1. トップ
  2. レシピ
  3. 内側からキレイに。管理栄養士こだわりの発酵食ランチが気になる!

内側からキレイに。管理栄養士こだわりの発酵食ランチが気になる!

  • 2020.3.13
  • 2926 views

墨田区曳舟にある「爬虫類館分館(はちゅうるいかんぶんかん)」は、店長が曜日代わり、あるいは月1回や単発など交代で営業するカフェ。ここで、健康に関心があるなら見逃せない発酵食ランチを提供しているたなべりこさんに、店長になったきっかけ、発酵食の良さについてうかがいました。

ランチプレート、キッシュプレート、どちらを選ぶ?

2月の日曜日の昼下がり。日替わり週替わりで店長が交代する「爬虫類館分館(はちゅうるいかんぶんかん)」。本日は管理栄養士で発酵食品コンサルタントのたなべりこさんが店長の日です。外から覗くと、ちょうどお客様の来店のピークが過ぎたのか、たなべさんらしき女性と男性が談笑していました。
年期の入った木の扉を開けて中に入ると、ちょうど良い感じに年を重ねた椅子や机が並んでいるのに、懐かしさを感じます。
今日は、たなべさんが営む「Natural Kitchen そらほし」で、「発酵ランチプレート」と「発酵キッシュプレート」が食べられます。

ポタージュは焼き芋の香ばしさと優しい甘みが広がる

えびアボカドのサワークリームキッシュにも惹かれましたが、お腹が空いていたのでもう少しボリュームのある「発酵ランチプレート」をオーダーすることに。
しばらくして運ばれてきたプレートの上には、もち麦黒米ご飯、自家製玄米麹みその鶏ねぎみそ焼き、タイ風春雨サラダ、きのこのバルサミコマリネ、ブロッコリーとキヌアのカレーマリネ。そこに添えられているのが米麹甘酒入り焼き芋ポタージュです。これは……、どこから手を付けていいか、いきなり迷う!
でも、まずは胃を温めるため、ポタージュからでしょうか。さつまいものポタージュならわかりますが、焼き芋というのが珍しい。ひと口飲んでみると、なるほど焼き芋ならではの香ばしさと、甘酒の自然な甘みが口の中に広がり、思わず笑顔になってしまいました。

発酵食品にこだわったランチメニューを提供

本日の爬虫類館分館の店長・たなべりこさんは、家族の病気をきっかけに食の大事さに目覚め、大学で栄養について学び管理栄養士になったのだそう。現在は、保育園勤務の傍ら、発酵食品を利用した料理教室を主宰するなどさまざまな分野で活躍中。

「発酵食品に興味を覚えたのは、勤務先の保育園で園児とともに味噌作りを行っていたこともひとつのきっかけなんですが、長年悩まされていた肌アレや便秘が、発酵食品を取ることによって改善されたことも大きかったです」(たなべさん)

今日のプレートのメイン・鶏肉には、そんなたなべさんが手作りした玄米麹味噌が使われているとのこと。鶏が柔らかくしっとりと仕上がっていて、いくらでも食べられそうでした。

美味しいだけではなく、嚙んだときの歯ごたえも大事に

たなべさんが爬虫類館分館を最初に訪れたのは、料理教室を開催する場所としての利用だったのだそう。

「教室をしているときは、その生徒さんしか分館を利用できません。せっかくいらっしゃった常連さんをお断りするのも悪いかなと思っていたら、食事を提供してみたら?とここのマスターの吉田さんに誘われたんです。そして、月1で発酵食を出すことになりもうすぐ3年になります」(たなべさん)

管理栄養士としては、保育園の食事や園児のお母さんへのアドバイスが主な仕事。一方カフェでは、自分の知識を実際に食べ物に反映するという意味で別の難しさがありそうです。
「食べ物は味も大事ですが、噛んだときの歯ごたえ、食べ物の堅さと柔らかさのバランスも重要です。たとえば、野菜はわざと大きめに切るような工夫も。すると、食べる人はゆっくり咀嚼するので満腹中枢が刺激され、少しの量で満足できるようになるんです」(たなべさん)

そんなたなべさんをマスターの吉田さんはどのように見ていたのでしょうか?
「たなべさんは食の専門家なので、提供されるお料理は当たり前のように美味しいです。ただ、最初はお客さんがいっぺんにきちゃうとパニックになったりしていましたけど(笑)、すぐに慣れて、今では安心してみていられます」(吉田さん)

店長もお客もさまざまに混じり合うカフェ

さまざまな店長が入れ替わり立ち替わり、自分の得意な料理や飲み物を提供するカフェ・爬虫類館分館。ここでカフェを営むと、お客さんから直に「美味しい」などと感想を聞けてとても嬉しいのだそうです。

「マスターの吉田さんに、ここは表現の場だと言われたことがあります。なるほどなと思いました。自分が作っていて楽しい、そして自分が伝えたいと思う食事を提供していけばいいんだと背中を押されたような気持ちになりました」(たなべさん)

店長によって客層がガラッと変わったり、店長同士の繋がりが深く、お互いにこんな料理が食べられるとお客さんに宣伝し合ったり、この店に集う人が楽しく混じり合う。それが爬虫類館分館なのだということがよくわかりました。誰かと一緒でも、ひとりでも、それぞれの過ごし方ができる爬虫類分館をあなたも訪れてみませんか?

writer / reeeko photo / reeeko

取材協力

爬虫類館 分館
東京都墨田区京島3-17-7
https://www.facebook.com/hacyuuuruikanbunkan

元記事で読む
の記事をもっとみる