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【金メダリスト】高橋尚子さんが伝授。夏マラソンを完走するポイント10。

  • 2015.5.12
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【金メダリスト】高橋尚子さんが伝授。夏マラソンを完走するポイント10。

【マラソン部ニュース】vol.18 文・anan総研編集部

4月12日「グアムインターナショナルマラソン2015(GIM)」に挑戦した、anan総研マラソン部。

フルマラソン挑戦前日に、あのシドニーオリンピック金メダリストで、「Qちゃん」の愛称で人気のあの高橋尚子さんから、「GIM」を完走するための秘訣を聞いてきました。

高橋尚子さんの講演会場。ランナーでいっぱい! 高橋尚子さんは、「グアムインターナショナルマラソン2015(GIM)」の大会アンバサダーとして、ランナーたちの強力な応援団として精力的に活動。その活動の一環として、マラソン前日、anan総研メンバーも宿泊したホテル「PIC(パシフィックアイランドクラブ)」で行われたエキスポで、ゼッケンを受け取るためにエントリーに訪れたランナーたちに「GIM攻略のための特別講義」を行ったのです。

その模様を、みなさんにもお伝えします。

anan総研マラソン部、高橋尚子さんといつものポーズ。 この秘訣、これからの季節、暑い時期のマラソンにとても効果的ですので、コッソリ教えちゃいますね。

高橋尚子さん登場!

「GIM」エキスポで講演する高橋尚子さん。ポイント1

マラソンはプロ選手でも2時間以上、アマチュアランナーなら4,5時間走り続けるスポーツです。とてもお腹が減ります。ですので、エネルギーの源である炭水化物がとても重要となります。私が現役の時は前日の夜、力うどんをおかずにご飯を食べてました。

前日の夜は炭水化物を食べる!

あと、当然のことですが、前日のビールは控えめに。アルコールを分解するときに水分を使いますので、レース中、脱水症状になる可能性が高まります。ビールはレースのご褒美にとっておきましょうね。

ポイント2

20時には寝る!

「GIM」は、スタート時間が早朝3時です。ということは少なくとも1時には起きて食事を摂らないといけないので、計算すると20時にはベッドに入っていたいですね。うん、寝れない? いいんです、寝られなくても。1日くらい寝なくても走れます(笑)。

でも、寝られないからといって、テレビ、ケータイ、パソコンはNG。そういうのを見てしまうと、体が休まりません。ベッドに入って目を閉じ、体を休めてください。

ポイント3

ホテルで腹筋!

スタート地点に行ってからストレッチをする人が多いと思いますが、まず、ホテルで腹筋に軽く刺激を入れてください。でも、そんなすごくしなくていいです。5~10回、腹筋をしましょう。ちなみに私の場合は、普段は2000回、レース当日の朝は50回、腹筋してました。

マラソンて、実は腹筋をすごく使うスポーツ。前に走るために、前のめりな姿勢を取る必要があるのですが、腹筋がないとのけ反っちゃう。それでは、速くは走れません。ですから、レース前は「これから使いますよ」という感じで、腹筋に挨拶してあげる必要があるんです。

ポイント4

スタート地点で膝回し!

「膝は痛めやすいから注意して!」 レース前、一生懸命アップをする方も多いと思いますが、実は、「7分間じっとしてたらアップの効果はゼロ!」と言われています。一般の方が参加するレースは、スタート地点で長時間待たされることが多いですよね。そこでじっとしてると、さっきせっかくやったアップの効果が失われてしまいます。ですので、スタート地点の狭い場所で、簡単にできるアップ法を紹介します。

ちなみに、マラソンで一番痛める可能性の高い体の部位は、膝。そこで、膝を痛めないように、膝周りの筋肉に働いてもらうように、刺激をします。

前屈をします。どのくらい曲げられるか覚えておいてください。

1歩前に右足を出し、膝を回します。時計回りに5回回したら、今度は5回、反時計回りに回します。同じことを左足でもします。

再び前屈をします。最初の前屈より、ずっと体が柔らかくなってると思います。

なわとびするように軽くジャンプをします。このリラックスしてる感じが、走っているときの理想の動きです。体に覚えさせてください。

ポイント5

最初は気持ちを抑えて!

