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「医療フェチ」のための専門店、医療服の在庫を全て医療機関に無料提供

  • 2020.4.3
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新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、日々働く医療従事者のために、ある企業が医療服を寄付。しかしその企業、医療系企業ではないのに何故、医療服の在庫が…?(フロントロウ編集部)

“医療フェチ”専門店が無料提供

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、外出禁止令が出されているイギリス。一方で、その検査数は4月中旬までに1日2万5,000人まで増やすよう計画されていて、多くの医療従事者の働きに、国中が感謝している。しかし、感染を防ぐためには、使い捨ての医療服であるスクラブは多く必要。そこで、医療服の在庫を抱えるマンチェスターのある企業が、無料で医療機関に寄付した。

しかし、Med Fetという名前のその企業は、医療系の企業ではない。じつは彼ら、なんと“医療フェチ”の人々のために医療品をオンラインで販売している団体。

「本日、私たちが在庫として保管していた使い捨ての医療用スクラブを、すべて、公立病院に寄付しました。私たちの在庫数は多くないので数着ではありましたが、彼らは必死だったので、無料で寄付しました」

ツイッターで寄付を行なったと発表したMed Fetは、続けて現在の社会の状況を厳しく分析。医療に関心を持つ自身の顧客を含む、イギリスに住む人々に、メッセージを送った。

「政府の誰かが、公的医療機関が必要なものは得られていると言っている。それは嘘です。今週、私たちは公的医療機関のために、国中から基本的な保護機材や服を調達している代表者から連絡をもらいました。このような危機的状況において、公的医療機関が最後の資材提供者として、小さな性的フェチコミュニティ向けの小さな企業である私たちに助けを求めなくてはいけないなんて、なにかが深刻に間違っています。事実、これはスキャンダルです。まやかしを見るのは止めにしましょう。これは、慢性的な過小積立や、予算カットが何年も続けられてきた結果です。それによって公的医療機関は、通常の状況でならなんとかやっていける状態となり、国際的なパンデミックの大攻撃には耐えられません。こんな状態になるべきではないのです。なので、すべてが終わり、そして医師や看護師、医療関係者が素晴らしい仕事を終えた時には(彼らはどんな状況でも疑いようもなくそうするでしょうが)、武器が足りないうえ、片手を後ろに縛られたような状態で公的医療機関をこのような闘いに直面させた人々のことを忘れず、許さないでいましょう」

イギリスでは、原則医療費が無料で、医療費を払う場合も多くが少額で済む。一方で、年々公的医療機関への予算は抑えられており、厳しい状況にあると指摘されてきた。資源不足も現場で働く人々から長年にわたり訴えられてきていた。そんななかで、今回の新型コロナウイルスのパンデミックが発生し、在庫数の少ないMed Fetのような企業すら、医療品の提供を呼びかけられたことで、問題と指摘されてきたことが分かりやすく表れた。

新型コロナウイルス対策の対応をめぐっては、イギリスだけでなく、日本やアメリカでも多くの問題点が明らかになっている。(フロントロウ編集部)

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