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新年度からは語彙力強化も必要に!低学年からの語彙力強化はどうしたらよい?

  • 2020.2.20

「語彙力はあった方がいい」と思っても、どうしたらいいのか分かりませんよね。小学校低学年から始められる語彙力強化について知っておきましょう。

語彙力は読解力につながる

新要領では語彙力強化を図ることが求められていますが、その背景として読解力の低下があげられます。2016年に発表されたPISA(学習到達度調査)では、15歳の読解力が下がったと指摘されました。読解力を支えるのは語彙力であり、語彙力強化が必要となるのです。

新学習指導要領において小学校では、1・2年は「身近なことを表す語句」、3・4年は「様子や行動、気持ちや性格を表す語句」、5・6年は「思考に関わる語句」を取り上げていき、話や文章の中で使うことが求められます。中学校では「事象や行為、心情を表す語句」「抽象的な概念を表す語句」などが取り上げられます。

文部科学省が掲げる国語教育で必要とする力は「情緒力」「論理的思考力」「思考そのものを支えていく語彙力」の育成です。情緒力を身につけるためには、国語の授業の中で文学作品を中心とした「読む」授業を意図的・継続的に組み立てることが大切です。

論理的思考力の育成は、言葉を通して身につけるのが最も効果的であると考えられています。具体的には、文章を書くことの指導や自分の意見を述べる機会を多く設けることで高めていきます。思考そのものを支える語彙力を身につけるには漢字の指導に力を入れていくという観点が大切です。

この3つの力を育成にするにあたり、国語嫌いの子どもを増やさない指導を工夫し改善していく必要があります。

語彙力が急成長する低学年時に基礎力を身につける

語彙力強化が求められることは分かりましたが、今回は特に低学年での対策をお伝えします。幼児から小学校低学年は語彙力が爆発的に伸びる時期です。1年で語彙力が約1万語も伸びるのは恐らくこの時期だけでしょう。実際、語彙力を学年別にみたグラフでは、低学年で語彙数が飛躍的に伸び3~4年生からは伸び率が徐々に緩やかになります。また、高学年になると学ぶ内容が難しくなりますので基礎力がないまま新しいことを学ぶと、ついていけなくなってしまうということが起こりえます。語彙力が急成長する低学年の時期にしっかりと基礎力を身につけることで、その後の勉強の土台となっていくのです。

国語力は国語だけではなく算数の文章題などあらゆる教科に関係してきます。国語力があるかないかは、低学年では一見差がないように見えるのですが実は大きな差がついています。それは語彙力に表れます。同じ学年の子でも、普段から簡単な語彙しか使わない子と高度な語彙を使う子がいます。日常生活ではどちらを使おうと不便がない為あまり差を感じませんが、その差は高学年になった時に歴然とした差となり表れます。

語彙力は、少しがむしゃらに勉強したからといって身につくものではありませんし、日々の継続した取り組みが重要です。「まだ小さいから難しい言葉を教える必要はない」と考えず、機会があればどんどん新しい言葉を教えていくという姿勢で低学年から語彙力を伸ばしていきましょう。

語彙力を強化するにはどうしたらよい?

低学年の内に語彙力をつけるためにはどうしたらよいのでしょうか。

やはり一番効果があるのは「読書」でしょう。読書が苦手な子は、まず読みやすく面白い、夢中になれる本を読みましょう。しかしそれだけでは語彙力は伸びません。子どもが読書を嫌がる理由の一つは、分からない言葉・表現が出てくることで理解が出来ないことで「難しい、面倒くさい」となることです。かといって読みやすいものだけでは新しい言葉には出会えません。読みやすいものから少し難しいものを読むようになるには、そういう場を与えることが必要です。読みたいものを読むところからステップアップし、強制的にならない程度に読まなければいけない状況をつくって取り組ませましょう。

