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気分は映画監督!ソニースクエア渋谷で創るショートフィルムの世界

  • 2020.8.29

スマートフォンの普及とともに昨今一気に生活の一部となった「動画撮影」。クオリティの高いカメラとテクニックでプロがつくる動画の世界を覗く体験イベントをソニーが開催中だ。プロが作ったショートフィルムの脚本、そして演じる役者。それらをどのように指示してどのような動画にするかは監督次第だ。渋谷のソニースクエア渋谷プロジェクトで“ショートフィルムの監督”を体験して、日常の中でも、撮影をよりクリエイティブに楽しむきっかけにしよう。

渋谷モディの1階にある「ソニースクエア渋谷プロジェクト」では「Directed by You –ソニーと創る『60秒フィルム』-」が開催中だ。ソニーの最新のスマートフォンを使って“誰でもショートフィルムの監督になって撮影ができる”とのこと。動画撮影センスやテクニックなどがなくても、“誰でも”本当にできるものなのだろうか…?

ソニーの情報発信拠点「ソニースクエア渋谷プロジェクト」は渋谷モディ1階というまさに渋谷のど真ん中、アクセスも楽な好ロケーションだ。

そこは“撮影セット”そのもの。

日常生活の中ではお目にかかれないような機材の風景は、なんだかテンションを上げてくれる。家の中を想定された撮影用の舞台セットは、木製家具メーカー「カリモク」の協力だそうで、作り物でないその家具たちは“部屋”の設定を妙にリアルに感じさせる。無機質な撮影セットの世界観の中にある“リアルな部屋”の対比がここが撮影現場であるという雰囲気に一役買っている。

動画撮影体験は、しっかりとスタッフが説明してくれるので初心者でも安心だ。ちなみにWEBメディア編集部所属ながら、筆者は全くのデジタルガジェット音痴である。その旨を伝えても「全然大丈夫ですよ」と優しくフォローしてくれるスタッフさんの存在は心強い。

いざ、ショートフィルムの撮影へ

まずは挑戦する脚本を選ぶ。撮影したい動画のテイストによって脚本を選べるのだ。ドラマの定番「恋愛編」と「コメディ編」がそれぞれ3本ずつ、計6本の60秒のショートフィルムの脚本が用意されている。いずれもプロが手がけた本物のシナリオ。コントユニット「テニスコート」の神谷圭介さんや劇団ロロの脚本家である三浦直之さんがオリジナルで書き下ろしたシナリオだ。どんな風に撮ってもストーリーとしてはプロの仕上がりになるはず。今回は「結婚しよう」という脚本をチョイスした。

ちなみに撮影のシーン割までは細かく決めてくれているものの、その撮影シーンをどう撮るかは参加者に委ねられているとのこと。実際の撮影体験は全てのシーンではなく、半分くらいのシーンを任せてもらえる。この体験で撮影したシーンを、既に撮影済みのシーンと組み合わせて、オリジナル動画が出来上がるというわけだ。

そして撮影に使うのはソニーの最新のフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 Ⅱ(エクスペリア ワン マーク ツー)」だ。動画カメラの画質の綺麗さに驚かされる。メインカメラにはZEISS(ツァイス)レンズを採用し、階調、色再現、透明感、立体感、ぼけ味など、被写体の繊細な質感を忠実に再現できる。そのクリアな描写は動画撮影にもってこい。あらゆるシーンを思いのままに撮影できる。

役者さんに登場してもらい、カメラを試す。今回の脚本「結婚しよう」は登場人物が2人。プロポーズをする側の男性のシーンは既に撮影済みのものを使用し、筆者が担当するのはプロポーズを受ける側の女性の10シーン近くとなる。60秒と聞くと短く感じるが、10シーンとなるとなかなか難しそうだ。
スタッフさんに「では、撮影の小道具を選びましょう」と誘導され、たくさんある小道具をチェック。

