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平熱○度以下はキケン!? 「低体温」が招くさまざまな病気と代謝の上げ方

  • 2015.4.30
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【男性からのご相談】

最近、妻が体温にやたら関心を持っているようで、この前の休日に突然、「熱計ってみて!」と言われ、計ってみると35.2度でした。 すると、「ガンになりやすい」だとか、「アレルギーがあるのは低体温のせい」だとか騒ぎ始めたのです。そんなに大騒ぎするほどのことなのですか?

●A. 低体温は万病の元!? さまざまなリスクが!

こんにちは。健康管理士のSAYURIです。ご相談ありがとうございます。

現状、特別な体調不良もないようなので、あまり気にされていないようですが、疲れやすいと感じるようなことはありませんか? 疲れやすさは“年のせい”だと、あまり気にされない人も少なくないようですが、ある意味、“年のせい”で体温が下がり、体内でブドウ糖を代謝してエネルギーに変えることがスムーズにできなくなって、疲れやすくなっているとも考えられます。

加齢だけが原因で疲れやすいのであれば、同じ年齢の人はみんな同じように疲れるはずですが、疲れに個人差があるのは体温の違いもあると考えられます。

●何度からが低体温?

まず、体温は2つに分けることができます。脇の下で計る体温を体表面温度といい、体の内部の温度を内臓温度もしくは直腸温度といいます。諸説ありますが、一般的には体表面温度が36.7度前後。直腸温度は37.2~38度が理想的だと言われています。

日本人の体表面温度は36~37度が平熱とされていますが、近年、高齢者だけでなく子どもや成人男性にも36度を下回る人が増えています。現在は、一般的にこの36度を下回ると低体温だと言われています。

●低体温が招く症状とは

日常的なところからいえば、低体温では免疫細胞が活発に活動しにくくなるために、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。また免疫細胞の1つNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の働きも低下する上に、ガン細胞は低体温下(35度台)で最も活発になることも分かっています。胃・大腸・肺・子宮・乳房・精巣など、冷えやすい部位にガンが多いのに対して、人間の体で最も体温が高いと言われている心臓には、ほとんどガンがないのも納得できるのではないでしょうか。

ガンだけでなく、低体温になると免疫細胞が正常に働かなくなるので、アレルギー疾患やリウマチのリスクが高くなると言われています。

その他にも、体温が下がるような生活習慣では高血圧などの生活習慣病のリスクも高まり、エネルギー代謝が低くなるために太りやすくなったりもします。

●体温を上げるために

40代になると、意識して運動をしないと筋肉は減少の一途を辿ります。熱生産をしてくれる筋肉が減少すると体温が下がりやすくなるので、定期的な筋トレ(できれば、負荷が長くかかるスロトレや高負荷の加圧トレーニング)をして、筋肉量を増やすことが一番の対策です。

さらに、質の良い睡眠によって成長ホルモンの分泌を促し、代謝を上げることもいいでしょう。また、食べ物の旬が分からなくなっている昨今ですが、夏野菜や南国が原産のフルーツなどは利尿を促し、体温を下げるカリウムを多く含むので、食べ過ぎない方がいいでしょう。

【参考リンク】

・出生直後の“低体温症”が危険な理由は何か | 久保田産婦人科麻酔科医院

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

長年の医療機器メーカー勤務の経験から健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーの資格を取得し、健康管理士事務所『優縁』を設立。現在、食で愛を育む食愛ナビゲーターとして、食育の講演や執筆活動を中心に、NPO法人『予防医療推進協会』理事長として、成人向けの生活習慣改善のさまざまな提案を発信中。

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