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非常時こそ関係性が浮き彫りになる夫婦。いま、知りたい夫婦の修復方法

  • 2020.6.15
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感染症の影響により家族で過ごしたり、向き合う時間がこれまでより増えています。しかし、「先が見えない生活」と「息苦しい夫婦関係」の二重苦に「離婚」を意識する夫婦が増えているというのはネット上でもかなり前から話題に上がっていました。

今回は、だれもがストレスを抱えていて、夫婦も煮詰まりやすい状況にある今こそ、ぜひ手に取ってほしい一冊、犬山紙子さんの新刊『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』(扶桑社)をご紹介します。

「どれだけ円満に見える夫婦にも大なり小なり問題がある」と語る犬山さんが本書で提言する「夫婦のリカバリー力」とは?
犬山紙子さん

‘81年大阪府生まれのコラムニスト。’11年、“美女にもかかわらず負けている恋愛エピソード”を収集した著書『負け美女〜ルックスが仇になる〜』(マガジンハウス)でデビュー。その後も『高学歴男子はなぜモテないのか』(扶桑社新書)、『言ってはいけないクソバイス』(ポプラ社)など計14冊の著書を上梓。近年は執筆業のみならずTVコメンテーターとしても活躍。

<犬山紙子さんの情報>
●Twitter:@inuningen
●Instagram:@inuyamakamiko



■いま、犬山紙子さんが伝えたいこと

犬山紙子さんからメッセージをいただきました!



非常時はこれまでの関係性が浮き彫りになってきます。
そんな時に、「向き合い方」「話し合い方」のヒントを知っておくと、不安にもパートナーという味方と一緒に立ち向かえるようになり、孤立を防ぐことができます。

そのためのワクチンのような本。お役に立てると嬉しいです!

普段家にいないはずの夫と顔を突き合わせることで、やり過ごしていた相手の嫌な部分が目について、「あぁ、もう無理」と限界値に到達して味わう深い失望。

行き違うコミュニケーションに「私たちはこんなにうまくいっていなかったのだろうか?」と見て見ぬ振りをしていた夫婦の課題に気づいてしまった気まずさ。

そんなときに夫婦はどうしていけばいいのか?

それぞれ課題を抱える夫婦を犬山さんが徹底取材し、実際どのようにして夫婦の壁を乗り越えたのか、課題解決のための心構えから対処法までを紹介するいわば令和版夫婦円満のためのルールブック。

次からは実際のご夫婦に取材した壁の乗り越え方をみていきます。



■パートナーにイライラするのは思考パターンが原因!?




書籍では、漫画家の水谷さるころさんと映像演出家の野田真外さんご夫婦が登場し、夫婦のコミュニケーションエラーについて鋭い指摘を交えながら、よりよき夫婦関係を築くためのヒントを数々披露してくれます。

なかでも印象的なエピソードが、いつも喧嘩の発端となる野田さんの「キレる癖」に対する分析と対処法です。

“ケンカになるのは、どちらかの人格に問題があるからではなく、コミュニケーションに齟齬があるから”
このように話すさるころさんは、野田さんの「キレる」メカニズムについて冷静に分析し、原因を紐解いていきます。

<さるころさんによる「キレる」メカニズムの分析>
「キレ続けても許してもらえる」という本音とそこに横たわる「被害者意識」がある

▼野田さんがキレる原因
思い通りにできなかったことに対して、どんどん我慢してイライラを募らせ爆発する

▼怒りのスイッチが発動する理由
自分の気持ちを押し殺して人に合わせている状態であるため、むしろ“いいこと”をしているという感情を抱えているが、その善意を“踏みにじられた”と感じた瞬間に、怒りのスイッチが発動する
そんな野田さんは、さるころさんと共に“あること“を実践することで、「キレる癖」を克服することができたといいます。

