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海外に住む駐在妻の人間関係を調査!昼ドラみたいにドロドロ?それとも孤独?【駐妻白書2020】

  • 2020.5.23
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婚活の末結婚を決めた彼が、結婚したばかりの夫が、急に海外転勤になったら…あなたならどうしますか?サラリーマンである以上、辞令は急にやってきます。今の時代珍しいことではなくなりつつある海外転勤。それに帯同して海外に移り住んだ奥様達を世間では『駐妻(ちゅうづま)』なんて呼ぶらしい。実は、筆者自身も新婚早々 夫に帯同して海外へ引っ越した、いわゆるアラサー「駐妻」の一人です。

【駐妻白書2020】では、世界各国に住む駐在員の奥様72名にアンケートを実施!すでに駐在している方や駐在予定の方はもちろん、未知の世界をちょっと覗き見してみたい!なんて方にも分かりやすく、謎のベールに包まれた「駐妻」の生活や実情、リアルな声をお届けしていきます。

第五弾の今回は駐妻の人間関係について!世間では大奥のような人間関係やヒエラルキーがあるなんて言われている彼女たちの人間関係。実際には、噂通りドロドロしているのか、それとも日本の女性社会と大差がないのか。徹底検証していきます!

駐在妻の人間関係アンケート①現地での人間関係で悩んだことはありますか?

約43%が【はい】と回答したのに対し、僅差ですが過半数以上の約57%の方が【いいえ】と回答。では、【はい】と回答した約43%の方が実際にどんな人間関係の悩みを抱えているのか、ご紹介していきます。

人間関係で悩んだ原因をグラフにすると…
一番多かった回答は…【噂・悪口】

「ちょっとした発言がすぐに広まり、また大袈裟な話となり広がってしまうこと」(40代/中国在住)
「噂好きの奥様がいて面倒」(20代/アメリカ在住)
「情報収集や友達作り目的でSNSをやっている人が多く、狭い日本人社会ではすぐ身バレするし、自分の情報が筒抜けになるので、発信内容には慎重になる」(30代/香港在住)
「夫の会社の駐妻の中に、陰で悪口を言う人がいる。その人のターゲットになったら大変」(30代/アメリカ在住)

二番に多かった回答は…?【世間が狭い・距離感】

「同じマンションで気の合わない方とも、同じ空間にいなければいけない」(20代/中国在住)
「悩む程ではないですが、一言で言えば距離感。初見の方に夫の会社について質問されると警戒してしまいました」(30代/中国在住)
「気の合わない人とも一緒に過ごさなくてはならないことも多く、一時期すごく疲れていました」(30代/中国在住)

同率で二番に多かった回答は…?【出会いがない】

「最初はうまく友人が作れなかった。SNSを通じて友人ができてからは悩んでいない」(40代/香港在住)
「近い年齢の方がいなくて、年上の方との接しかたに困りました」(30代/中国在住)

その次に多かった回答は…?【派閥・マウンティング】

「マウンティングをとってくる人がいて、とても不愉快だった」(30代/中国在住)
「会社の駐妻会がすごく大変だった。週に1回は会が開催されるので着ていく服や手土産に毎回悩みました。ランチ後は派閥ごとにボス妻宅でのお茶会が開催されるが、わたしは派閥に属していなかったので、派閥の下っ端の人たちから”明日はこっちに来るよね?”とLINEが来たり、組織を大きくするため常に人の取り合いをしていました」(20代/マレーシア在住)

駐在妻の人間関係アンケート②婦人会や日本人会など、大きなグループに所属していますか?

駐在妻といえば婦人会や日本人会など、何かしらの大きなグループに参加している印象を持っている方も多いのでは?実際には、約30%の方が何かしらのコミュニティに参加しているのに対し、約70%の方はどこにも属していないという、意外な結果でした。会社によっては絶対参加の婦人会があったりするそうですが、これは配偶者の会社や住む場所によって異なるようです。

婦人会・日本人会への参加は、会社からの指示があり必須でしたか?

約16%の方は、会社の指示などがありコミュニティに参加しているのに対し、8割以上の方は自らコミュニティに参加していることが分かりました。駐在妻の人間関係アンケート①でも、二番目に多かった回答「友達との出会いがない」というお悩み。このようなコミュニティで同じ土地に住む方たちと出会えるのは、どこかに所属するメリットとも言えます。

駐在妻の人間関係アンケート③駐在妻界でヒエラルキーを感じたことがありますか?

駐妻白書を作成する際に、Googleで「駐在妻/駐妻」と検索する人たちは、どんな言葉を一緒に検索しているのか調べました。そこで出てきたワードの1つが『ヒエラルキー』でした。では、実際に、駐妻たちはヒエラルキーを感じながら生活しているのでしょうか?

