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【新型コロナ休校:在宅勤務実態】「在宅勤務できない…」親たちの苦悩と課題【パパママの本音調査】 Vol.357

  • 2020.3.17
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新型コロナウイルスの感染拡大によって、リモートワークやテレワークといった働き方に注目が集まっています。

しかし休校期間で子どもが家にいる状態のなか、リモートワークやテレワークでの働き方は、パパやママたちにとって子育てと仕事との両立が可能なのでしょうか? またいきなり準備もできずに在宅勤務を始めざるを得なかったという人もいることと思います。

今回は、在宅勤務という働き方に対する本音に迫り、課題について考えてみたいと思います!

■「在宅勤務している」割合は?

今回のアンケートは、2月21日から政府が一斉休校要請を発表した2月27日を含む3月6日までに募集した内容です。アンケートでは「在宅勤務について、どのように思っているか」を聞きました。その結果、「在宅勤務できる仕事内容ではない」と答えた人が46.8%ともっとも多く、そもそも在宅勤務できない人の数の大きさが浮き彫りになっています。

また、「在宅勤務をしたい・してほしい」と答えた人は39.0%で、4割程度の人が在宅勤務を希望していることがわかります。しかし実際に在宅勤務をしていると答えた人は、3.3%という結果になりました。

Q.在宅勤務、どう思う?
在宅勤務できる仕事内容ではない 46.8%
在宅勤務したい・してほしい 39.0%
在宅勤務したいと思わない・してほしくない 6.9%
その他 4.0%
すでに在宅勤務をしている 3.3%

■感染症流行時の在宅勤務、あり?なし?

今回のように感染症が流行したときに、在宅勤務となることについて、パパやママたちはどのように考えているのでしょうか。

「勤務先に出向かなくても、仕事内容に支障がないのなら、在宅勤務もありだと思います」(茨城県 40代女性)
「コロナウイルスが心配。在宅できる職種は実施してもらい、満員電車をなくして蔓延を防いでほしい」(神奈川県 50代女性)
「私自身は在宅勤務ができる仕事ではないですが、いろいろな職場によっては在宅勤務が可能ならばコロナウイルスの感染が少しずつ広がっているので感染を防ぐ意味でもいいのではないかと思います」(岩手県 50代女性)
「夫婦で在宅勤務は無理ですね。家にいられても困る。ストレスが増える。在宅勤務だと仕事に集中できないかも。コロナも心配はあるけれど、インフルの方が怖い」(神奈川県 40代女性)
アンケートに寄せられた声の中では、新型コロナウイルス流行にあたって、在宅勤務できる人はした方がいいという意見が多く集まりました。

アンケート募集後に世界保健機関(WHO)が世界的な大流行、パンデミックを宣言しました。日本国内でも感染者が増加しているニュースを見聞きすると、もはや緊急事態だという認識の人が多いのかもしれません。

■「在宅勤務ができない!」切実な事情



ただ、アンケートの中でもっとも多かったのは「在宅勤務できる仕事内容ではない」という回答です。今回のような感染症の流行を受けても、「在宅勤務という選択肢がない」という人たちからは、切実な声が集まりました。

訪問介護をしているので、在宅勤務は不可能です。そもそも私はパソコンが苦手なので、無理です」(茨城県 30代女性)
保育士をしています。子どもは休校、通っている学童は閉所…。在宅したくても、在宅できない」(鹿児島県 30代女性)
「個人情報も扱う仕事なので、書類を家に持ち帰ることができません」(福島県 40代女性)
看護師なので在宅勤務はできない。外来は熱やせきの患者さんたちの対応に追われています。私は病棟で、現在熱の長引く方はおられませんがマスクが本当に足りません」(奈良県 40代女性)
仕事内容や勤務先によっては、在宅勤務がそもそも不可能な場合が多いということがみえてきます。そして、今回のような一斉休校という要請が出てしまった場合、介護や保育士、看護師など子どもが休校でも自分自身は休めないという葛藤を抱えて日々を過ごしていることがわかります。

