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蜷川実花監督×池田エライザ、スペシャル対談!「女の子って、超タフ!」SNS時代の女性のリアルライフとは?

  • 2020.2.20
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蜷川実花監督×池田エライザ_スペシャル対談_GLAM01

TOKYOを舞台に、SNS社会で直接的、間接的に影響し合っている世代の違う女性たちのリアルライフを描いたNetflixオリジナルドラマシリーズ『FOLLOWERS』。『人間失格 太宰治と3人の女たち』の蜷川実花監督がメガホンを取り、人気写真家の主人公・奈良リミを中谷美紀、女優を夢見るヒロイン・百田なつめを池田エライザが演じています。

GLAMでは蜷川実花監督×池田エライザの単独インタビューをお届け! 作品から飛び出してきたような美しくゴージャスなドレスに身を包んだおふたりに、お互いの好きなところや蜷川組の撮影現場について、さらに“GLAM(魅力的・幸せ)な瞬間”もうかがいました。

蜷川実花監督×池田エライザ_スペシャル対談_GLAM02
Q. お互いの印象を教えてください。

蜷川:現場でも常にくっついて歩いているくらい大好きです。ものすごく年下だけど、ときにお姉さんのようでもあり、同世代のようなときもあれば、若いエライザから学ぶこともたくさんあって、信頼しています。

池田:改めて確認したら、はじめて会ったのは2016年で……。

蜷川:えーー!? もっと長く知っている感じだけど。

池田:意外と最近(笑)。4年も経っていなくてびっくりしました。あの頃の実花ちゃんは現場で撮影しながら、メイクやスタイリングもチェックしつつ、離乳食もあげていて。そのせわしなさも含めて、初めて見る芸能界の姿という印象を受けました。実花ちゃんのチームは、ヘアもメイクもスタイリストも仲のいい人が集まっているのだけど、チーム全体のポジティブさを感じました。煮詰まっていないし、神経質にもなっていない。仲良くなるといろいろな話をしちゃうものだけど、意外と作品につながることを話していて、無駄な話もあまりない。「よりクリエイティブでワクワクしたもの撮ろうね」という姿勢を見て、一瞬で好きになりました。

Q. 実花ちゃんって呼んでいるのですね。

池田:「ちょっと馴れ馴れしい」って言われそうだけど、実花ちゃんは20代と話すときは、そこに降りてきてくれる。20代の頃を思い出しながら「そうだよね」と言ってくれる。そんなところが実花ちゃんと言わしめるというか……(笑)。

蜷川:アハハハ。降りてくるとかじゃなくて、やっぱり尊敬しているんですよね。なつめの友人サニー役のコムアイ(水曜日のカンパネラ)とかもそうだけど、若いのにしっかりしているし、いろいろなことがフラットで。そういう意味では、今回の作品はエライザと喋ったことをそのままセリフにしたこともあるし、なるほどこの物語はそういう風に見えているんだと、すごく参考になったし、重要な要素のひとつになっていました。リミたち大人世代については、自分と地続きなので面白くできたと思うけれど、なつめたち若い世代の物語を作ることで発見もあったし、忘れていたその当時の怒りや憤りも思い出せたりして楽しかったです。

Q. 2つの世代の女性が描かれている本作。時代の違いを感じましたか?

蜷川:何が大変って、SNSがあること。ある程度大人になってからSNSに触れた私たち世代なら、向き合い方もなんとなく分かる。大人にとってはフォロワーやいいねの数が少ないことなんて大したことじゃないけれど、若いときなら、それはそれは気になると思います。できることもすごく増えているだろうけれど、選択肢の多さにめまいがするだろうな。

池田:私は小さい頃からお仕事をしていたので、物事を見極める術は周りの大人たちから学んできました。自分で判断せざるを得ない瞬間というのも、このお仕事には多いですから。でも、今の若者たちは、選択しなくても情報だけはどんどん頭に入ってくる、知恵年増で持て余している感じがします。情報量は多いのである程度の会話はできるけど、「何をすべきか」「どうしてそうなったのか」という問いには答えられない。進んでいるようで進んでいない、便利に見えても実は本質的なことは昔と変わっていない。情報が多いだけに、より乏しく感じることもあります。

