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宮城県の海沿いの街でスペインタイル作りを体験

  • 2015.4.27
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「みなとまちセラミカ工房」は、宮城県女川町にあるスペインタイル工房。カラフルで見ているだけでワクワクするような絵タイルをご紹介します。

スペインタイルで女川の町に彩りを

JR女川駅から車で10分ほど。復興商店街「きぼうのかね商店街」の一角に、「みなとまちセラミカ工房」はあります。店内にはカラフルなスペインタイルがぎっしり。どれも心が明るくなるような色合いです。

アンダルシア地方やバレンシア地方を中心に、古くからタイル作りが盛んなスペイン。タイルに描いた花や草木などの鮮やかな色は、何百年たっても色あせないのだといいます。

店主の阿部鳴美さんはスペインの港町を訪れたときに、家の門や店の看板など、いたるところがタイルで彩られた美しい街並にとても驚いたそう。そして“震災で色を失った女川町にスペインタイルで彩りを添えたい”という思いから、2012年に「みなとまちセラミカ工房」をオープンしました。

懐かしい風景をタイルに描きました

タイルのデザインには女川らしさがたくさん取り入れられています。港町を象徴する魚や大漁旗のほか、女川湾のシンボルだった「赤白灯台」、かつて駅前にあった「からくり時計」などが、かわいらしいイラストとなってタイルに登場します。

船に乗った獅子の絵タイル(8000円)は、町内のお祭りで披露される「海上獅子舞」がモチーフです。お祭りでは豪快に動き回るという獅子が、タイルの上では大人しく座っている姿に思わず微笑んでしまいました。

絵タイル以外にも、小さなタイルで作ったネックレス(1500円~)などを販売しています。ネックレスのチャームは小ぶりで軽めの仕上がり。デザインは青空で羽ばたくカモメやピンクの花模様など、約7種類がそろいます。なかには、気持ちよさそうに歌うサンマといったユニークなものも。自分用にはもちろん、プレゼントとしてもおすすめです。

オリジナルタイルを作ってみましょう

前日までの予約制でコースター作りも楽しめます。スペインタイルの絵付けにはさまざまな技法があり、こちらで体験できるのは素焼きのタイルに模様を描き、その上に色を流し込む「クエルカセダ」という作り方。所要時間は1時間半ほど(1枚2000円、送料は別途)で、デザインは花や魚など9種類から選べます。色付けしたタイルは乾燥させてから釜で焼くので、自宅に到着するまではおよそ3週間~1か月ほど。焼く前の色はとても淡いので、どんなふうに完成するのか期待が高まります。色を付けた部分が少し膨らみモザイクタイル風に仕上がったコースターは、ミニイーゼルに立て掛けて飾っても素敵ですよ。

現在、みなとまちセラミカ工房の作品は、復興商店街の各店舗の看板や宿泊施設のルームプレート、災害公営住宅のエントランスに使われ、街のあちこちで見かけることができます。最近では、女川駅に併設する日帰り温泉施設内の壁一面を飾るタイルアートの制作にも携わったそう。

女川町に訪れた際には、スペインタイルを探しながらのおさんぽを楽しんではいかがですか?

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