サプリメントでも死亡リスクを下げられる!? EPA・DHAなど魚の油がもつチカラとは

英国43万人近くの分析結果とは？

DHAやEPAのサプリメントの効果について根拠が徐々に増えてきています。こうした魚油の成分を含むサプリメントについては、米国ハーバード大学から過去の研究を分析した最新の結果が報告され、心臓と血管の病気になるリスクが下がるとされました。
そして、このたびオメガ3系脂肪酸の効果を新たに裏づける研究結果が国際研究グループから新たに発表されました。

今回、DHAやEPAの効果が確認されたのは、英国で行われている大規模な調査「UKバイオバンク」のデータに基づく研究結果からです。UKバイオバンクは、遺伝子や血液の検査などを英国全土の数十万人から集め、何年間も追跡しているものです。このなかで、研究グループは、魚油を含めたサプリメントについて答えている43万人近くについて心臓と血管の病気やそれによる死亡、さらにそれ以外の死因も含めた死亡との関連性を入院記録などから調べました。魚油のサプリメントをとっていたのは全体の約3分の1でした。

死亡リスクを低下させる効果

こうした分析からわかったのは、魚油のサプリメントをとっていた人は死亡リスクが13％少ないということでした。その背景にあるのは、心臓と血管の病気になるリスクが7％少なく、心臓と血管の病気による死亡のリスクが16％少ないということのよう。関連性は、高血圧の人ほど強く見られました。年齢や生活習慣、食事、服薬などのリスク要素について調整しても、結果は変わりませんでした。

「EPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸は血圧やコレステロール、心拍数などによい効果があり、心臓と血管の病気を防ぐ働きをするのではないか」と研究グループは考えています。実際に予防効果を得るにはどれくらいの量をとればよいのか、さらに研究する必要があるとしています。

＜参考文献＞

サプリメントでも効果あり！ DHAなど「オメガ3系脂肪酸」はやっぱり病気を防ぐ
https://fytte.jp/healthcare/86510/

Fish oil supplements linked to lower risk of heart disease and death
https://www.bmj.com/company/newsroom/fish-oil-supplements-linked-to-lower-risk-of-heart-disease-and-death/