1. トップ
  2. レシピ
  3. つるで覆われた一軒家でいただく、こだわりの沖縄そば

つるで覆われた一軒家でいただく、こだわりの沖縄そば

  • 2015.4.24
  • 3633 views

沖縄県那覇市の閑静な住宅街。その一角に現れたのは、つるで覆われたちょっとあやしげな一軒家。ここは「てんtoてん」という、外観からは想像がつかないようなこだわりの沖縄そば屋です。一体どんなお店なのでしょうか?

開放的で居心地のよい店内のこだわり

「てんtoてん」へは、那覇空港からもほど近く観光地としても有名な「識名園」最寄りのバス停・識名停留所を降りて、坂をのぼること1分。つるで覆われた味のある建物が目に入ります。店名には、“人と人とを結びつけ、つながる場所になってほしい”といった願いが込められているそう。

オーナーである真喜志三千子さんの子育てが一段落したあと、そば屋を始めるにあたり、建築家の夫が20年ほど前に自宅を改築しました。

お店に入ると、開け放たれた大きな窓からは明るい日差しがこぼれ、気持ちのよい風が天然のクーラーのように通り抜けます。天然技のゆったりした空間は居心地のよさにあふれています。

レモングラスが香るお水や手織りのランチョンマット、焼き物の器など、細部まで光るセンスと、お店への愛情を感じます。

“木灰液”をつかったこだわりの生麺

「てんtoてん」の沖縄そばは手作りのため、繁忙期は営業時間内に売り切れることもあるといいます。そばは昔ながらの木灰液を混ぜてつくった「木灰(もっかい)すば」(650円)一種類のみ。

木灰液とは、ガジュマルなどの亜熱帯の樹木を薪に使用し、その灰を水に沈殿させてできた上澄み液のこと。この木灰で練られた生地を、3日間寝かせて熟成します。

何度も手揉みで伸ばしたちぢれ麺は、油を使わずタピオカ粉をまぶしてあり、食べるとつるつるしてコシが強いのが特徴。

もちろん、だしにもオーナーのこだわりがつまっています。豚といわし節を丁寧にこして作られた透明度の高いだしは、すっきりとした味わいながらあとを引くおいしさ。泡盛や鰹だしで甘めに味付けされたやわらかい豚肉との組み合わせも絶妙です。

おそばのあとはゆったりカフェタイム

おそばを食べた後にいただきたいのが、月桃の葉に乗せた演出がすてきな、「古代米のおにぎりと肉みそ」(160円)。西表島の無農薬米が使われています。自家製の肉みそは生姜をきかせた甘辛い味付けで、おにぎりとの相性はぴったり。お持ち帰り用として380円で販売もされています。

食後は、さんぴん茶を生クリームのように泡立てた「ぶくぶく茶」(540円)に、押し麦、黒砂糖、緑豆と白玉で作った沖縄の郷土菓子「あまがし」(330円)を合わせてティータイムもおすすめです。

落ち着いた雰囲気の店内でのんびりと

アートギャラリーのように落ち着いた雰囲気の1階に、地下1階。大きな窓からは、月桃などが植えられた庭の緑を眺めることができます。

また、6人ほどのグループ予約も可能な2階には畳の部屋があり、部屋をまるごと予約できるので小さなお子さんがいても安心。店内のランチョンマットを織るため使用していたという機織り機もあります。

那覇市街を一望しながらの食事がとれる屋上では、お水に使われるレモングラスも栽培しています。

開放的で気持ちのよい店内で、シンプルで優しい味わいの沖縄そばをいただく…何度も訪れたくなる空間ですごす時間は、きっと特別な思い出になるはずです。

の記事をもっとみる