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生姜を食べ過ぎると副作用がある?!適量と効果的な食べ方を解説!

  • 2020.9.10
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生姜は、和食の薬味として欠かせません。そのほかにも、ジンジャークッキー、しょうがせんべいなど、おやつでも人気ですね。

さわやかでピリッとした辛みが料理の味を引き立ててくれますし、昔から薬にも取り入れられてきたぐらい健康効果もある食材です。でも、健康効果を求めるがために、食べ過ぎてしまっても大丈夫なのでしょうか。おいしく健康に生姜を取り入れる食べ方を見ていきましょう。




■生姜がもつ女性に嬉しい効果
生姜には女性が積極的にとってほしい理由がたくさんあります。生姜がもつ栄養や効能を見ていきましょう。

・生姜の栄養と効能


生姜の健康効果として期待できるのは、生姜3大成分と言われる、ジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンに加え、食物繊維、ミネラルからによるものが多いと言えます。

ジンゲロール


生の生姜の辛さのもと、口に入れるとすぐにピリッと感じる辛み成分です。ジンゲロールには抗酸化作用がありアンチエイジング効果が期待できますし、免疫力を高める作用や殺菌作用から胃腸の調子の改善や風邪予防にも期待がもてます。

また、血管を拡張させる作用がみられることもあるので、血流が良くなり手足を温め、肩こりや頭痛の改善につながると考えられています。この作用がはたらけば、吐き気の改善にも効果的になりますよ。

ショウガオール


ショウガオールは、ジンゲロールと同様に生姜の辛み成分です。乾燥や加熱によってジンゲロールの一部が変化したもので、「熱」から作り出される成分です。ジンゲロールがピリッとした辛み成分だとしたら、ショウガオールはじわっと辛みがくる成分といえますね。

ショウガオールが効果を出してくれると、血行を良くし、身体の芯からあたたまるような実感が持てます。この内側からのあたためによって、冷え性予防や生理痛などへの鎮痛効果が期待できますよ。

そして、ジンゲロールよりも強力な殺菌、抗酸化作用を持つ可能性があり、ダイエットや美肌効果なども期待できると言われるゆえんとなっています。

ジンゲロン


ショウガオールと同様に、ジンゲロンも加熱や乾燥によりジンゲロールの一部が変化したものです。胃液の分泌を高めて消化促進したり、血行を良くしたりと、冷え性改善に期待ができる成分。からだがあたたまることで代謝も高まり、脂肪燃焼しやすいからだづくりが望めそうですね。

また、腸のぜん動運動の活性化が見込めれば、便秘解消への期待も高まります。

食物繊維


食物繊維が水分を吸収することで、便を柔らかくしたり、不要なものを便として排出してくれる整腸作用が期待されているのはみなさんご存知でしょう。具体的には、便秘の解消、デトックス効果につながる作用ということですね。

また、食物繊維は、急激な血糖値の上昇や、コレステロールの吸収を抑えたりするはたらきを持つこともあるそうです。食べ過ぎの予防や肥満防止が望めるかもしれません。

ミネラル


生姜には、人が必要な栄養素の一つミネラルである<マンガン>と<モリブデン>が含まれています。

<マンガン>は、さまざまな酵素の構成成分になったり、酵素のはたらきを助けたりなど、体内活動の助役をになってくれる存在であると期待されています。そして、老化防止やガン予防にも一役買ってくれる可能性を秘めているのです。

<モリブデン>は、体内に不必要なものを尿酸に変えて老廃物を体外に出すように促してくれると期待されています。また、貧血を予防する効果が見込める成分。生姜には貧血予防のイメージがない方も多いのではないでしょうか。ただ、生姜のモリブデン含有量は少ないので、多くを含む大豆製品を一緒にとるとさらに良いそうです。冷や奴や湯豆腐に生姜を添えるのは、ベストな組み合わせだったのですね。




・皮にも効能がある


生姜の皮は栄養豊富です!ポリフェノールとジンゲロールが特に多く含まれています。

ポリフェノールは抗酸化作用に優れ、生活習慣病の予防に定評がある成分ですし、ジンゲロールは上述のとおり抗酸化作用を発揮することがあります。また、皮を加熱するとショウガオールのはたらきがいっそう高まる可能性を持っていますよ。

