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「4 0 0 mは長くてつらい」 それでも走り続ける理由 重本沙絵

  • 2020.8.20
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2016年のリオ・パラリンピック陸上競技の400mで銅メダルを獲得、一躍スポットライトを浴びることになった重本沙絵さん。彼女は2020年春現在、多くの他の選手と同様、次なるパラリンピックの出場権を懸けた戦いの途中だ。この試合で勝てばパラリンピック内定が決まる。そんな試合で負けた。でも、負けてよかったと思っているという。

怖さや緊張に立ち向かえる勇気と自信を身につけたい

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「練習がきつくて嫌だなと思うことはあります。でもそんなときは、負けた試合を見たり、日記を読み返してそのときの自分を思い出します。試合は正直、とても怖い。400mを全力で走った後には気持ち悪くなるし、歩けなくなったりもします。でも、自分の感覚とタイム、監督の感覚と自分の感覚をすり合わせて、正解を探していく過程が面白いし、タイムがどんどん縮むのも楽しい」

ハンドボールの推薦で高校も大学も入学したという重本さんは、最初は陸上に興味が持てなかったと言う。「走るより寝ているほうが好きだし(笑)、しんどすぎるので、2020年でやめようと思っていた時期もあります。でも最近、やっと陸上の面白さがわかってきた気がしています。東京の次はパリ。ヨーロッパでの大会も自分の目で見てみたい。そう思えるようになったので、自分でおなかいっぱいになるまで、陸上をやってみようかなと思っています」

陸上を始めて5年。やっと相思相愛になった陸上は、これから彼女にどんな景色を見せてくれるのだろうか。

重本沙絵1994年生まれ。北海道出身。大学時代までハンドボールに打ち込み、大学時代にパラ陸上に転向。リオデジャネイロ・パラリンピック400m銅メダリスト。現在は日本体育大学に在籍し競技を続ける。

Photo: Kazuki Takano Hair&Make: Masayoshi Okudaira

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