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窒息死を防げ! ノドに異物を詰まらせた人への応急処置2つ

  • 2015.5.11
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【ママからのご相談】

4世代同居中の新米ママです。子どもが好奇心旺盛にいろんなものを口に入れたがる年頃になったのと、先日、夫の祖父が果物を食べていて喉に詰まらせて救急車を呼ぶことになったことから、 食べ物を詰まらせたときの処置方法を知っておく必要性を感じました。

祖父の場合は夫が背中を力任せにたたいて吐き出させたようですが、子どもや女性にも同じようにするべきなのでしょうか?

●A. 詰まらせた人と手当てを行う人の年齢・性別・力があるかなどによって処置が異なります。

こんにちは。海外在住プロママライターのさとうあきこです。

喉に異物を詰まらせることは窒息につながるため、命にも関わります。救急車を呼んでも到着までに時間がかかる場合や、意識や反応がない場合には、そこに居合わせた人の処置がとても重要です。

喉に詰まったものを取り去るには、大きく分けて『腹部突き上げ法』と『背部叩打法(はいぶこうだほう)』の2つがあります。どちらの方法をとるかは、詰まらせた本人が子どもか成人か老人か妊婦か、手当てを行う人が力のある人かどうかなどによって変わってきます。

●詰まらせた異物を取り除く方法2つ

●(1)腹部突き上げ法

2つの手当てのうち、より効果的なのが『腹部突き上げ法』だといわれています。これは患者を後ろから抱きかかえ、回した手をみぞおち付近に当てて握りしめて上へと圧迫するようにして突き上げる方法です。

この手当ては多くの場合、立った状態で行います。うつ伏せに寝た体勢でも可能ですが、少なくとも脱力した上半身を持ち上げるだけの筋力と胃や気道を強く圧迫するだけの力が必要となるため、できる人が限られます。

さらに、手当ての際に内臓を傷つける可能性があるため、妊婦や乳幼児には使用できません。

●(2)背部叩打法

効果は『腹部突き上げ法』に比べて若干落ちますが、『背部叩打法』は広い年齢層に使用できる手当て法です。

患者の背中、肩甲骨の中央を力いっぱい何度も繰り返したたきます。このとき、手首を使うと効果的です。大人の場合には、立った状態またはイスや机などに寄りかかって頭を低くした体勢で行い、乳幼児の場合には座った大人の膝にうつ伏せで寝かせ、顔を片手で下から押さえながらもう一方の手で背中を強くたたきます。

緊急の場合であっても、強くたたくのは相手を傷つけそうでつい加減してしまいがちですが、力が足りないと効果が出ません。

●まずは呼びかけて反応があるかどうかを確かめましょう

何かを喉に詰まらせた可能性があるときは、まず呼びかけて反応を確かめてください。反応がなければすぐに救急車を呼び、同時に蘇生措置(心肺蘇生法やAEDの使用)も行います。反応がある場合には、上記の2つの方法で詰まったものを取り除く努力をしますが、時間がかかる場合にはやはり救急車を手配し、到着するまでの間手当てを続けます。

蘇生措置も行う必要に迫られることがありますますので、心肺蘇生法やAEDの使用方法も確認しておきたいですね。

【参考リンク】

・気道異物除去の手順 | 救急蘇生法(日本医師会)

・のどを詰まらせた時の応急手当 | 姫路救急グループ

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)

子育て、教育、健康、食、仕事、人間関係などなど、海外に場所を移してもやっぱり悩むことは多いし大変。でも、ガッツリ取り組んでみたらなんだかおもしろい! 何かと不便な海外生活の中での工夫の数々と、実際に体験した失敗と成功を元手に、日々多方面へと情報発信中です。フルタイムプロライターとして、またライフワークとして、好奇心のおもむくままに、時には情報の海を、時には世界中を母娘で旅しながら、子育て・自分育てにまい進中。

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