このように、生姜の皮には栄養があるので、皮をむかずに調理することをおすすめします。ただ、生姜は機械洗浄してパック詰めされていますが、すきまなどに土が残っていたりするので、さっと水洗いしてくださいね。

■生姜の食べ過ぎによる副作用




美容や健康にうれしい生姜ですが、過剰摂取はかえってからだによくありません。食べ過ぎには要注意です。

・腹痛・下痢


生姜を食べ過ぎると消化器官に影響がでることがあります。特に、胃腸が弱い人は腹痛や下痢、ガスがたまるといった症状がでる可能性があります。

・胸やけ


消化器官に負担をかけるほど食べすぎると、胸やけや胃もたれの心配もあります。これはどんな食材にも共通して言えることですね。

・動悸・アレルギー


可能性はそれほど多くはありませんし軽度ですが、生姜が体質に合わず動悸などの不調を感じる方もいます。生姜のアレルギーは、食後数時間~数日後に症状があらわれるようです。しかし、からだ全体にあらわれるだるさだったり、肩こりや動悸だったりで、生姜と結びつかなく自覚しないことがほとんど。生姜に限りませんが、毎日摂取していて不調がある場合はそれをやめてみる、医師に相談するようにしてくださいね。

・乾燥生姜や加熱した生姜でも起こる可能性はある


乾燥や加熱をすることで効能が変わっても辛み成分はありますし、むしろ乾燥させると、生の1/10量で同量を摂取することになってしまいますので注意が必要です。食べ過ぎないようにしてくださいね。

・妊娠中や子供や摂取する場合


生姜は食欲増進効果もありますし、つわりの吐き気にも効果があるかもしれない、という研究があるようです。しかし、食べすぎるとお腹の中の赤ちゃんにどう影響するかは、誰にもわかりませんよね。そもそも、妊娠中は普段以上に食べ物の過剰摂取に注意が必要です。

また、辛み成分があり、刺激的な食べ物ですので、6歳以下のお子さまも食べ過ぎないほうが良いようです。特に、乾燥生姜は取りすぎてしまうので気をつけてあげてくださいね。

■生姜の食べ過ぎに注意!1回の適量はどのくらい?
うれしい効能がいっぱいの生姜なのでたくさん食べたいところですが、前述のように食べすぎには気をつけたいところです。では、どれくらい食べるのが良いのでしょうか。

・スライスの場合




生姜の1日の適量は、スライスで6~7枚ほど、重さにして5g程度です。生姜のはちみつ漬けや、砂糖がまぶしてある乾燥生姜は、ついつい食べ過ぎてしまうので注意しましょう。

・細かく刻んだりすりおろした場合




小さじ1ぐらいが適量です。料理の中にすり下ろしていれる場合、人数×小さじ1を限度にするといいですね。レシピには「生姜ひとかけ」としか書いていないこともありますので、一人分は小さじ1、と覚えておきましょう。

・過剰摂取しなければ副作用はほとんど起こらない


冷え性予防に、生姜を毎日取り入れたい方もいらっしゃると思います。1日に摂取する目安は、生の生姜で1日10g(親指の第一関節ぐらい)までです。乾燥生姜で3gぐらいまで。

生姜を買ったら、まず重さをはかり、何日で食べきるか計画を立てるのもおすすめです!

・一度の摂取より毎日継続することが大事


生姜のあたため効果は、取り入れる量に関係なく3時間ほど持続すると言われています。そのため、1日の目安量を数回に分けて摂り入れること、毎日継続して摂取することがおすすめです。

冷えやすい冬は、きっと強い見方になってくれるでしょう。

■食べすぎや美容に効果的!生姜の食べ方




生姜は、血流を良くするだけでなく、胃腸の血行も良くすると期待されています。この効能がはたらけば、食べ物の消化吸収が良くなるので、食べ過ぎを防げると言えますね。

また、ジンジベインというタンパク質分解酵素があるので、肉類が好きな人や食べ過ぎたとき、消化不良予防にも望まれている生姜。ほかにも、抗酸化作用がはたらけば、ダイエットや美肌といった美容にもうれしい効果を見込めるのです。では、どんな食べ方が効率的なのでしょうか。

・加熱した生姜が効果的


消化を促進してくれて、食べ過ぎの予防を望めるジンゲロン。また、抗酸化作用など美容効果の期待ができるショウガオール。どちらも、熱を加えることで増加し、摂取しやすくなります。

