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視界にゴミが!? 「飛蚊症」が起こるメカニズムと主な原因4つ

  • 2015.4.28
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【女性からのご相談】

テレビで飛蚊症について観ました。私もある気がするのですが、大丈夫でしょうか?

●A. 『飛蚊症』は硝子体の混濁によって起こり、生理的なものと病的なものがあります。

こんにちは、スチューデントドクターのひでくらてすです。ご相談ありがとうございます。

“飛蚊症”は、「ひぶんしょう」と読み、視界に常に蚊が飛んでいるような、黒い影が浮遊して見える状態を言います。言われてみたら自分もそうかも!? という人も案外いるのではないでしょうか? 今回は“飛蚊症”についてお話ししていきます。

●『飛蚊症』の起こるメカニズム

眼は、入ってくる光の量を調節する“角膜”、レンズの役割を果たす“水晶体”と水晶体の後ろにある“硝子体”、色や明るさを感知する“網膜”、この順に光が通過し、それを脳が認識します。

そして、飛蚊症は眼に侵入した光が網膜の視細胞に届くまでの過程で、光を遮るものがある場合、その影を認識してしまうことで生じます。その現象は網膜に近いほど飛蚊症として感じられやすく、角膜や水晶体の混濁では飛蚊症はみられません。

●『飛蚊症』の原因

飛蚊症が起こる大きな原因には大きく以下の4つがあります。

(1)加齢による硝子体混濁

(2)硝子体出血

(3)硝子体剥離

(4)網膜剥離

(1)は“生理的”な現象として起こり、飛蚊症の多くはこのケースが多く、進行が緩やかであればさほど心配はいりません。(2)は外傷や糖尿病や高血圧、(3)は加齢、(4)は外傷や近視、アトピー性皮膚炎でも起こります。

(2)(3)(4)は“病的”でひどい場合は失明につながることもあり治療が必要です。治療はレーザーによる光凝固や硝子体切除といった手術が行われます。

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飛蚊症で重要なのは“生理的なもの”なのか“病的なもの”なのかその原因をはっきりさせることです。特に網膜剥離などは早急な治療が必要になります。飛蚊症を認識した場合は、自分で判断せずに眼科医の診断を受けましょう。

【参考リンク】

・飛蚊症 | 目と健康シリーズ

●ライター/ひでくらてす(スチューデントドクター)

関東の某大学医学部在籍中。映像制作や広告などの社会人経験を経た後、突然「医者になる」と路線変更を宣言。同僚や家族を驚かせる。現在は大学病院で実習中。

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