さらに、こんな意見も寄せられていました。

「在宅勤務、できるならしたい。でも、そのためのスキルも仕事もない。時間を切り詰めて、外に働きに行くしかない。育児、家事、仕事に追われていた若い頃、きちんと将来を見据えてスキルを磨いておけば良かったと思うけど、目の前は常にやるべき事が山積みで、気持ちに余裕もなかったのも事実。昔の自分に教えてやりたい。今の現実を」(愛媛県 40代女性)

現在ではまだ在宅勤務できる仕事は一部の業種や職種に限られていて、そもそも選択できない人も多くいることがわかります。コメントにもあるように、なかなか在宅でできる仕事が見つけられない現状もあるようです。そうした人がたくさんいるという事実をしっかりと認識したうえで、在宅勤務について考える必要があるといえそうです。



■在宅勤務のメリット「通勤がなくて楽!」



アンケートでは4割程度の人が「在宅勤務をしたい・してほしい」と答えていて、一定数以上の人たちが在宅勤務に魅力を感じているようです。そんな「在宅勤務のメリット」については、パパやママたちはどのように考えているのでしょうか。

通勤時間を省けるし、急な雨とかでもタイミング次第では洗濯物をしまえる。うらやましい」(千葉県 30代女性)
「在宅ですが、通勤時間を取られないから楽ですし、ラッシュでの感染ストレスから解放されました」(東京都 50代女性)
「企画系の仕事なのでときどき自宅でテレワークしています。通勤がないだけで体がすごい楽です。テレワークすれば、地方でも東京と同じ仕事ができるので東京一極集中への解決にもつながると思います」(神奈川県 50代男性)
「週1~2回の在宅勤務を始めて4年になります。在宅勤務のときに、1週間分まとめて資料作成をするようにしていますが、 話しかけられない分、かなり効率があがります。テレワークできる方が積極的に実施することで、満員電車も緩和されるはずなので、テレワークできない方にとってもメリットが出ると思っています」(神奈川県 40代男性)

そのほかにも、「在宅勤務は育児や家事参加の時間が増えると思う」という男性からの意見も寄せられました。

たしかにどのコメントからは、子育て家庭にとってはありがたい働き方のように感じます。通勤ストレスが解消され、仕事の合間に家事や育児ができたりすることは、仕事に育児に忙しいママやパパたちにとっては大きなメリットといえそうです。

■在宅勤務のデメリット「家事育児との両立ができない」



一方、「在宅勤務したいと思わない・してほしくない」という人は全体の7%程度と、けっして多いわけではありませんでした。しかし「在宅勤務のデメリット」に関してのコメントも多く寄せられました。

「夫婦ともに在宅勤務可能ですが、子どもが家庭にいるなかでの在宅勤務は大変です。顧客との大事な電話中に犬がほえるわ、兄弟喧嘩がはじまるわ。会社の事務所で仕事する以上にストレスがたまります」(佐賀県 40代女性)
「在宅勤務できる仕事内容だとしても、上司が『どこでちゃんと仕事してるか』を見極めるのが難しいですよね。定期的に報告とか、できたものの提出物の確認が必要」(兵庫県 40代女性)
「デザイナーです。在宅で仕事をしていると、『いつでも自由に外出ができそう』に思われるのが困ります。お客さんから指定の時間に納品をしなければならないことを理解してくれる人も少なく、家族にすら『家にいていいな』と言われることがあります」(神奈川県 50代女性)
「子どもが小さいときは在宅ワークをしていました。在宅でできること、好きな時間にできることがメリットでしたが、昼間は家事育児に追われて仕事は子どもが寝静まってからになり、徹夜で体を壊すこともありました」(神奈川県 50代女性)

そのほかにも、「家にいると、自分の仕事スイッチがなかなか入らなそうなので、外で働きたい」とか「在宅ワークですが、収入面で厳しいので、パートに出ようかなと就活中」といった意見も寄せられていました。

コメントを読んでみると、うなずけるようなものも多く、在宅勤務がけっして楽だったりスムーズに仕事ができたりするわけではないことがよくわかります。


■子育て中の在宅勤務を両立するには?