・生姜を加熱するときの注意点


ショウガオールは加熱によって作られますが、一気に高温になると風味がとびますし、できもよくありません。80~100度くらいでじっくりゆっくり火をとおすことで成分が壊れないのでおすすめです。

・乾燥生姜で冷え対策


加熱・乾燥した生姜は、ジンゲロールが変化したショウガオールが豊富です。そのショウガオールは胃腸を刺激して血流を良くし、からだを芯から温めてくれることがあるでしょう。つまり、根本的な冷え対策には、乾燥生姜・加熱生姜がおすすめなのです。

・レンジを使った乾燥生姜の作り方


電子レンジで手軽に乾燥生姜が作れます。

  1. 生姜1個をスライサーなどで2~3mmの厚さに切ります。
  2. 重ならないようにお皿にならべます。
  3. ラップはせずに電子レンジ600wで6~8分加熱します。


うまく乾燥しないときは何度か裏返したり、冷めてから再加熱すると焦げたりしないです。

・天日干しでやる乾燥生姜の作り方


天日干しで乾燥生姜を作るには、まず蒸し生姜を作ってから天日干しという手順になります。

  1. 生姜を洗って、皮つきのまま、1~2mmの薄切りにします
  2. 蒸し器にクッキングシートを敷き、生姜を重ならないよう並べて30分ほど蒸します
  3. 甘いにおいがしてきたら火を止めます
  4. 蒸し終わったら、天日で1~2日干します。(室内干しなら1週間ほどです。)




蒸し器がない場合は、オーブンを80℃~100℃に設定して1時間加熱すればOKです。生姜が十分に乾燥したら完成ですが、なかなか乾燥しないときは、もっと風通しのいいところを探してみてくださいね。

乾燥した生姜をフードプロセッサーなどで粉末にして生姜パウダーのように使うのもいいですよ。




■冷え性に効果抜群!生姜を使ったおすすめレシピ
生姜パワーで冷えをからだの中からじわじわ追い出しましょう。

・生姜湯




ほっとひと息いれたいときになつかしい甘さの生姜湯はいかがでしょうか。

とろ~り生姜湯


《材料》
おろし生姜 小さじ1(乾燥生姜なら2枚・粉末状なら小さじ1/2)
砂糖(はちみつ、黒砂糖、てんさい糖など) 小さじ1〜お好みの量
片栗粉(くず粉) 小さじ1
水 片栗粉と同量
お湯 150ml
《作り方》

  1. 片栗粉と水をマグカップなどに入れ、混ぜて溶かします
  2. 熱湯を注ぎ、かき混ぜます
  3. 透明になったところで生姜と砂糖を入れます
  4. もう一度混ぜたら完成です



米飴や麦芽水飴などがあれば、熱湯で溶かしたところに生姜の絞り汁や乾燥生姜を入れていただいてもおいしいですよ。

・生姜粥




おなかにやさしいほっこり中華のおかゆです。

生姜と鶏肉の中華風生姜粥


《材料》
米 1合
鶏手羽元 6本(鶏もも肉なら1枚でOK)
乾燥生姜 2~5枚
ねぎの青い部分 1本分
塩 小さじ1
鶏がら(中華)スープのもと 小さじ1
お酒 大さじ1
ごま油 少々
ザーサイ 適量
あればXO醤 適量
水 4カップ
《作り方》

  1. お米は洗ってザルにあげておきます
  2. 手羽元(もしくは一口大に切った鶏もも肉)は表面の水分をふき取り塩をまぶしておきます
  3. 鍋に米、手羽元(鶏もも肉) 乾燥生姜、ねぎの青い部分、お酒、鶏がらスープのもと、水を入れふたをして中火にかけます
  4. 沸騰したら細切りにしたザーサイを入れます
  5. 弱火にして30分炊きます
  6. 30分経ったらふたをあけ、ねぎの青い部分を取り出します
  7. XO醤とごま油をたらせば完成です