蜷川実花監督×池田エライザ_スペシャル対談_GLAM03
Q. 映像と写真。それぞれに映る池田さんの印象を教えてください。

蜷川:写真のときのエライザはもう圧倒的というか、「ついていきます!」という感じで(笑)。写真のときは、ほぼほぼ会話をしません。野生の勘というか、感覚だけでやっているので。その結果「大好き!」って感じになっている。映像のときは、圧倒的な信頼を置いているのは同じだけど、「こうだよね」「あーだよね」って話し合いながら一緒に作れる感じが楽しかったです。やっぱり映像の現場はセリフもあるし、私がカメラを回すわけじゃないから、全てを言語にして伝えなければいけない。言葉があるかないかが一番の違いかな。

池田:写真の現場で会うときの実花ちゃんは、すごくリミ的。スピード感のある現場で、チームも本当に無駄なく動いています。言ってしまえば、本気で“巻き”に行っている感じ(笑)!?

蜷川:確かに、それあるかも!

池田:短い時間の中で、いい時にシャッターを押してくれる。変な時には押さないから、こっちも「一瞬で決めるぞ!」という気持ちになります。いいものができあがったときの達成感を共有する感じはたまりません。今回、映像の現場で言語のやりとりをすることで、実花ちゃんのエモーショナルな部分を知ることができて、いろいろと納得がいきました。本当にさまざまな感情を常に持ち合わせていて、かつスマートでいられる人なんだなって。そりゃ、こういう作品できちゃうよな、って。

蜷川:(胸のあたりを指差しながら)グズグズしてるよ、この中では(笑)。

池田:だからこそ、ひょっとしたことから生まれる演出も多いんだろうなって思いました。

蜷川:とくにこの作品は自分と地続きなので、昨日思ったことを今日やっちゃうみたいなことはありました。これまで、映像作品ではアドリブなんてほとんど入れずにやってきたのに、今回はみんなやりたそうにしていたというか、バンバンやっていましたね。生きた会話のほうが面白いものもたくさんあったので、私は「どうぞどうぞ」という状態でした。

池田:撮影しているときは、アドリブにちょっとドキドキしていたけれど、今となっては、どれがアドリブだったのかよくわからないくらい、結構あったかも。

蜷川:カメラマンもハンディ(手持ち)だったので、「何やってもOK」みたいな感じもあったし、撮ってくれるだろうなと。

池田:出来上がっているチームに入るのは、「新参者が……」という気がしちゃうものだけど、全然そんなのなくて「ウェルカーム、蜷川組!」という感じだったので、普段は率先してアドリブをするタイプではないけれど、自然にできました。緊張がだんだんほぐれて、いいものが出来上がりました、というのではなく、最初から「よし、やろう!」という空気の現場なので、段取りもいいし、本当に無駄がないんです。

Q. 蜷川監督は現場に行くのが大好きとよくおっしゃっていますが、今回も楽しい現場だったようですね。

蜷川:映像の現場はとても緊張しますし、いまだに慣れません(笑)。改めて考えると監督って本当におそろしい職業だと思っています。全部の責任を最後に取らなければいけないので。まともな神経だとできないなと思いながら、やっています。今回も本当に大変だったけれど、すごく楽しかったです。3カ月半も撮影するとは思いませんでしたが(笑)。

Q. なつめというキャラクターに共感する部分はありましたか?

池田:なつめは、私がなりたくてもなれなかった女の子です。私は、どこか予防線を張って、感情を抑えて、心の中では「そんなのおかしい」と思っても、なかなか言い出せなくて。例えば、あと1段階段を登りたいのに、その1段に1年もかかってしまうこともあります。なつめはそれを軽々と行っちゃうキャラクター。結果、コロコロ転がり落ちるのだけど、そのタフさには心のどこかで憧れている気がします。

蜷川実花監督×池田エライザ_スペシャル対談_GLAM04
Q. リミのセリフに「欲深くなくちゃ、なんにも始まらない」という印象的なセリフがあります。「私って欲深い」と感じることはありますか?