それでは、子育て中のパパやママたちが在宅勤務をするときには、どうすればうまくこなすことができるのでしょうか。在宅勤務のコツについて考えてみたいと思います。

▼在宅勤務のコツ1、自宅で働ける環境を整える



「今回の一斉休校で在宅勤務を申請。家で仕事をしても、いつもと同じアビリティは発揮できないことが多いです。IT環境や場所、物がある程度そろうことで可能になると思う。在宅でやる仕事はメールチェック、資料作成、など、個人で完結できるものになります」(宮城県 40代女性)
「テレワークが可能になれば、子育てや家事が両立しやすくなると思います。ですが、デメリットも対策をしないといけない。気になるのは、時間管理が曖昧であったり、端末のセキュリティ管理の甘さです」(神奈川県 50代女性)

▼在宅勤務のコツ2、最初にルール作りをしっかりする



「職種によるとは思うけど、できないと最初から諦めるのではなく、できるように努力してほしい。『ルール作りが大変だから』、『本当に仕事しているのか把握できない』などと言うけれど、それを考えるのが管理職」(東京都 40代女性)
「在宅勤務ができるようなシステムが、各企業で始まっているのは知ってはいますが、人と顔を付き合わせてしっかりと意見を交換したり実働しないとできないことが多すぎると思う。まずは体系を整えないとスムーズにはいかないんじゃないかなぁ」(神奈川県 40代女性)

▼在宅勤務のコツ3、モチベーションを保つための努力



「先週在宅勤務しました。人と話す機会が減り、体を動かさなくなるので、 モチベーションを維持したり、精神的な弊害を考慮しないといけない。とはいえ、働き方のバリエーションが増えるのはいいことだと思います」(神奈川県 40代男性)

また今回の休校といった事態の場合、子どもが家庭にいる状態での仕事にも大きな課題が見えてきたと思います。まだオンライン授業が普及していない日本では子どもの学習サポートや昼食準備といった負担が親にのしかかってきます。

ここまで、パパやママの在宅勤務について考えてきました。メリット、デメリットともに多くあげられていて、まさに議論が進みつつあるテーマだと感じます。また交通機関の混雑緩和や都会への一極集中から抜け出すための一つの方法としても、在宅勤務は有効な切り札ともいえそうです。

通常から通勤しなくても業務が進むような体制を作ってきた企業は強いですし、そのための仕組みも必要となってきています。また、在宅勤務ができない保育、看護、介護、飲食産業といった分野への影響についてもみんなで考えないといけません。また在宅勤務をしている人も時間管理と生産性の向上、ストレスマネジメントなどそれぞれの課題を発見できたと思います。

在宅勤務を3年続けている筆者自身も、在宅で子どもと過ごしながら働くことの難しさをここ最近あらためて実感しています。そのなかでも心がけていることは、少しの時間だけでも子どもと思いっきりいっしょに触れあってから仕事を始めること。メリハリをつけることを重視し、テレビ会議があるときは、あらかじめ「何時までは大事なお話をしているから、できるだけ静かにしていてね」と伝えています。それでもやはり子どもたちといっしょにいながらうまく仕事をこなすのは至難の業で、試行錯誤を繰り返している現状です。

まだまだ新型コロナウイルスの影響は大きく影を落としており、パパやママたちは仕事と育児のやりくりに追われる日が続きそうです。在宅勤務ができる、できないにかかわらず、1日でも早く、いつもの日々が戻ってくることを祈っています。

Q.在宅勤務、どう思う?
アンケート期間:2020年2月21日~2020年3月6日
アンケート回答数: 5890件
ウーマンエキサイト×まちcomi調べ

(高村由佳)

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