ザーサイやXO醤はなくても大丈夫です。
もちろん米からではなく残りごはんをコトコト炊いてもOKです。

・生姜鍋


現代はあらゆる鍋の素が出回っていて、生姜鍋の素もありますね。各ご家庭で生姜鍋の概念は違うと思いますが、ここでは生姜がいいはたらきをしている鍋2種ご紹介します。

鶏団子のお鍋




生姜鍋といえばメイン具材にもスープにも生姜の味が効いた、鶏団子のお鍋を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
《材料》
鶏ももひき肉(胸肉の場合きざんだ牛脂を混ぜても) 200g
酒 小さじ1
塩 ひとつまみ
ネギ 2本分
おろし生姜 1片分
卵黄 1個分
片栗粉 大さじ1
にんにく 1片分
しいたけ 4枚
ぶなしめじ 1パック
白菜 1/4個
豆腐 1丁
水 1000ml
中華スープの素 大さじ3
乾燥生姜 2枚
《作り方》

  1. 土鍋に水1Lに乾燥生姜を入れ、中華スープの素を溶かしておきます
  2. ぶなしめじは石づきを落としてばらしておきます
  3. しいたけは石づきを切り落とし、好みの大きさに切ります
  4. 白菜は芯の白い部分と葉を分け、食べやすい大きさの切ります
  5. 豆腐を食べやすい大きさに切ります
  6. 鶏ひき肉とねぎ1本分のみじん切りを加え、卵黄、片栗粉、塩、酒、にんにく、おろし生姜を加え 粘り気が出るまで混ぜます
  7. 鍋を火にかけ、煮立ったところに6.の鶏つみれをスプーンでひとくち大ぐらいに丸めてだしに入れます
  8. 他の材料も加えてあくを取りながら火を通します
  9. 材料に火が通れば完成です
薬味のきいたとんちりほう




とんちりほうとは、豚とほうれん草とにんにくを使ったお鍋のことです。薬味をたくさん入れ、大人らしい味にしてみましょう。

《材料》
豚ロース肉の薄切り 400g
ほれんそう 1と1/2わ
にんにく 1片
生姜 1片(乾燥生姜なら2~3枚)
だし昆布 20cm
酒 少々
ポン酢(好みでごまだれでも)
ゆずの皮 1個分
あさつき 5本
《作り方》

  1. ほうれんそうは洗って根元を切り落とし、豚ロース肉といっしょに皿に用意しておきます
  2. 鍋に水とだし昆布、酒、にんにく、生姜を入れて火にかけます
  3. 煮立つ直前に昆布を取り出します
  4. 豚肉とほうれんそうを入れて煮ます
  5. 煮えたら器に取り、ポン酢でいただきます
  6. 薬味には好みであさつきや細切りのゆずの皮を入れてどうぞ
・生姜のはちみつ漬け




健康効果も美容効果も高い生姜とはちみつの最強タッグは、冷え性改善や風邪予防が期待できそうですね。
《材料》
生姜 50g
はちみつ 200g

スライス生姜での作り方
  1. 生姜は洗って、汚れている部分を取りのぞき、うすくスライスします。
  2. 煮沸消毒したびんに生姜とはちみつを入れます。生姜がはちみつに完全に浸らない場合ははちみつの量を増やします。
  3. 涼しい場所で1日~1週間ほど寝かせたらできあがりです。はちみつがさらさらはなっています。冷蔵庫で保管してくださいね。



水や炭酸で割ってもおいしいですが、お湯や紅茶、ホットミルクに入れてあたたかくいただくのがおすすめです。生姜のスライスはそのまま食べてもOKですし、料理やお菓子作りに使用できます。

すりおろし生姜での作り方
  1. 生姜は洗って、汚れている部分を取り除き、すりおろします。フードプロセッサーにかけてもOKです。
  2. 煮沸消毒したびんにすりおろした生姜とはちみつを入れます。
  3. 涼しい場所で1日~1週間ほど寝かせたらできあがりです。スライスより早くできます。


こちらも飲み物で割ったり、ヨーグルトやパンにのせたり、料理の甘みづけにと幅広く使えます。

■ぽかぽか生姜パワーでからだの中から元気に!



生姜は適量を上手に取り入れて毎日の元気にいかしましょう。冷えの悩みは季節をといません。冷え性の改善に取り入れるならかならず加熱、もしくは乾燥させた生姜を取り入れてくださいね。

《参考》
・農林水産省「消費者相談」
・岩下食品「しょうがを食べてお悩み解決 教えて!石原先生【お酒としょうが編】」
・国立健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」

(AYA)

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