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年収510万円ってどんな生活?

  • 2020.10.5
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国税庁の「民間給与実態統計調査(2018年分)」によると、給与所得者の平均年収は440万7,000円でした。つまり年収510万円は平均以上です。しかし「その年収で本当に生活は大丈夫なのか」「貯蓄はできるのか」などと感じる人もいるでしょう。そこで今回は男性の平均年収である年収510万円の生活や手取り、今からできる将来への備えについて解説します。

■年収510万円の手取り額の目安は383~433万円程度

年収510万円の手取り年収は、510万円から所得税や住民税、社会保険料、雇用保険料などを引いた金額となります。

たとえば、東京都に住む40代会社員(専業主婦の妻と12歳、16歳の子どもがいる家庭)で手取り年収を概算すると約410万円です。

ただ、お住まいの自治体や扶養家族の人数、その他の所得控除の有無で手取り額も異なってきます。そのため、通常は年収の75~85%となる383万円~433万円程度が目安になることが多いようです。

■年収510万円の生活は意外と余裕がない

具体的に年収510万円の人の収支はどんな感じでしょうか。2019年の家計調査報告によると2人以上の勤労者世帯1ヵ月の平均支出は32万3,853円、単身世帯(勤労者以外も含む)の月平均支出は16万3,781円です。

先ほど挙げた男性会社員(2人以上世帯)のケースだと、単純計算で月々の収入は約34万円。一応家計は黒字です。

しかし、総年収には賞与はもちろん、通勤定期などの交通費や家賃補助なども含まれています。そのため、実際の手取り月収は平均支出を下回り生活が苦しいケースもあるでしょう。また、家計が赤字でなくても貯蓄に回すお金がない、大きな支出に対応できないなどのケースも想定されます。

したがって、年収510万円だと平均的な生活は可能ですが、意外と家計に余裕がないと感じる家庭が多いでしょう。貯蓄や収入を増やすなどの対策は必要不可欠となります。

■年収510万円の人が貯蓄や収入を増やして将来に備える方法

平均的な生活はできるもののなかなか貯蓄ができない年収510万円世帯も多いでしょう。そんな年収510万円世帯が将来に備えるうえで有効な方法を紹介します。

●貯蓄を増やすなら先取り貯蓄が鉄則

貯蓄を増やす鉄則は、先取り貯蓄です。毎月残ったお金でやりくりしましょう。固定費を中心に支出を見直せば残ったお金で生活できる可能性が高くなります。貯蓄の方法は、家計が赤字なら元本割れのリスクは避けたいところ。1,000万円まで預金保険制度で元本が保障される銀行預金のみに絞った方がいいでしょう。また家計に多少余裕ができたら所得控除が受けられるiDeCoなどで少額投資を行うのもよいかもしれません。

●世帯収入を増やせば家計に余裕ができて貯蓄もしやすい

世帯収入を増やす道も考えましょう。世帯収入が増えることで家計に余裕が生まれて貯蓄もしやすくなります。例えば妻が専業主婦の場合は再就職、扶養内パートの場合は社会保険に加入する働き方を選べば世帯年収が増えるでしょう。また妻が厚生年金に加入すれば妻自身が将来受け取る年金も増えます。さらに副業が認められている場合は副業を行うことで収入アップも可能です。本業とのバランスや税金面のことも考えたうえで副業を選ぶといいでしょう。

■年収510万円世帯は今後のマネープランを立てて将来に備えよう

年収510万円だと平均的な生活ができる一方で貯蓄はなかなか大変かもしれません。そんな年収510万円世帯がぜひ行ってほしいのが先取り貯蓄です。それが難しい場合は世帯収入を増やすことも検討しましょう。まずは現在の収支を正しく把握したうえで今後のマネープランを立てることをおすすめします。そうすれば将来の備えとなる貯蓄額も見えてくるでしょう。

文・大岩楓
元銀行員ライター。預金・為替業務に長く携わった経験をもとに、節約などの記事を多数執筆。現在はジャンルを広げて教育系の資格を生かした記事まで幅広く執筆。

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