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【イベント レポート】 「崩と回」をテーマにしりあがり寿が描く! 琳派(りんぱ)を意識した大型墨絵作品の制作現場を見学!@日本経済新聞本社ビル

  • 2015.5.1
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今年で発祥から400年を迎える江戸期の美術の流派として知られる『琳派(りんぱ)』。

その『琳派』を意識した大型墨絵を制作をしている現場を見学するツアーに参加してきました!

 

そもそもキーワードとなる『琳派』とは…?

それは同じような主題や図様。独特の技法を受け継いで同一性をキープしながら、

絵師による独自の解釈や、発見を組み合わせて、再構成されたものなので、

単なるコピーといったものではなく、絵師の創造性が反映された新たな芸術です。

また、時代や場所、身分などに関係なく受け継がれていることも特色です。

 

例をあげると…

俵屋宗達の「風神雷神図」はヨーロッパの印象派だけでなく、

現在の日本画やデザインにも大きな影響を与えていますよね。

 

Hello Kitty展より…

 

そのキーワードを頭に入れて作品に触れてみると面白い発見ができるかもしれない!

高ぶる好奇心を抑えながら、日本経済新聞本社のある一室を覗いてみると…

大きな筆を振り上げては豪快に描いたり、小さな筆を用いて繊細に書きこんでいる、

様々なジャンルで活動している、しりあがり寿さんがいらっしゃいました。

 

 

2階に展示される現在制作中の作品について…

『琳派』を意識した「崩と回」をテーマに、どのように展開していくのかを尋ねたところ。

 

展示スペースが左右に分かれている特徴を生かして…

俵屋宗達が手がけた「風神雷神図」に描かれている、風神・雷神のように左右対称的な図様を使用して、

風神である部分には縦線の動きと重心を下に描くことで「崩れる」を、

雷神である部分にはキャンパスをくるくる回して「回る」を表現する。と、答えてくれました。

その背景には現在の日本の現状や、自分自身の焦りをあらわしているそうです。

 

 

終わりを決めて描く漫画家とは違い、描きたいものを描く作家としての姿から、

生き生きと存在感を発揮して、のびのびと描いているように感じられた。

 

取材時は制作途中だったので、展示された時には見比べてみたいと思います。

 

 

 

【情報】

しりあがり寿xNikkeiアートプロジェクト 「崩と回」

2015年3月23日(月)~4月24日(金) 10:00-18:00 土日祝休

場所:日経本社2F SPACE NIO

 

文 / 新 麻記子写真 / 丸山 順一郎

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