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看護師さんが馬乗りに!? 精も根も尽き果てた出産~トンデモ産院で出産した話(5)~【子が育ちめいも育つ Vol.5】

  • 2020.6.13
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■前回までのあらすじ
看護師さんに4回いきんでと言われてがんばるが、痛すぎて2回しかいきめない私。「3200gなんだから産めないはずはない」と言われるが無理なものは無理! ついには夫がブチ切れ分娩室はカオス状態に…。



■進まないお産に体力も限界…
分娩台に上がってから早2時間。

陣痛の痛みに加え、硬い分娩台の上に居続けたせいか、腰も悲鳴を上げ始めていました。


子宮口は全開、人口破膜もしているのだから、いつ生まれてもおかしくはない状態なのですが、分娩室から聞こえるのは赤ちゃんの声ではなく獣のような私の叫び声。

分娩室の前で待つ両家の親は、いつまでたっても戻ってこない私を心配し、いてもたってもいられなかったそうです。


疲れ切っていた私は陣痛がない数秒はほぼ意識がなく、気を失ってるのかと思えば痛みで叫ぶ、といったことを繰り返しをしており、近くで見ていた夫は赤ちゃんと私が2人一緒に家に帰れるのか不安になっていたそうです。



夫としてはこの方法を繰り返しても赤ちゃんが出てこないのなら、他の方法を試すことはできないのかとスタッフに聞きますが「まだ様子を見ます」との回答。

いきませたいスタッフといきめない私の、お互いが疲れるだけの時間が過ぎて行きました。

そんな中、ひょこっと院長が登場し夫にこう言いました。


■院長から提案されたのは…



赤ちゃんの頭を専用の器具で引っ張り上げることで出産の介助をする方法を提案された夫は
「その方法を取ることで何かリスクありますか?」と聞くと
「いえ特には」と答える院長。

後で調べるとしっかりリスクはあったのにも関わらず、何も問題ないとの回答。(おいおい)

それなら一刻も早く吸引してくれと夫が院長に伝えると、ふくよかな体型の看護師長が私に馬乗りになり、

「せーのの合図でイキんでください! お腹を押しますよ! 」

と指示して来ました。



と言った看護師長が私のお腹を思いっきり押さえ、院長が吸引することで息子がズルンと誕生。


やっと終わった出産に、夫は安堵の気持ちから泣き、私は疲れで体のどこにも力が入らない状態でした。

赤ちゃんを産んだ感動などどこにもなく「早く静かに休ませてくれ…」とだけ思っていました。

初めて我が子に会えた瞬間に、嬉しくもなく達成感もなく、ただただ自分のことしか考えられなかったことが虚しかったです。



■いきみにくかった理由が判明!
生まれた息子の体重を計ると最終検診の3200gからプラス600gの3800g。

それを見た看護師長含めスタッフが「こりゃなかなか出てこないはずだわ~!いきみづらいのも理解出来るわ~」と笑いながら話しているのを聞いて「だったらもっと違う応援の仕方あっただろうが!!!!!」と憤る私なのでした。



妊娠中問題もなく、分娩に関しても数日かかったケースやお子さんが入院になったケースなどに比べると、本当にありがたい出産のはずなのですが、当時の私にとってはこの出産は「恐怖」と「痛み」以外のなにものでもなく…、「子どもなんてもう2度と産むか!」と強く心に誓ったのでした。



次に続きます。次回は7/12公開予定!

(めい)

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