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気分が上がらない…「梅雨」の湿気に負けない生活習慣は?

  • 2020.6.11
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梅雨入り宣言はもうすぐですが、日に日に湿気が強くなりムシムシした日が増えてきました。それにつれて、「なんだか、気分が上がらない」「憂うつで、やる気が出ない」という人もいるのではないでしょうか。実は、梅雨どきは憂うつになりやすいのです。今回は、精神科医で心を平安に保つ「マインドフルネス」の著書が多数ある藤井英雄先生に、梅雨どきの憂うつ気分を避ける方法を教えていただきます。

文・藤井英雄

梅雨どきに憂うつになりやすい理由は?

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©Antonio Guillem / Shutterstock

この記事を書いている時点では、2020年の東京地方の入梅は6月10日~11日だそうです。沖縄と奄美、九州南部と四国はすでに梅雨入りしました。この時期、心身の不調に悩む人が多いのではないでしょうか? 頭痛、肩こり、神経痛などの身体症状とともに、「なんとなく気分がすぐれない」、「ユウウツだ」、「眠れない」といった方が多く外来を訪れます。この時期、うつに悩む人が多くなるのはなぜでしょう?

低気圧+湿度が高いという気象条件等により、自律神経が乱れることが知られています。心身一如といって、心と身体は密接に関係していますから、身体(自律神経)が乱れれば心もまた乱れてしまうという事なんでしょう。

また、梅雨時期には日照時間が減少することも、うつの原因として重要と考えます。日照時間が減るとうつになる傾向があるとの研究があります。雨が降るので外出がおっくうになり、さらに今はコロナのために外出をひかえることで、より太陽の光をあびる時間が減ってしまいます。

幸せホルモンを自分で出す方法

朝の早い時間に太陽の光をあびて脳のセロトニンスイッチを入れることは、うつを予防するうえでも夜間の良眠のためにもとても重要と言えるでしょう。セロトニンとは別名幸せホルモンともいわれている脳内ホルモンです。セロトニンの減少は、うつの原因として重要視されており、うつ病の治療でもセロトニンを増やす効果がある薬が使われているくらいです。

その観点から私がお勧めしているのは朝の散歩です。夜明けから朝の7時くらいまでの間に外に出て、日の光を浴びながら30分ほど散歩をするとセロトニンの分泌が増加するのです。

雨の時はどうしましょう? たとえ曇りや雨でも外光を取り込むことで、セロトニンスイッチを入れるだけの十分な光を浴びることができると言われています。

もしも散歩ができない時は? カーテンと窓を開けて日の光を浴びるだけでも効果はあります。

逆に夜遅くまでスマホやパソコン、蛍光灯の光を浴びていると眠れなくなるので注意が必要です。夜は早めに電気を消して暗くし、眠るようにしましょう。

「今、ここ」に集中することで変わる!

もう一つ大切なことが考え方の癖です。心配事があると、ついそのことばかりを考えがちです。

頭の中が心配事でいっぱいになっていれば、せっかくの朝の散歩も台無しです。たとえ雨でも「今、ここ」の散歩を楽しむことで、梅雨の時期に多くなるうつ病を防ぎましょう。

なお、散歩にかぎらず「今、ここ」でしていることを楽しむことは『マインドフルネス』と言ってメンタルヘルスの極意でもあります。「今、ここ」に集中することで、自分のネガティブ思考を客観視して手放し、ネガティブ感情を癒すとても素晴らしいツールです。

たとえば心が「今、ここ」を離れてしまうと、散歩をしているのに「雨が降って憂鬱だなあ」とか「あの案件はうまくいかないかも」などとつい考えて憂うつになってしまいます。そんな時は心を「今、ここ」に結び付けるために、自分は「雨が降って憂鬱だと考えている」「あの案件はうまくいかないかもと心配している」などと、自分で自分に実況中継しましょう。

すると、心配事を客観視して、一歩引いた冷静さを取り戻すことができます。するとほっと一息ついて「今、ここ」の散歩を楽しむゆとりも出てくるでしょう。それがマインドフルネスの効果です。

つい憂うつになりがちな梅雨ですが、太陽とマインドフルネスのパワーで心の健康を取り戻しましょう。

©Antonio Guillem / Shutterstock
©ESB Professional / Shutterstock

Infromation

著者プロフィール

藤井英雄(ふじい・ひでお)
心のトリセツ研究所・精神科医/医学博士。
マインドフルネス歴25年の実践を通じてネガティブ思考を克服した自らの経験をもとに指導を開始。わかりやすい指導には定評がある。マインドフルネスとメンタルヘルスに関する著書多数。

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