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死亡事故が増加中! 自転車に子どもを同乗させる時の交通ルール

  • 2015.4.30
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【ママからのご相談】

子どもが3歳になり、おとなしくベビーカーに乗ってくれなくなったため、私の自転車に椅子を付けて乗せたいと思っています。 行動範囲も広がるし、楽しみなんですが、何か気を付けたほうがいいことはありますか?

●A. 自転車ならではの交通ルールを見直して、楽しく活用を!

ご相談ありがとうございます。ライターの川中です。

ママにとっては重要な生活移動手段である自転車。私も子どもたちが小さいころ、保育園の送り迎えに毎日活用していました。最近は特に、某マンガの大ヒットもあり、自転車に乗っている人がとても増えたように思います。もちろんそれは、いわゆる“ママチャリ”ではありませんが……。

免許証もいらず、気軽に乗れる自転車は、まさに“市民の足”です。おっしゃる通り行動範囲もぐっと広がり、これからの季節は特に気持ちよく風を切ることができると思うと、なおのこと、楽しみになる気持ちはよくわかります。

でも、その前に! 自転車の交通ルールをご存じですか?

●「さほどスピードが出ないから安全」は嘘!

警視庁による『都内自転車の交通事故発生状況』のデータによると、ほぼ横ばいの状況にある自転車が関与している事故。しかし、都内では自転車乗車中の死亡や負傷者が増加傾向にあるようです。

さらに、2015年4月21日に発行された江東区報によると、平成25年度中に江東区内で起きた交通事故で負傷した小学生以下の子どものうち、半数を超える54.5%が自転車乗車中の事故であったというデータも発表されています。ここには、幼児用自転車を乗り回す子ども自身はもちろん、ママやパパが自転車の幼児座席に乗せる場合も含まれています。

さらに、幼児を同乗中に事故にあった場合、約4割の幼児が頭部損傷のけがを負っているというデータもあります。安全と思える自転車ですが、乗り方一つで子どもの命を脅かすこともあるのです。

●意外と多い、自転車の交通ルール違反

ほとんどの方が、親や兄弟、友達の手を借りて、自力で乗れるようになる自転車には、免許はありません。しかし、自転車も道路交通法的には“軽車両”に分類されるため、万が一のケースを想定し、意外と細かく道路交通法で定められているのです。酒気帯び運転や、スマホやケータイをいじりながら運転するなどの違反をすれば、罰則が科せられる場合があるというわけです。

警視庁のサイトには、『守ろう! 自転車安全利用五則』というページがあります。

<自転車安全利用五則>

・自転車は、車道が原則、歩道は例外

・車道は左側を通行

・歩道は歩行者優先で、車道よりを徐行

・交通ルールを守る

・子どもはヘルメットを着用

歩道をものすごいスピードで走り抜けてゆく自転車がいますが、歩道は原則歩行者のものです。もし歩道を走らざるを得ない状況であれば、できる限りゆっくり走るべきでしょう。

●安全を期し、楽しい自転車ライフを!

実のところ、本来は自転車に人を乗せることは禁止されています。しかし運転者が16歳以上の場合に限り、以下の状況であれば、子どもを同乗させることができると定められています。

・一般の自転車に、幼児用座席を設けた場合……6歳未満の幼児を1人に限り乗車可能。1人までおんぶしての運転もOK

・幼児2人同乗用自転車を使用した場合……6歳未満の幼児2人まで乗車可能。ただし、2人乗車させたうえでのおんぶはNG

つまり、自転車での移動は子ども2人までと法律で定められています。3人お子さんがいる家庭では少し大変かもしれませんが、やはり危険が増すので、3人以上の子どもと一緒に自転車に乗ることは絶対にやめましょう。

また、子どもを同乗させる専用の自転車のスタンドはとても頑丈にできていますが、子どもを自転車に乗せたままその場を離れるのは絶対に辞めてくださいね。私自身、道を歩いていたときに何度もヒヤッとしたシーンを目撃しています。たとえ大けがをしなくても危ないので、必ず自転車から離れるときは、ほんの少しでも自転車から子どもをおろしてあげてください。

2008年6月の道路交通法改正で、13歳未満の児童や幼児のヘルメット着用が保護者の努力義務となっています。実のところヘルメット着用により安全性が高まるかどうかは、世界的に議論の最中という部分もあるのですが、より安全を期したい場合は着用を検討してみましょう。自治体によっては幼児用ヘルメットの購入あっせんも行っているので、問い合わせてみるといいかもしれません。

大切な子どもの命と自分がけがをしないよう、改めて自転車の交通ルールを見直して、安全にかつ楽しい自転車ライフをお送りください!

【参考リンク】

・自転車はルールを守って安全運転~自転車は「車のなかま」~ | 警察庁

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

IT系からインタビュー、コラムなど雑多なジャンルの執筆を手がける在宅ワーカー。21歳のときにデキ婚し、2児に恵まれるも26歳で離婚。以降、女手一つで子どもたちを育てつつ、現在に至る。都内開催の一人親家庭支援や在宅ワーク系セミナーで壇上に立つことも。子どもたちとは少し遠くから見守るスタンスで、それが結構面白い。ポリシーは、「やりたいことがあるなら時間を作ればいいじゃない!」

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