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夢の押しつけ? 親が子どもに寄生する“パラサイト・ペアレント”の実態

  • 2015.4.16
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【ママからのご相談】

4月から私立の小学校に通うことになっている娘の母親です。先日コーチングをされている方とお話する機会があったときに、“パラサイト・ペアレント”という言葉を聞きました。 私がそうなる可能性についても心配する口ぶりだったので、気になったのですが、時間がなく、詳しい話を聞けませんでした。“パラサイト・ペアレント”の意味を教えてください。

●A. 子どもを自己実現の道具として見る親を“パラサイト・ペアレント”と呼ぶ。

ご相談ありがとうございます。個性幼児教育専門家の赤井理香です。

“パラサイト・ペアレント”について、『子どもの心のコーチング』という本の中で、著者の菅原裕子さんが説明されています。

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『パラサイト・シングルが経済的に親に寄生するのと同様、パラサイト・ペアレントは夢の実現において子どもに寄生するのです』

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本の中で、子どもの人生に過剰に干渉することで、自分の人生を充実させようとする親のことを“パラサイト・ペアレント”と呼んでいます。

親は、「子どものため」と思っていても、それが本当に子どものためなのか、実は“親自身のため”なのではないか……。子育てをしている間に、一度は悩む親が多いのではないでしょうか。筆者自身も考えたことがありました。

実際、子育てには絶対の正解がないので、「良かれと思ってやったことが、親の自己満足」ということも多々あることです。そう考えると、ご相談者様が“パラサイト・ペアレント”になる可能性について示唆されたということですが、実際は、親であれば誰でもそうなる可能性はあるのだと思います。

●“パラサイト・ペアレント”にならないために

『子どもの心のコーチング』の本にある、『パラサイト・ペアレント”にならないためにできる4つのこと』を、ご紹介させていただきます。

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①自分の望むライフスタイルを思い描く

②望むライフスタイルを実現するために、子どもが自立できるようサポートする

③子どもの手が離れたらやってみたいことを、具体的にリストアップする

④語り合える友達をもつ

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筆者自身も、子どもが小さいときには、これから実現したいことを手帳に書き込んでは日々妄想していました。そのときの、「こんなことをしてみたい!」という欲求が、今の仕事の原動力につながっている気がします。

子どもは“親の言っていること”よりも、“親の行動”から学ぶと言います。いくら、「将来幸せになるために頑張りなさい」と言われても、一番身近な大人である親が幸せそうでなかったら、将来への希望が持てなくなります。

まずは、親が自分の人生で自己実現して幸せに生きることで、「大人って中々楽しいよ」と、背中で伝えてあげられるようになりたいですね。

●親自身の人生を輝かせる意識をもつ

本の中で、

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『子どもには子どもの、親には親の人生がある。人は何歳になっても、自分の人生を輝かせることができる』

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と書いてありました。

筆者も、実際にやりたいと思っていたことを実現できはじめたのは、子育てが一段落した、若いとはいえない年齢からだったので、『人は、何歳になっても、自分の人生を輝かせることができる』という言葉に共感します。

壮大なことでなく、些細なことでよいので、自分の人生を楽しめるような種をたくさんまいておくことが、“パラサイト・ペアレント”にならず、子どもの人生を尊重しながら、自分の人生を大切にすることにつながるのかもしれませんね。

【参考文献】

・『子どもの心のコーチング』菅原裕子・著

●ライター/赤井理香(働くママ応援家)

独身時代は幼稚園教諭として、結婚後は保育士として、出産後は右脳開発教室の講師として勤める。現在、おうちサロン『ペールグリーン』にて、サロン開業のアドバイスや子育て相談を受ける他、数秘学・カラーなどのヒーリングや資格講座を行っている。また、個人・団体の依頼を受け、女性起業、手帳術、子育てについてのセミナー講師を務めるなど。「人生を主人公として生きるための自信を持ちたい女性の支援」をメインに活動中。

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