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コロナ離婚を回避する方法【ひとみしょうの希望の見つけ方】

  • 2020.5.1

コロナの影響で、夫婦そろって在宅勤務になるなど、夫婦一緒の時間が増えた人が多いからか、コロナ離婚という言葉が聞かれるようになりましたね。
「夫と一緒にいたら息が詰まりそう……離婚したい……」そう思うのなら、どうしてその夫と結婚したのですか? と聞きたくもなりますが、でもあの頃はときめいていて、今は全然そうじゃないということですよね。

さて、コロナで忙しいこのご時世に離婚となると、さらに忙しくなるので、できれば離婚は避けたいとお思いのあなたに、今回は、コロナ離婚を回避する方法についてお届けしましょう。

1週間ほど物理的に離れると修復される関係もある

旦那の箸の上げ下げを見るだけでもイヤになってくる方は重症です。が、そう心配しなくても大丈夫です。
狭い部屋の中で息が詰まってきたら外に出ましょう。散歩はOKなんですよね?
なら散歩しましょう。

それでも気がまぎれないのなら、旦那さんと別居しましょう。
別居といっても、本格的に部屋を借りて……というのじゃなくてOKです。
1週間くらいビジネスホテルにでも泊まるといいです。実家でもいいでしょう。実家に帰るな(コロナがうつるかもしれないから)という人は、ビジネスホテルでいいんじゃないですかね?
1週間ほど旦那さんと物理的に距離を置くことで、どうにか元に戻る関係もあります。だからお金を惜しまずビジネスホテルへ。

お金のことをグズグズ言わない

旦那さんが家庭でぶすっとした顔で腐ったようにいるのは、お金の問題を抱えているからです。
コロナで思うように稼げない、稼ぎが下がった。その下がった稼ぎが妻にバレたら妻はどれだけ気落ちしてグチグチ小言を言ってくるだろう――旦那さんはこう考えているのです。
お金のことをグズグズ言うと、ほぼまちがいなく離婚になります。離婚にいたらない場合は家庭内別居。

男は、稼ぎが下がった自分を、自分で責め続けているのです。稼ぎをもとに戻すべきだと知っているのです。でも、知っていてもどうすることもできないのです。
知っていること、わかっていることを「どうしてしないの?」と言うと、子どもだってブチ切れますよね?

コロナでみなさん生活が大変だと思いますが、「お金がなければないなりに、今から新たにやり直せばいいじゃないの」――このひと言が妻の口から出ないものかと、旦那さんは待っているのです。
旦那さんが稼ぐのを放棄したとか、稼ぎたくないとかではないのです。端的に、「お金がなければないところから再開するしかない」という「新しい気持ち」に立てるか否かの問題です。

「夫に」ではなく「自分に」絶望しているということ

コロナの影響で夫婦一緒の時間が増え、それゆえ閉塞感やストレスが生まれ、なんとなく離婚したいと思った、というのが、きっと一般的な流れなのだろうと思います。

でも、じつは、「夫が狭い家の中にずっといることが」苦痛なのではなくて、自分が自分の人生に行き詰りを感じている、ゆえに閉塞感が生まれ、その閉塞感が絶望を生んだ、というのが、絶望の正体なのです。つまり、「夫に」ではなく「自分に」絶望している、ということなのです。

明日もあさっても旦那はイヤなヤツだ?

ということは、自分で希望を自家発電することができれば、ことは丸く収まる(可能性がある)ということですが、では希望って、どうやって自分で見いだせばいいのでしょうか?

たとえばキルケゴールという哲学者が言うには、ひとつには、済んだことを忘れて、つねに変化し続けている「今」に気持ちを向けると希望が見えてくるとのことです。
イヤな旦那とは過去のものです。いや、明日もあさっても旦那はイヤなヤツだ……たしかにそうでしょうね。
でも、そうやって、過去もそうだったから、明日もあさっても未来永劫ずっとそうだと考えるところから絶望は生まれるとキルケゴールは言います。

済んだことを忘れて、変化し続ける今を感じること、これが希望を自家発電するポイントです。
そんなの「考え方の問題」であって、根本的な解決にならないよ……そうかなあ?
たとえば、空を見上げて、空の青さを愛でたことありますか?
お花を買ってきて活けたことありますか?

そういうなんでもないことをすることで、人は絶えず変化する「今」を知り、やがて過去を忘れ、希望を新たに生きられる生き物じゃなかったでしたっけ?(ひとみしょう/作家・コラムニスト)

※参考 キルケゴール(鈴木祐丞訳)『死に至る病』講談社(2017)

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