「イオン」の平均年収はいくら？高収入かつ女性の活躍が望める企業

「日経WOMAN」が毎年発表する「女性が活躍する会社BEST100」総合ランキングでは、2018年以来3年連続でトップ10入りを果たした「イオン株式会社」。女性が活躍でき、多くの人が勤めたいと感じる企業の年収はいくらなのでしょうか？最新の有価証券報告書から、従業員の年間給与を紹介します。

日本証券業協会によると、有価証券報告書とは「会社の概況から事業や設備の状況、財務状況まで多岐にわたる情報が盛り込まれている報告書」のことです。子会社を保有する場合は、その企業のみの損失・利益などを示す「単体決算」と、子会社や関連会社も含めた「連結決算」に分けて作成されます。

2020年5月に提出された有価証券報告書によれば、イオン株式会社の平均年間給与は864万5,087円となっています。これは、小売業では上位に入る額といえるでしょう。なお、従業員の平均年齢は47.7歳、平均勤続年数は18.5年です（2020年2月29日現在における提出会社単体の数字）。

子会社を含めた連結ベースの営業収益は、ここ5年増加しており、2019年度は過去最高の8兆6,042億円でした。営業利益を部門別に見てみると、ヘルス＆ウエルネス事業やディベロッパー事業といったメイン事業のほか、国際事業も増益となっています。

イオンは女性の活躍に力を入れており、女性のキャリアデザインを目的とする「“ダイ満足”カレッジ」や、従業員の働き方を考える「イクボス」の育成を実施しています。また、事業所内での保育施設設置なども進めてきました。

その取り組みが認められ、経済産業省が毎年発表する「なでしこ銘柄」には、2018年以来3年連続で選定されています。なでしこ銘柄は東証の上場企業のうち、女性を対象とした労働環境整備や人材活用を積極的に進める企業を選定するもので、2020年は46社が選ばれました。

イオンは平均年収が比較的高いだけでなく、さまざまな対策により、女性が活躍しやすい環境整備を続けているのが特徴です。今後もダイバーシティの推進は続くので、その動向と発展に注目したい企業のひとつといえるでしょう。

文・中村あずさ