次に、国語辞典を常に近くに置くことです。国語の勉強に限らず、理科や社会など別の教科でも辞典を活用します。言葉・表現が分からないことが読書を妨げると前述しましたが、逆に言えば言葉が分かってくると読んだり勉強したりが苦ではなくなり楽しく感じることが出来ます。元来子どもは好奇心が強いので、知った言葉が増えることを楽しむことが出来るはずです。

辞典を使うことにもつながりますが、「知った言葉を使う」ことも語彙力強化に役立ちます。本や教科書の中で知った言葉を現実世界で使うという経験が、言葉の力を感じるきっかけとなります。特に、知ったその日に使うことでさらに効果が高くなります。本に限らず、大人との会話で知った言葉などがあればどんどん使うようにしていきましょう。

他にも、ことわざや慣用句の暗記に取り組むこともいいでしょう。小学校低学年は丸暗記が良く出来る、暗記や暗唱に適した年代です。やり方は簡単で、覚えさせて言えたら認めてあげる、どれだけ暗記したかを評価してあげる、ということで子どもは上を目指して頑張るものです。暗記記録用のノートなどを作ってあげると視覚的にも達成感を得ることができますね。

語彙力強化におすすめの本

「少し難しい本と言われても何を読ませればいいか分からない」という方に、語彙力強化が期待されるオススメの本をご紹介します。

・4年生までに身につけたい言葉力1100

小学校低学年から中学年向きの本です。「名前の言葉」「動き・様子の言葉」「表現を豊かにする言葉」の3つのジャンルで、小学校で学ぶ言葉を紹介し、さらに「自然とくらしの言葉」を、イラストを交えて紹介しています。関連したドリルもあるので書いて覚えることも出来ます。

・マンガ×くり返しでスイスイ覚えられる1200の言葉

ことわざ、慣用句、四字熟語などさまざまなジャンルの言葉を、マンガのストーリーで自然と覚えることが出来ます。文字だけの本はやっぱり苦手という子にも楽しく読みながら語彙力を増やすことが出来るのでオススメです。こちらも別冊のドリルがあり、中学受験対策に活用する方もいるようです。

・小学校6年生までに必要な語彙力が1冊でしっかり身につく本

低学年から学年があがっても使える本です。教科書の言葉だけではなく、テレビや雑誌日常生活などでよく見聞きするものの中から、小学生として知っておくものを厳選し、さらに学年ごとに紹介しているので読みやすくなっています。子どもは背伸びをしたがるので、2年生の時に4年生のページを読むなどしたら褒めてあげるとよりやる気が出るでしょう。親子で学ぶための「教えるときのポイント」という解説もあります。

楽しく学ぶ工夫のされた語彙本はたくさん出版されています。まずは読むとっかかりとして日常に取り入れるのもいいですね。知っている言葉が増えると読書も楽しくなります。早い内から色々な語彙に触れる機会を作っていきましょう。

筆者の子どもは幼稚園の頃から読書が好きで、大人も驚くほどの語彙力があります。小学校2年生になってからはマンガばかり読んでいて心配していましたが、「何でそんな言葉知ってるの?」と聞くとマンガに書いてあったと言い、マンガでも姿勢によって学ぶことがあるのだと感じています。マンガに出てきた知らない言葉を私に聞いてくることもあります。

語彙力を増やす楽しみを知っていると、自然と学ぶものなのだと思います。また、単語を聞かれた時には、リビングに辞典があるので自分で調べる様に促しています。乗り気でない場合は「じゃあママが引くからね」と言うと、競って自分で引くということもあります。一度辞典を開くと「これはこんな意味なんだ」と読み始めることもたまにあります。

強制的に何かをさせるよりも、親子で楽しみながら取り組んだり、場合によってはゲーム感覚にしたりなど工夫をすることも有効ですね。一緒に辞典を引くことで大人が勉強になることも少なくありません。是非親子で楽しみながら日々語彙力アップに取り組んでみましょう。

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