スタートの号砲が鳴るとテンションが上がります。早く走りたい! 体力もまだ万全なので、気持ちも盛り上がります。でも、大きな大会になればなるほど、スタート直後は混みあってて、なかなか進みません。イライラします。

だからといって、ランナーを避けるようにジグザグに走ったりしたらダメ。体力のムダ遣いになります。ここはぐっとガマンして、人がバラけるのを待ちましょう。

幸いなことに、「GIM」の場合、Kmartまで800メートルくらい長い上りが続きます。ここは普段より気持ちを抑えてゆっくりと、「後半に体力が残せてラッキー」くらいの気分で走っていただけるといいと思います。

ポイント6

給水は最初から

最初の給水所。真っ暗。 特に夏のレースは、給水が大事。「喉が渇いたなと思ったときは遅い」と考えてください。「喉が渇いたなと思わずにゴールまでいく」のが理想です。レースの1時間前から、15分おきにこまめに水分補給をし、レース後は、最初の給水所から取ってください。

でもね、一般の方のレースの給水って、紙コップじゃないですか。あれ、走りながら飲むのって難しいですよね。そこでコツをお教えします。

水を受け取ったらすぐにカップの口をキュッと押しつぶします。

押しつぶした端っこを飲み口にします。

息を吸うときに少しずつ飲みます。

残った水はそのとき体の痛い場所にかけます。私の場合は、腿の裏、前、手、首筋の順にかけることが多いです。

ポイント7

上りは子猿!

上り坂はツラいです。じゃあどうすればいいか。見なきゃいいのです。私は現役時代、上りは地面ばかり見て、「上りは気のせい」と思いながら走ってました(笑)。

上り坂の上手な走り方としては、できるだけバネを使わずに、目線を下げ、体を前に倒しましょう。脚を使うというより、腕を振って、脚が後から付いてくるような気分です。

あとこれはイメージなのですが(イメージは大事ですよ!)、私は上りでは「私は子猿。私は子猿」と思いながら走ってました。野山を軽やかに駆け抜ける子猿。そんな気分でいました(笑)。

ポイント8

下りは小石!

下り坂では・・。 逆に、下り坂では、「私は小石。私は小石」と唱えながら走ってました。下りをコロコロと転がる小石、のイメージです。

下りに入ったら、いったん腕を下ろして、呼吸が乱れている人は吐く方を強くしてください。そして、下り始め20%くらいまで上りの勢いを続けると、5人は抜けます! 下り、残り20%くらいになったら、メトロノームのようにリズムを刻んで走ってください。

ポイント9

ゴール後はアイシングを

「すぐそこが海ですから(笑)、そのままいっちゃって!」 無事にゴールできたら、まずアイシングをしてください。「GIM」なら、そのまま海に入っちゃうのもいいですよね(笑)。海がない場合、シャワーで水を当ててあげてください。氷を当てるのもいいです。私は牛乳パックに水を入れて、それを凍らしたものをいつも使ってました。当てる部分の紙を剥いて、持つ部分はパックのままにして。

ポイント10

ゴールは笑顔で!

斉井夕絵さんゴール! いい笑顔。 マラソンは苦しい競技です。でも、その分、ゴールしたときの爽快感は他の競技と比べものにならないほど大きいです。ですので、どんなに苦しくても、ゴールは笑顔で走り抜きましょう!

いかがでしたでしょうか?

金メダリストのお話は実に明快! 誰にでもすぐに使えそうなアドバイスばかりでした。来年の「GIM」にチャレンジされる方はもちろん、夏のマラソンに参加する予定の方もぜひ、参考にしてください。

ゴール直後、完走記念のメダルを手ににっこりする尾谷さんと吉田さん。

Information

グアムインターナショナルマラソン2016

http://www.guaminternationalmarathon.jp/

PIC(パシフィックアイランドクラブ)

http://www.picresorts.jp/pic_guam/

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