしっかりしてきた子は、その後のスプーンやお箸もスムーズに進んでいきます。しかし手づかみ食べが始まると、テーブル周りが汚れたり、メニューを考えたりすることにママも頭を悩ませるかもしれません。無理はせず、取り組めるときにしてみてくださいね。


著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨

0~2歳対象の家庭保育所で低年齢児を20年以上保育する。息子が食べないことがきっかけで離乳食に興味を持ち、離乳食インストラクター協会を設立。現在は、保育士のやわらかい目線での離乳食の進め方、和の離乳食の作り方の講座で、ママから保育士、栄養士まで幅広く指導。離乳食インストラクターの養成をしている。「中田馨 和の離乳食レシピ blog」では3000以上の離乳食レシピを掲載中。『いっぺんに作る 赤ちゃんと大人のごはん』(誠文堂新光社)も発売中!

ベビーカレンダー編集部

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