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1億円持つ女性たちが、アフターコロナに狙う「有望な投資先」とは

  • 2020.8.17
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新型コロナウイルスの感染拡大は、世界中の金融市場にショックを与え、日経平均株価も2カ月ほどで約31%下落した。しかし、1億円を持つ女性の中には、これを予測し損失を回避した人も多かったという。彼女たちには、なぜそれができたのか。そしてこの後、狙う投資先とは――。

自宅で文書を分析する女性
※写真はイメージです(写真=iStock.com/Morsa Images)
社員持株会で資産1億円持つ人が続出

コロナ禍で1億円を持つ女性の価値観はどう変わったか。今回は投資の側面から探ってみよう。

「資産1億円を達成した人には、大きく分けて2つのタイプがあります。それによって、コロナショックの捉え方に違いがでましたね」とは、ファイナンシャル・ランナーの藤川太さんだ。

一つ目のタイプは、資産1億円を達成して間もない人。コロナショックで初めての下落を経験し、驚きを隠せない状態だ。前回、株式市場が大きく下がったのは、2008年のリーマンショックだが、それ以降は右肩上がりで株価が上昇してきた。

「アマゾンやアップルのような上場IT企業で働いている人の中には、自社株だけで1億円を突破した人も少なくないですね」

アップルの場合、リーマンショック後に約12ドルまで下がった株価は19年末に約300ドルまで上昇した。その後はコロナショックの影響で約220ドルまで下落したものの、7月末には約425ドルまで上がっている。リーマンショック後と比較すれば約35倍だ。株式市場全体も大きく上昇した。

コロナショックで資産を3000万円失っても動じない

12年後半、9000円前後で推移していた日経平均株価は、アベノミクスの波に乗り上昇。コロナショック前には2万4000円程度になっていた。7年間で約2.6倍になった計算だ。米国株はさらにすごい。09年3月に約6500ドルまで下がったNYダウは、コロナショック直前に2万8000ドルまで、約4.3倍に上昇している。日本株や米国株に連動する投資信託を保有していただけでも資産を大きく増やせたはずだ。

ところが、コロナショックで株価は一気に下落した。日経平均株価は約31%、NYダウは約37%下落している。

1億円の資産をすべて株式で保有していたとすれば、1カ月強で3000万円以上を失ったことになる。落ち着いてはいられなかったはずだ。

「ただ、私の周りのお金持ちで、慌てて売った人はいませんから、いまはだいぶ戻してほっとしているのではないでしょうか」

急落には驚いたものの、株価は「戻るはずだ」と判断しているということだ。コロナ対策として各国が大規模な経済対策を打ち出した。金融緩和も長引くことが予想されるから、株式市場に資金が流れ込むとも予測できる。

コロナショックによる株価の変動
本物のお金持ちは人とは逆の行動をとる

二つ目のタイプは資産1億円を築いてから長い時間を経て、投資経験も豊富な人たち。景気サイクルを何度も経験しているので、10年に一度程度はショックが訪れることを知っている。

19年末時点でリーマンショックから10年以上が経過していたので、下落に備えて資産を現金化していた人も多いという。

「そうしたお金持ちからは、“これから何を買えばいいか”との相談がきました」と藤川さん。

真のお金持ちは先行きを予測して、人とは逆の行動をとることが少なくない。だからこそ、お金を増やし続けることができるのだ。

お金持ちが次に目を向けるのは……

資産1億円を築いた人の中には、株式で特定の銘柄に集中投資をして、一気に資産を増やした人が多い。そんな人が次に目を向けるのは不動産だ。

昔であれば、国債の利回りが7%以上あったので、増やした資産を国債に回す人が多かった。1億円を国債に投資すれば、毎年700万円以上の利子を受け取ることができたから、それでも十分だったわけだ。

しかし、いまは確定利付きで安全に投資できるものがない。定期的に収入を得るインカムゲインを狙うなら、不動産が選択肢となる。

「コロナショックで追い込まれ、不動産を慌てて処分している人もいますから、一部で価格が下がっています」

一方でいまは、不動産を買える人は少ないので、ライバルが少ない。その意味ではチャンスと言えるかもしれない。このように、お金持ちは常に人とは逆を行っているのだ。

ただし、融資は厳しくなっているので、昔のように会社員でも購入できる状態にはない。融資が受けられるのは、所得が高い人や現金だけで買えるくらいの金融資産を保有している富裕層に限られるという。

では、これから資産形成をしていく人は、アフターコロナを見据え、どんな投資をしていけばいいのか。

日本の景気は18年後半から後退していた

まずは、自分のとっているリスクが適正かどうかを判断したほうがいいという。

「もう一度、コロナショックと同じくらいの下落があっても耐えられるかを考えてみてください」

“心の安定が保てない”と感じるのであれば、リスクをとりすぎている可能性が高い。株式など値動きの大きい資産の比率を下げて資産全体のリスクを下げておいた方がいいだろう。

その上で景気の大きな流れを知る必要がある。

「コロナショックよりも以前から景気はすでに後退局面に入っています」

景気の現状を知るための指標に景気動向指数の「CI一致指数」がある。この数値は18年にピークとなり、それ以降は下降が続いている。

景気の循環
普通の人におススメの投資は……

景気が後退しているとき、一般的には株価や不動産価格が下落する。しかし、各国政府は異次元の金融緩和を行い、資産が下落しないように先回りして対策を講じてきた。だから、景気は落ち込んでいるのに、株価が上昇するという不自然な状態が続いてきたという。

「現在のように政府がお札をどんどん刷って金融緩和しているときは、株式を買うのがセオリーです。ただ、今回の下落は新型コロナウイルスというアクシデントが原因だっただけに、安心して買える状況ではありません」

すべての資産を株式につぎ込むようなことはやめたほうがよさそうだ。

「いまのように先行きが不透明なときこそ、ドルコスト平均法を利用した積立投資が有効ですね」

新型コロナウイルスの感染拡大は収まっていない。すでに第2波が訪れていると言われ、これが収まったとしても、第3波も心配される。今後も上がったり下がったりを繰り返す展開になりそうだ。そんなときこそ、コツコツ積立投資をしていくのがいいという。

写真=iStock.com

向山 勇
ライター

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