それがキレる時の自分の思考パターンを理解するというものでした。

どういう状況で「怒り」のスイッチが入ってしまうのか、その原理がわかっていれば、行動や考え方を変えてあらかじめ準備をしておくことができます。

野田さんの場合は、次の2点を意識することでイライラすることが減ったと言います。
●不満があれば我慢せず伝える
●相手に対する期待値を下げる
パートナーへの苛立ちを日常的に感じている人はきっと多いことでしょう。フツフツと込み上がる苛立ちの中にどんな感情が入り混じっているのか、自分でもわからず、モヤモヤしやすいものです。

「自分は何に苛立ち、怒りを増長させているのか?」

その根本原因を紐解くことで、日常的なイライラ回避につながるのではないでしょうか。


■“家族だから”に縛られない夫婦の自由な子育て風景



本書には「かくあるべし」にとらわれず、夫婦独自の考え方のもと円満な関係を構築している夫婦が数多く登場します。

なかでも筆者自身が軽い衝撃を受けたのが、夫婦で起業し、東京、岐阜、大分で他拠点生活を送る平本さん夫婦のフリースタイルすぎる家族のあり方でした。

「世の中の普通とはちょっと違う……」、そう意識しながらも、常識の先に家族の幸せを見出す平本さん夫婦。彼らは“普通”という概念にとらわれず、目の前の課題をとてもシンプルに解決していくのです。

例えば妻が出かけたい場所に夫が行きたがらないというよくあるシチュエーション。これに対して、はなから「家族みんなで行くこと」にはこだわらない。“家族だから”という枠をとっぱらって、「好きな人と好きなことをやる」という「家族」単位にしばられない姿勢を貫くことで、誰にも我慢を強いることはなくなります。

妻と夫という世間が求める役割で結びつくのではなく、お互いに「個」を尊重しながら人と人として自由な関わり合いを見せる姿には、「夫婦にとって健康的な関係とはどのようなものなのか?」を深く考えさせられます。

さらに本章おいて、思わず膝を打ったのが妻の沙織さんの「感情の因数分解」の話。これは自分の感情に振り回されやすい人には必見の感情の整理術と言えるでしょう。

●「感情の因数分解」とは
怒ったり悲しんだりした時などに、その根っこにある「自分の本当の思い」が一体何なのかを紐解く作業
例えばパートナーに対して抱く「家事育児に参加してほしい」という感情を因数分解してみると「もっと自分のことに関心を寄せてほしい」という本心に気づくこともあるかもしれません。

パートナーに対して本質的に求めることが明確になれば、あとは具体的なアクションを考えるだけ。

沙織さんは夫婦間のネガティブな問題に対して「感情の因数分解」することで、怒りや悲しみの感情を微塵も感じることなく、ポジティブに問題を解決していくのですが、そのさまがじつに見事なのです。


■今日からできる夫婦円満のためのルール


本書には犬山さんが夫婦の問題を3年間徹底取材したなかで見えた「問題をリカバリー」するための100のヒントが収録されています。

そのなかからどんな夫婦にも比較的取り入れやすく、歩み寄りの手助けをしてくれるヒントをウーマンエキサイト編集部が3つ厳選してご紹介します。

●お互いを責め合ってばかりのときに…


「今日からはお互いの支援者になる」と夫婦で誓い、不満やイライラに対して理性的に対処するように努める。出典:『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』より




●夫婦間で育児への温度差を感じたときに…


互いに必要な知識だと思ったものはLINEなどでどんどんシェア。生活知恵の格差を作らないようにする。生活知恵の格差はそのうち価値観の違いに発展する可能性がある。出典:『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』より




●冷静な話し合いができないときに…


衝突時の主語は「あなた」から「私」に変える。「あなたは私の話を聴いていない」ではなく「私にはあなたが話を聴いてくれないって感じる」と。そうすることで自分が冷静になれる。出典:『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』より



普段の行動や言い回しをちょっと変えるだけでも、夫婦の関係性に変化が訪れる可能性は高いもの。ぜひ今日から実践してみてはいかがでしょうか?


育児・家事、夫婦ゲンカ、不妊治療、不倫etc.“壁”を乗り越えた巷の夫婦を徹底取材して見えてきた、夫婦円満のためのルール。すぐ実践できる!こじれた夫婦関係を修復する100のヒントを収録!

(倉沢れい)

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