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BBQがしたい?東京五輪「聖火」、ランナーは持ち帰ることができる?

  • 2020.9.1
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東京・国立競技場でのイベントで池江璃花子選手が掲げた聖火(2020年7月、時事、代表撮影)
東京・国立競技場でのイベントで池江璃花子選手が掲げた聖火(2020年7月、時事、代表撮影)

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2021年7月23日開幕予定へと1年延期された東京五輪。開催への機運を再び盛り上げようと、東京五輪の聖火が9月1日から、東京都新宿区の日本オリンピックミュージアムで展示されます(入館は事前予約制)。五輪のシンボルである聖火は3月にギリシャで採火され、日本に到着。聖火リレーのスタートを待つばかりでしたが、延期決定により、国内での保管が続いています。

この聖火についてSNS上では「リレー走者がこけて消えたらどうなるんだろう」「聖火は持ち帰れるのかな」「持ち帰れるなら、分けてもらってバーベキューしたい」といった声が出ています。

五輪開催に意欲を燃やしていた安倍晋三首相の辞任表明もあり、東京五輪が再延期や中止になった場合、聖火がどうなるのか疑問でもあります。聖火に関するさまざまな疑問について、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の担当者に聞きました。

風速17メートルでも消えない構造

Q.聖火リレーのトーチの燃料を教えてください。

担当者「プロパンガスを使用します。また、福島県、愛知県、東京都の一部では水素を使用する予定です」

Q.トーチは雨の中で走ったり、強風が吹いたりしても消えない構造になっているのでしょうか。

担当者「聖火をともす燃焼部は聖火を保ち続けるため、火力の強い青い炎と、火のない燃焼(触媒燃焼)の2つの燃焼が聖火の赤い炎を支える仕組みとなっています。風速17メートル毎秒、1時間に50ミリの降雨でも消えない構造です」

Q.万が一消えたときのために、バックアップの聖火があると聞いたことがあります。事実でしょうか。

担当者「聖火がともし続けられるよう、ランタンで聖火を管理しています」

Q.鹿児島県から沖縄県への移動時は聖火をともしたまま、飛行機で運ぶのでしょうか。通常、飛行機内は火気厳禁だと思うのですが、火をつけたまま機内に持ち込んで問題はないのですか。

担当者「移動方法は非公開ですが、聖火をランタンで保管し、次の県で聖火リレーが無事行われるようにしています」

Q.聖火ランナーは聖火をともしたまま、あるいは別のものに火を移し替えて、トーチを持ち帰ってもよいのでしょうか。

担当者「次のランナーへの聖火の受け渡し(トーチキス)をした時点で(前のランナーのトーチは)消火します」

Q.聖火は閉会式で完全に消してしまうのですか。

担当者「オリンピック憲章に次の通り記載があります。『ファンファーレが鳴り、オリンピック聖火が消され、オリンピック賛歌が演奏される間にオリンピック旗がゆっくりと降ろされ、旗ざおから外されて水平に広げられたまま競技場の外へ運ばれる。後に旗手たちがつづく。別れの歌が鳴り響く』。つまり、聖火は閉会式で消し、一切残さないことになっています」

Q.9月1日から、日本オリンピックミュージアムで聖火を展示する経緯は。

担当者「日本オリンピックミュージアムは新型コロナウイルスの影響で一時休館後、6月23日に再開しました。その際、新型コロナウイルス対策として、30分ごとに60人限定での事前予約制になり、入館時の検温と手指消毒も徹底するというオペレーションとなりました。対策がしっかり行われているということで、聖火を安全にご覧いただけると判断し、展示する運びとなりました」

Q.新型コロナが再拡大しています。万が一、東京五輪が再延期になったり、中止になったりした場合、聖火はどうなるのでしょうか。

担当者「仮定の話にはお答えできかねます。申し訳ありません」

日本オリンピックミュージアムでの聖火の展示は11月1日までの予定です。

オトナンサー編集部

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