1. トップ
  2. 恋愛
  3. メジャーアーティストが続々参戦する「オンラインライブ」の新しい楽しみ方。最新公演情報も

メジャーアーティストが続々参戦する「オンラインライブ」の新しい楽しみ方。最新公演情報も

  • 2020.9.8

新型コロナの影響でリアルなライブ公演の開催が難しい今、スマホやPCを通して視聴する「オンラインライブ」が人気だ。単なる急場のファンサービスを超えて、もはや新しいエンタメとして定着しつつある。まだ参加したことがないという人のために、進化するオンラインライブの魅力と楽しみ方を紹介していこう。

オンラインライブでも サカナクションのアイデアと先鋭性、実行力は健在

オンラインライブを新しいエンタメに進化させた象徴的なライブがある。サカナクションのオンラインライブ「SAKANAQUARIUM 光」だ。8月15〜16日に「ミュージックライブビデオ」と銘打って開催された。

事前に公開されていた情報は主に2つで、ひとつは、サカナクションのMVを数多く手掛けてきた映像ディレクター・田中裕介が総合演出を務めること。そしてもうひとつは、ドイツの企業・KLANG(クラング):technologies社による3Dサウンドを採用すること。特に後者、3Dサウンドシステムを導入してオンラインライブを行うのは日本初の試みだという。

6.1chサラウンドシステムの導入をはじめ、これまでにも、ライブの在り方を大幅に更新するような取り組みを行ってきたサカナクション。

サカナクションHarumari Inc.

今回のライブでは、配信ライブならではの映像演出と臨場感あるバンドの演奏を掛け合わせた表現で、リアルを超越した新しい世界を作り出していた。

メンバーは左右後方を壁に囲まれた空間にいて、映像演出はその壁に投影されている。衣装が全員上下白なのは、映像・照明の色味を邪魔しないためだろう。例えば、「マッチとピーナッツ」という曲ではリキッドライティング(様々なインクやオイルが混ざり合ったり分離したりしていく様子を壁に投影する手法)が取り入れられ、「ユリイカ」ではモノクロの東京の街並みが映り、「ワンダーランド」ではシューゲイザー系のサウンドに合わせて画面全体が砂嵐になった。バンドメンバーが横一列に並ぶ「ミュージック」では、メンバーの出す音に合わせて映像エフェクトがかかる演出も。さらに、ライブの後半ではセットの壁が取り払われ、前半とは全く異なる展開を見せることで視聴者の意表をついた。

映像作品としてしっかり作り込みながらも(スタッフ含めたチームワークの賜物といえよう)、生で演奏するからこそのダイナミズムを打ち出してみせた今回のサカナクションのライブは、現時点でのひとつの到達点といえるライブだった。

LIVEWIRE – Yogee New Waves Presents -Naked-Harumari Inc.

このように、オンラインでもライブの世界観は縮小することなく、むしろ、表現の可能性は広がったとも言える。ライブ会場に足を運んで全身で音楽を浴びる体験と、自分の好きな環境でライブを視聴する体験は全く別のもの。また、同時視聴者数が千~万単位で増えていく様子をまのあたりにすると、この最高の表現を多くの人と共有しているという現実にさらに胸が高鳴る。

オンラインライブならではと言えるこれらの光景は、ぜひともご自身の目で確かめていただきたい。そこで、これから控えているオンラインライブ情報をお届けしよう。

Perfume「“P.O.P” Festival」(9月21日)

2020年9月21日(月・祝)に、メジャーデビュー15周年および結成20周年を迎えるPerfumeが、ファンへ感謝の気持ちを込めて「“P.O.P” (Perfume Online Present) Festival」を開催。

オンライン上にフェスティバル特設会場が出現し、オンラインだからこそ実現できるスペシャルパフォーマンスが配信されるほか、メンバー発案のバラエティー番組や、メンバーがリアルタイムでファンの方とのコミュニケーションを楽しむ時間なども予定されている。ABEMAやU―NEXTなど、お好きなプラットフォームからフェス気分を楽しめるはずだ。

「Official髭男dism ONLINE LIVE 2020 – Arena Travelers -」(9月26日)

2020年3月から公演を予定していたが、開催延期が発表された「Official髭男dism Tour 2020 -Arena Travelers-」をオンラインライブとして配信決定。

メンバーからは「もちろん生のライブとはまた違った届け方になりますが、日々の活力や喜びに少しでもして頂けるように、チーム一同精一杯ライブを創ります…(中略)目を見合わす事は出来ずとも画面の向こうの1人1人にしっかりと届けられるように、最高のパフォーマンスをご用意してお待ちしております!」とのコメント。

ヒゲダンのライブを見たことがある人も、まだ見たことがない人も、気軽に視聴できるのがオンラインライブの魅力。この機会にグッドミュージックを体感してみよう。

「ONE OK ROCK 2020 “Field of Wonder” at Stadium Live Streaming」(10月11日)

4大ドームツアーや大規模なアリーナツアーを何度も成功させ、エモ、ロックを軸にしたサウンドとアグレッシブなライブパフォーマンスで圧倒的な支持を得ているONE OK ROCKもオンラインライブに参戦。ZOZOマリンスタジアムから、無観客でしか表現できないオンラインライブの模様をリアルタイムで届けてくれる。

ONE OK ROCKの魅力といえば、ダイナミックなバンドサウンド。スマホやPCを通しても伝わってくるであろう、その臨場感を楽しんでもらいたい。オンラインライブでもONE OK ROCKは新たな境地を切り拓いてくれることだろう。

配信ライブを観たことがない人のなかには、「従来のライブの下位互換」的なものを想像している人もいるかもしれないが、コロナ禍以降、たくさんのアーティストが自分たちに合ったやり方を模索しながらトライを続けている。結果、配信ライブは今や独自のフォーマットとして成長している。

もはや生の現場だけがライブではない。あなたもそろそろ、オンラインライブデビューしてみては?

文:蜂須賀ちなみ

元記事で読む
の記事をもっとみる