テーブルの上に置く雑貨や、食卓を彩る食品(サンプル)などが用意されている。「どうしますか?」と問われてもこの時点では何も浮かんでこない筆者は無難にワイングラスだけをチョイス。美術セットも動画においてはかなり重要だろう。思い返せばここでもっと凝ることは出来た筈であった…。

いよいよ脚本に則って撮影を開始する。
まずはどこからどうやって役者さんを映すか、のカメラアングルだ。脚本のストーリー上、誰目線でどんな切り取り方をするのかを考え巡らす。寄るのか引くのか。画面構成上、セットから外れてはいけないなど気をつける点をスタッフさんが教えてくれる。初心者でも少しオリジナリティを出したい気持ちが生まれてくるから不思議だ。

「ここのシーンから撮ります」。
スタッフさんに声をかけられ、シーンごとに細かく撮っていくショートフィルム撮影の工程を体験する。

スタッフさんが映画撮影などで登場する“カチンコ”を用意してくれる。本物だ…!なんとなく、撮影するテンションが上がってくる。照明の当たり方や昼夜設定などを細かく調整。スタートボタンを押し、いよいよ撮影をスタートする。ちなみに「カット!」と声をかけるのは、監督の仕事だ。

自然と出てくる“クリエイティブ”欲

複数のシーンを重ねるにつれ、なんとなくコツを掴んでくる。
そうすると今度は、よりよい作品になるように、役者さんが監督のクリエイティブを引き出してくれるのだ。
「カメラ目線にしますか?それとも、目線を外しながら?」
「怒った感じでセリフ言いますか?」
役者さんに質問攻めにされると急に自分の中の“監督”が出てくる。まるで演技指導をしているようだ。
「ではここはカメラ目線で行きましょう!ちょっと怒っている雰囲気で」

そしてなんとなく生まれ始める、撮影チームの一体感。仕上がりをイメージして、細かく指示を出す。なるほど、動画撮影の楽しさはこういうことなのかと実感する楽しい時間だ。

気づけば、あっという間に撮影が終了した。スマートフォンのカメラロールには撮影した動画がシーンごとに保存されている。スクロールすると、この小一時間の記憶がプレイバックする。

撮影が終わると今度は撮影した動画に、BGMを選ぶ工程だ。
シナリオのイメージに合わせて、AIアシスト楽曲制作ツール“Flow Machines Professional”を用いて制作したBGMのラインナップが用意されている。オリジナルの楽曲、というだけでなく、シナリオに合わせてプロのクリエイターがAIを使って作ったオリジナル音源だというから驚き。こちらももちろん、ソニーの技術だ。

音量や切り取る箇所などの指示を終えたら、すぐに専門スタッフが編集作業に入る。待っている間はソニーの最新技術を学べるコーナーでその時間を過ごせる。

体験から生まれる、日常のクリエイティブの種

さすがはソニー、と言いたくなるような技術の数々に圧倒される時間はあっという間だ。そしてソニーといえば「aibo」。現在は感染症対策のため直接触れることはできないが、スタッフさんがaiboを動かしてくれるのを眺めているだけでも楽しい。

そうこうしているうちに、動画が完成。完成した動画はシアターコーナーで上映される。先ほど自分が撮影したもの…出来立ての動画を大きなビジョンで鑑賞するのは特別な体験だ。

完成品は、こちら。

作品の最後にはオリジナルクレジットも入れてもらえ、完成品を自分のスマートフォンへの転送を行なって体験は終了した。
この体験、誰でも無料で出来るとはかなり贅沢なものだろう。ソニーの技術とスタッフさんの手厚いサポートにより、動画制作を「楽しい」と感じる気持ちや、クリエイティブにこだわる楽しさを発見することが出来た。今回培った、カメラアングルや構図づくりなど、クリエイティブへのこだわりの種を育てながら、日常の中で動画撮影をもっと楽しみたい。

撮影:きくちよしみ

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