約18%の方が【はい】と答えたのに対して、【いいえ】が約80%と、世間の印象とは反対にヒエラルキーとは無縁の生活をしているようです。では、アンケートで【はい】と答えた方は、どのような経験をしたのか見ていきましょう。

配偶者の仕事や役職=自分の価値!?

「会社の婦人会で自己紹介が自分についてではなく、夫の過去在籍した部署や年次が自己紹介代わりでした」(30代/中国在住)
「知り合うとすぐに夫の会社、住んでいる家はどこか聞かれる。その2つで大体年収や家賃などが把握できるので、会社のサポートが厚いと一目置かれます」(20代/フィリピン在住)
「夫の会社、卒業した大学などを聞いてきてマウンティングを取る駐妻に何人か会った」(30代/アメリカ在住)

「なぜ新しい場所で友達を作るのに夫の会社が関係あるのか」「夫の職業や地位で友達を選ぶのか」…この手の駐在妻界特有のお悩みやモヤモヤを抱えている方が、意外にも多いことが判明。実際に、筆者自身も駐在妻になってから、よく聞く話の一つ。配偶者の職業や地位などが自分の価値と考える方も、一定数はいるようです。

その他にも…

「駐在歴が長い人の方が偉そうにしている」(30代/中国在住)
「旦那の会社によって色々待遇が違うから話すときに気をつけなければいけない。子供の学費負担や家庭車の補助など、それぞれ待遇が違うので、そういう話になると気を使う」(30代/アメリカ在住)

駐在歴でのヒエラルキーというのもあるんですね。会社によって待遇が違うのも事実で、他社の駐妻同士での会話で気を使うのも納得です。

駐在妻の人間関係アンケート④駐在妻になって「孤独」を感じることはありますか?

Googleで「駐在妻/駐妻」を調べる際に、候補として上がるワードの一つが『孤独』。アンケート結果からも分かるように、約67%の方が何かしらの理由で、孤独を感じているという結果がわかりました。

具体的にどんな時に『孤独』を感じますか?
一番多かったのが【日本での人間関係】という回答

「日本の友人達が遊ぶ予定を立てている時や、仕事の話をしているときに孤独を感じます」(30代/アメリカ在住)
「日本の友達の会話などにリアルタイムでついていけない」(30代/アメリカ在住)

二番多かったのが【配偶者の仕事が忙しい】という回答

「主人が出張に行ってしまうと異国の地で孤独を感じます」(30代/中国在住)
「主人も帰宅が遅く、夜中に異国で一人ぽつんといるとき」(20代/アメリカ在住)

三番多かったのが【現地での人間関係】という回答

「日本にいるときほど心許せる友人はいない」(30代/イギリス在住)
「自分の職場、仕事がなく言葉の壁で不利なこともあるため、日本にいるときのように気軽に友人、仲間と会って話すようなリフレッシュ方法がない」(30代/アメリカ在住)
「せっかく仲良くなっても本帰国やスライドで急な別れがあるたびに辛い」(30代/中国在住)

四番目に多かったのが【予定がない】という回答

「1人の時間が長いのに、やることも無いときは孤独を感じます」(20代/中国在住)
「家にいて何もすることがないときはつらくなることがあります」(20代/アメリカ在住)

次に多かったのが【社会からの疎外感】という回答

「一時帰国時に社会人の友人と会うと、自分1人だけ社会から取り残されているような気になります」(30代/アメリカ在住)
「日本でバリバリ働きながら子育てもこなしている友人とやりとりした時、社会から離れていることへの不安から孤独に感じることもある」(30代/中国在住)

その他にも…

「人種差別のようなものを受けたとき」(20代/イスラエル在住)
「夫と喧嘩しても逃げるところがないとき」(30代/アメリカ在住)

駐妻特有の人間関係もある中、意外にも日本に住む女性と同じ悩みを抱えていた!

「駐妻になると人間関係が大変だ」なんてよく言われていますが、今回のアンケートの結果を通して、実際には自分の好きな人たちと好きな時に会い、コミュニティの選択も自由になっているのでは?と感じました。もちろん、住む場所や配偶者の会社にもよりますが…

世間が狭い、そもそも出会いの場が少ない、気の合う友人がなかなか出来ないというような、駐妻特有の人間関係の悩み以外にも、噂話やマウンティングなど、日本に住む女性と変わらない悩みも多く集まりました。住む場所は違っても、女性同士の人間関係であれば、内容が似通うのも納得です。

【駐妻白書2020】第五弾では現地での人間関係についてご紹介していきました。第六弾では、駐妻の人間関係Part.2「現地で出会ったビックリ駐在妻の目撃情報」について特集していきます!

文/山水 由里絵(やまみず ゆりえ)
大学卒業後は広告代理店に勤務し、結婚を機に駐在員の夫に帯同し中国へ引っ越し。気づけば駐在生活も4年目に突入。現在は旅行関連の記事をメインに、CLASSY.読者と同世代のフリーランスライターとして活動中。2019年9月よりCLASSY.ONLINEで随筆をスタート。

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