蜷川:私は、その権化なのでね(笑)。

池田:なにせ、書いちゃっているからね、ここに!

蜷川:私の場合は、小学校高学年くらいから、将来は仕事をしながら子どもも育てると決めていました。絶対にそうすると決めていて、そのためにはどうしたらいいのかを考えて逆算して人生を生きてきました。今、実際に子どもがいるし、映画もコンスタントに撮れていますが、「諦めていたら絶対できなかったな」と思います。たくさんの人に迷惑をかけているし、助けてもらいながらですが、やっぱりやりたいと思ったことには、諦めずに手を伸ばすことはすごく重要なことだと実感しています。

池田:私は欲というよりも、「自分自身のアイデンティティだけは譲らない」という気持ちでいます。自分だけは消費されたくない、そういうところは貫いているかもしれません。いろいろ取り込んで貼り付けても、流れが早すぎてすぐにいらなくなってしまうこともある。そういうものは最初からいらないって思っちゃいます。

蜷川:そういう感じもすごく面白いと思います。私たちの年代は、手に入れることに躍起になって、捨て方が下手だったりする。若い子がみんなそうなのかはわからないけれど、エライザを見ていると、眩しく見える部分はたくさんありますね。

Q. 媒体名「GLAM」には魅力的・幸せ・キラキラしているという意味があります。おふたりにとってGLAMな瞬間を教えてください。

池田:今! だって、きれいにしてもらってドルガバの新作ドレスを着て楽しいおしゃべりをしているなんて、ちゃっかりラッキーって感じです。もちろんお仕事なので、インタビューでもしっかり喋りますけど(笑)。

蜷川:私はやっぱり大変なことをしているのが好きで、「さすがにできない」かもと思うことにしか興味が持てない(笑)。「本当に無理!」っていうことしか、どうやらやりたくないようです。

池田:そういうことだったのか(笑)。

蜷川:でもその戦いに挑むときには、すごく心の許せる戦友がいなくてはダメ。そういう意味では、今回エライザとタッグを組めたことはすごく良かったし、こんなドレスを着て「好き! 好き!」って言っている穏やかな時間も幸せ。配信がスタートしたら、また新たな戦いがあるんですけどね。

池田:女の子って、超タフだよね。

蜷川:でも、かわいい服を着れば「うれしい~!」って気持ちになる。

池田:鎧ばっかりじゃイヤ。やっぱり今日みたいにきれいにしてもらえる日は幸せだよね。

【プロフィール】

蜷川実花/写真家、映画監督。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映画『さくらん』(2007)、『へルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)、『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019)など映像作品も多く手がける。2008年、「蜷川実花展」が全国の美術館を巡回。2010年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界各国で話題に。2016年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。2017年、上海で個展「蟻川実花展」を開催し、好評を博した。個展「蜷川実花展—虚構と現実の間に—」が全国の美術館を巡回中。現在2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事就任。

池田エライザ/1996年生まれ、福岡県出身の女優。『高校デビュー』(2011)で映画初出演。『みんな!エスパーだよ!』(2015)でヒロインに抜擢後、『一礼して、キス』(2017)で映画初主演を飾る。主な出演作に『ReLIFE リライフ』(2017)、『ルームロンダリング』(2018)、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018)、『億男』(2018)、『貞子』(2019)など。2020年、映画『一度死んでみた』、『騙し絵の牙』が公開を控え。映画『夏、至るころ』で初監督を務める。


Netflixオリジナルシリーズ『FOLLOWERS』
2月27日(木) Netflixにて全世界独占配信
監督:蜷川実花
出演:中谷美紀、池田エライザ、夏木マリ、板谷由夏、コムアイ、中島美嘉、浅野忠信、上杉柊平、金子ノブアキ、眞島秀和、笠松将、ゆうたろう
公式サイト


Photographer/ Masakazu Sugino Writer/ Shinobu Tanaka Editor/ Maki Kunikata

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