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恋愛気分をあげたい夜に♡秋の夜長に読みたい文豪の恋物語3選

  • 2020.9.26

読書の秋に恋愛気分を盛り上げる恋物語はいかがですか? カジュアルで甘い恋愛小説も良いですが、秋の夜長にはじっくりと濃厚な恋物語にはまってみるのもおすすめです。秋の夜長に読みたい文豪の恋物語3選を紹介します。

谷崎純一郎の『痴人の愛』

『痴人の愛』は、主人公がまるで捨て猫を拾うかのように、一緒に暮らし始めた少女ナオミに耽溺していく模様を描いた小説です。ナオミは妖艶な容姿と手練手管で主人公の心を弄び、人生を狂わせる悪女なのですが、主人公は離れることができず、最後は奴隷のような状態になっていきます。

驚くことに、ナオミにはモデルがいて、それは谷崎純一郎の最初の妻の妹という説があります。ナオミに惑う主人公の心模様は、谷崎の妹への心を投影しているのかもしれません。

普通の恋愛小説では物足りない、という人におすすめです。

マーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』

ヴィヴィアン・リーと、クラーク・ゲーブルで映画化もされた、アメリカの不朽の名作です。奴隷制度が残る時代、南部の裕福な農場主の娘スカーレットは、同じく上流階級出身のエレガントな雰囲気を漂わせるアシュレーに恋をします。しかし、その恋は実らず、アシュレーはスカーレットとは対照的な優しく信心深いメラニーと結婚してしまいます。恋に破れ自暴自棄になるスカーレットでしたが、彼女の運命は南北戦争によっても大きく翻弄されていきます。

登場人物がすべて魅力的です。中でも、何度もピンチに遭いながら逞しく時代を生き抜くスカーレットと、スカーレットの愛を得ようと時に強引に振る舞うレッド・バトラーの生き様はドラマチック。

秋の夜長にじっくりと味わうにふさわしい、長編恋愛小説です。

樋口一葉の『たけくらべ』

吉原の遊女を姉に持ち、いずれは同じ道を歩むことになるであろう少女美登利。近所の男の子たちの前では、天性の明るさと魅力で子供ながらも女王様のように振る舞っています。

そんな美登利でしたが、寺の子である信如には淡い恋心を抱いています。信如もまた美登利を意識し、憎からず思っています。しかし、大人になれば遊女となる運命の美登利と、僧侶となる運命の信如に残されている時間は多くありません。

運命には逆らえず、適わぬ恋を胸に仕舞い込んで大人になっていく二人のピュアな心情が切ない恋愛小説です。

秋の夜長に文豪の名作を読もう

長く読み継がれている恋愛小説には、時代を経ても色褪せることのない魅力があります。時代や国ごとに舞台やシチュエーションは変わっても、古今東西、恋愛の本質は同じです。

ここで紹介した3冊以外にも、まだまだ魅力的な恋愛小説はたくさんあります。秋の夜長にじっくり味わってみませんか。

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