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【イガリシノブ】インタビュー!イガリ的美人論・女子のココロとメイクの関係

  • 2020.8.23

イガリさんが考える“美人論”~女子のココロとメイクの関係~

先日、イガリシノブさんの「プロフェッショナル 仕事の流儀」(NHK)に涙を流した女子が大量発生。飾ることのないイガリさんの姿、言葉には大きな愛がありました。メイクがもたらす力の大きさに改めて勇気づけられた編集部員も多く、この度、緊急インタビューを実施!

「そもそも、美人って、そんなにいないものだから!」

テレビやインスタの中には“美人風”な人はいるよね。洋服の着こなしが上手だったり、メイクも盛り上手でキレイに見えている人もいる。でも! そんなのを見すぎて「自分は美人じゃない……」と落ち込む必要なんてない。「美人を目指す」っていうこと自体、自分をブスな方向に苦しめている。左右対称で鼻が高くて二重で……、という、いわゆる黄金比の美人を目指してもしょうがないし、おもしろみがないと思うな。私自身、コンプレックスだらけで、好きな子に「毒キノコ」って言われたりしたし(笑)、ディスられたことなんて多々あるし、心が荒んじゃうときもあった。だから、女子のコンプレックスに対する気持ちに共感できる。あるときから、わたしがSNSでコンプレックスをさらけ出すようになったのは他人の“何か”を見ればその人の勇気に繋がると思ったから。そうしたら、「わたしだけじゃなかった、と勇気づけられました」というDMがたくさん届くようになった。私はもともと恵まれてたわけじゃないから、みんなのDMを読むたびに「悩んでいるのはわたしだけじゃなかったんだ」と、わたし自身もみんなに力をもらって感謝しています。

VOCE2020年10月号 イガリシノブ
VOCE2020年10月号 イガリシノブ
「自分を好きになりましょう」 なんて言われても、自分をコントロールして好きになれるものじゃない。“何か”があって、興味が出て好きに変わっていく

メイクでも加工でも何でもいいんだけど、「今日の自分、ちょっと良かった~」と思えることで、少しずつ自分を好きになれていく。メイクショーに何度も来てくれる子も、メイクや表情が少しずつ変わって、洋服も派手になってそれぞれのセンスが出てくる。ステップを踏んで可愛くなればいいんだし、自分なりの階段を上っていってもらえたらいいな。自分の隣に自分がいたら、「この子可愛いな」って思えるような、第三者的な視点も持つといいよ。

死ぬときに棺桶に入れられるのは(笑)、自分の体だけ。ほかの大切なものは入れられない。自分こそが宝なんだよ

「自分の顔のココがキライ」という悩みがた~くさん届くけど、「自分は宝」と思って生きていくしかない。メイクをすると、少しキレイになった自分に嬉しくなるでしょ。そんなふうに気分を上げる行為や経験を少しずつ積んでいくといいよ。他人には内緒でも、自分にはすごく正直にいればいいのかもね。ゆっくり歩んでみてね。

世界に自分ひとりだけだったら表情が必要なくなっちゃう!!

みんなこの数ヵ月、自粛生活やマスクをしていると、顔がだらけるって痛感してるでしょ! 他人がいなかったら、そもそも立つこともないし、口角が上がることもないし、目が開くこともない。猿にならずにいられるのは人がいるから。人と会って、話をすることで「可愛く見せよう」って気持ちが生まれるし、ホルモンにも作用するんだと思う。

VOCE2020年10月号 イガリシノブ
VOCE2020年10月号 イガリシノブ
「いいじゃん!」って言葉は魔法

人は誰かに肯定してほしいもの。自分自身を肯定できなくても、人に肯定されているうちに、自分で肯定できるようになる。自分にもまわりにも、「いいじゃん!」って言っていきたいね。

がんばるのは1個ずつでいい

女子は1から10までがんばっちゃうよね。情報もいっぱいあるから、あれもこれもしなきゃいけない……って自分を追い込んじゃう。でも、“男子ゴハン”がなぜいいのかって、1個だけをがんばるから。女子だって1個でいい。わたしも自信がないから、髪の毛をがんばってる。ポニーにしたり、カラーしたりね。成功も失敗も受けとめることができれば、それはポジティブな力になる! ひとつひとつがんばってね。

ヘアメイク/イガリシノブ(BEAUTRIUM) 撮影/岡本俊(まきうらオフィス) 取材・文・構成/鬼木朋子

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